愛憎の守護神-6
「あら、かわいい。」
美佐子がジョージに真っ赤な首輪をつけてほほ笑む。
「でしょ、お母さん!魔女宅のジジみたいでしょ?」
首輪を選んだ悠亜も嬉しそうだ。
女二人でキャッキャしてる中、
『アニキ。随分と飼いならされてるにゃ?』
ジョージがかわいい首輪に納得いかないのか、龍二に皮肉を言う。
『ジョージ。お前にもじきにわかる。一杯のみそ汁で魂すら売れる人生があるってことをな。』
龍二はジョージの目を見ずに答える。
「お母さん、猫ちゃんを飼ったことあるんですかぁ?」
悠亜が聞く、
「ええ、翼が生まれる前だけどね。18年も生きたのよ。
また、猫がうちに来るなんて思ってもみなかった。」
美佐子が笑顔で答えると、
「翼くんが、この子の名前をジョージにするっていうんですよ!
もっとかわいい名前がいいですよねぇ?
ミイちゃんとかメイちゃんとか?」
悠亜が美佐子を味方に引き込もうとする。
すると、
「あら、ジョージ…。いいじゃない。
翼が見つけてきたんだから、翼が決めればいいわ。
よろしくね、ジョーくん!」
美佐子はジョージを撫でながら言う。
悠亜は美佐子の姿に、諦めたかのようにジョージを抱き上げ、
「もう、しょうがないわね!ジョーくん!」
と顔を近づける。
『よかったな、ミイちゃんじゃなくて。』
今度は龍二が皮肉を言う。
『メイとか悪くないかも…。』
とジョージ。
『おい…。』
と龍二がツッコむ。
こうして榊原家に新たな家族が増えた。
しかしこれはのちに訪れる激しい戦いへのひと時の幸せであった。




