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反撃の屍人-7
ある程度、紅蘭が言いたいことを言って、
「それで氷室さん?茉莉さんの状況をしりたいんでしょ?」
と、突然の仕事モードに変貌する。
頷く龍二。
「非常に追い詰められているよ。
店には頻繁に山崎組の人間が出入りしていて、一般の常連客の足が遠のいてる。
山辰(組)の人たちは完全に追い出された感じ。
だからわたしが内偵として送り込まれたってのが実状。
ここまではいい?」
紅蘭の言葉を苦渋の表情で聞く龍二。
憤りと苛立ちが襲う。
「今まで優姉さんにはいろいろな世界に潜らされたけど、常に安全な位置での仕事だった。でも今回はちょっとヤバい。
身バレしたら殺される。
姉さんからはそろそろ潮時だっていわれて撤退するように言われているけどママ(茉莉)って優しくて素敵な人なの。このままほっとけない。
だからギリギリまでママの傍で…守りたいの。」
切なそうに言う紅蘭の表情に龍二の胸は引き裂かれそうになる。
【ありがとう】
そうメモに書いて紅蘭に見せる。
今、茉莉を守ってくれているのは紅蘭である。
素直な気持であった。
「氷室さん。わたしにも限界がある。
早く打開策を見つけてママを救って。お願い。」
紅蘭の言葉に身が引き締まる龍二。
(時間がない。一刻も早く茉莉を救わねば…。)
紅蘭にもう少しの猶予を願い龍二はさらなる戦いの行動を開始する決意をした。




