漆黒の暗殺者-2
「いい隠れ家を見つけたね。」
龍二の背後にDGが立っていた。
【来ると思ってたぜ。このやろう。】
振り返らずに龍二が言う。
「それで?まずは何から始めるんだい?」
DGが明るいトーンで問う。
【決まってるだろう。俺を殺した黒川を殺す。】
冷静に答える龍二。
「なるほど。しかしあの男は手ごわいよ?」
DGの言葉に、
【あいつは一水会ナンバー2の加藤の側近だ。黒川を殺ることで山崎の最前線を崩せる。】
と核心を突く。
「だが山崎組にも凄い奴がひとりいるだろう?」
【ああ、木下のことか。あの男は、完全に裏家業に徹していたから面識はないが、確かに傭兵経験者だけあって手強いな。】
龍二は一水会の会長である山崎の組の若頭である木下のことを思い返した。
極東一家時代の中で、山崎を組長代理に押し上げた木下保一の暗躍は無視できない。
龍二と共に極東一家を裏で支えた凄腕のヒットマンだ。
ただ、お互い自分の親のために動いていたため、接点はない。
しかし、極東一家の中でも特に名の上がる兵隊であった。
木下は北へと、龍二は西へと一家の勢力を広げた双璧として一目置かれる存在であったのだ。
だから組織内でお互い面識がない。
「それで?黒川をどう攻める?」
DGの問いに、
【まず榊原翼に何が起こったのか話せ。
翼は誰の何を目撃して半殺しにあい、最終的には命を落としたのか。
そこを認識しないと、俺は翼の仇を取れねぇ。】
と強い意思を示した。
「いいだろう。しかし、あなたにとっていい話ではない。
それだけは覚悟してくれ。」
DGはそういうと龍二の隣に座り、長い脚を組んだ。




