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32.素敵な朝
昨夜はお楽しんでません朝です。おはようございます。
目が覚めた瞬間から私は上機嫌だった。窓の外も快晴だ。鼻歌を歌いながら身だしなみを整えると朝食の席に向かった。
「おはようございます」
「おはようミツコ」
席には叔父とダリッチがすでに座っていた。クマの姿はない。なんとなく気恥ずかしく思いながら席に座ると、叔父が咳ばらいをして言った。
「えっとクマンドは・・・早朝に出発したよ。」
はぁ!?
どういうことだ。思わず叔父を睨みつけると、叔父が困った顔で言う。
「お世話になってる人に急に呼び出されたからって・・・言ってたよ。」
へえ、言ってたんだ。叔父には言えるのに私には言えなかったんだ。なんだそれ。
「・・・お忙しいんですわね。」
私はにっこりと笑いながら言った。マジで許さん。ふざけんな。
「あの・・・とりあえず座ったら?」
私は笑顔を保ったまま着席した。ダリッチが私と叔父を交互に見ている。領主代理補佐がこの程度で動揺するとは情けない。
その後ほぼ無言のまま朝食をとり、領地の自室に戻った。朝食の間ずっと頭の中に浮かんでいるのは5文字の言葉っだった。
逃 げ ら れ た




