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【20万PV達成❤️】ドラゴンウイング  作者: 泉水遊馬
龍の翼
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極道転生

挿絵(By みてみん)

「人間、死ぬ時は何したって死ぬ。モチ食うたかて運が悪きゃ死ぬやろ」


挿絵(By みてみん)

氷室龍二は渡世の親である竹内久正の言葉を思い出していた。

今まさに死の瞬間に浮かんだ言葉に龍二は笑みを浮かべた。

血まみれで大の字に地に転がる龍二。

(身内に騙されて死ぬなんて、モチ食って死ぬよりみじめだぜ。)

自分の失態にあきれて笑っている。

「体中に弾丸受けてまだ笑っていられるとは、さすがですなぁ。

極東一家が誇るヒットマンは格がちがいますわ。」

男が龍二の顔に拳銃を向けながら薄ら笑いを浮かべ言った。

それに龍二が中指ファックを立てて息も荒々しく答える。

「黒川…。地獄で待っとるぞ。だがな…地獄より地獄を味わらせてやるから…覚悟してこいよ…。」

龍二がこの状況下でも冷静を保てるのは、常に竹内のために死ぬ覚悟ができているからである。

「氷室の兄貴。俺はねえアンタに憧れてたんだよ。

イケイケの殺戮集団竹内組の若頭のアンタにね。

だけど所詮アンタも人間。こっちが流したデマにまんまと引っかかってこのザマ。ガッカリですわ。」

黒川の話は聞こえているが、すでに意識が混濁し始めている。

「ほな、さいなら。」

黒川が引き金を弾く。

まるでスローモーションのように目の前に弾丸が迫ってくる不思議な感覚。

そしてもう一度あの言葉が蘇る。

「人間、死ぬ時は何したって死ぬ。モチ食うたかて運が悪きゃ死ぬやろ」

(親父…すまねえ。)

龍二は静かに目を閉じた。

挿絵(By みてみん)

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