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3人目

「グッドモーニング、今日も今日とて輝いてる俺!!」


 飛び込む様に講義室に入ったハルトの声が高らかに響き渡る


「ハルトっち今日も元気だね〜」


「元気すぎて少しうるさいけどね」


「でも元気なのはいいことですぞーエリーちゃん」


 そう言ったのは、アミ、エリー、カレンの3人組だった


「朝っぱらからうるさいわよハルトもう少し静かにしなさい!」


 ハルトと一緒に登校してきたシズクがツッコミを入れハルトの頭を叩く


「おいおいシズクこれはみんなに俺の輝きを分けているんだぜ、この俺の有り余る輝きをね!」


「相変わらず仲睦まじいですなーお二人さん〜」


「ちょっと何言ってるのアミ!このバカがへんなことをしない様に私が監視してるだけよ」


「止められてはない様だけどね」


「ちょっとエリーそれは言わないでよ、これでも出来るだけこのバカの暴走を抑えてるんだから〜」


 エリー指摘されてたじろぐシズクそこはまた別の生徒が講義室に入ってきた


「ようアレス、今日もなかなかイカしてるな!」


 入ってきた男は右手に包帯、左目は長い髪で隠れ、上着には腕を通さず羽織る感じで、首には少し大きめのロザリオのネックレスがかけられていた


「さすがは我が友ハルトだ、よく分かっておるなクックク」


「はぁー、やっぱり変なのどおし惹かれ合うのかしらね、おはようルル今日は学校に来られたのね」


「うん、おはようシズクちゃん、今日は結構体調いい方だから」


 シズクが声をかけた少女は弱々しい声で挨拶の返事を返す


 シズクはそのまま病弱そうな見た目の少女ルルとヘンテコな格好をしているアレスと会話を続け、ハルトは別の生徒のところに向かった


「おはようハルト君今日も平常運転だね」


「本当にそのテンションは毎日どこから出てるのやら」


「俺は毎日輝いてるからな、ようキョウヤ、クルツ」


 ハルトが向かった相手は、キョウヤとクルツ、この学校でハルトがよくつるむ相手だ


 キョウヤは真面目な生徒で誰からも好感が持てる、可愛い系イケメンな見た目で対してクルツは、何事もテキトーにこなしその日その日が過ぎるのを待つ不真面目な男である


 ハルトとキョウヤとクルツ3人とも違った感じの者たちだがなぜか意気投合してよくつるむことが多い


「それでハルト君、今回の総合順位はどうだったの?」


「惜しくもこの俺の永遠のライバルのネスにはあと一歩及ばず36位だ」


「どこが惜しんだよ、ネスは1位だろネス以外にも34人上にいるじゃねーか」


 ネスとは総合順位が毎回1位の生徒でありハルトが一方的にライバル視をしている相手である


「もう少し、実技で華を見せるべきだったか」


「いやー、華があるからって得点が上がる訳じゃないよハルト君」


「てか、今回は100層のゴーレムを体術だけで倒すってくだらないことしてたんだろ、本来だったらもっと倒せるのによ」


「その方がカッコいいだろ、てかクルツお前は1層のゴーレム1体だけだろどうせ」


「テストはどんな結果でもいい()()()言われてるからな」


 3人の間にほんの一瞬静寂が訪れる


「クルツ君も平常運転だね、てことわやっぱり今回も下から2番目?」


「その通りだ、アレスには敵わなかったな、アレスの順位()()()ごすぎてな」


 また訪れる静寂、それを破ったのは講義室の扉が開く音だった


            ◯


 この日の講義を終えたハルトとシズクは食堂で昼食を食べていた


「今日は、キョウヤ君とクルツと食べないのね」


「あの2人ならそれぞれ予定があるってよ、キョウヤは自習、クルツはなんかよく分からないこと言ってたな、それにこの俺は誰として縛ることができないからな!」


「何言ってんだか」


 そんなハルトに少し呆れ顔になるシズクだがなんだかんだハルトに付き合ってくれている


「なあ、お前100層レベルのゴーレムを魔法なしの体術だけで倒したって言うハルトだろ!」


「なんだ、俺様のファンかサインならくれてやるぞ」


 ハルトたちのところに2人の男子生徒がやってきて、ハルトに話しかけると、ハルトはどこから出したか自分のサインを書いた色紙を話しかけてきた男に差し出した


「あ、おう、あんがとよ、じゃなくてお前に頼があるんだ」

 

「俺らよ20層で隠しフロアを見つけたんだ、そこであんたら2人に手伝ってほしんだ」


「いいだろ!と言いたいところだが断る、隠しフロアは場合によっては100層以降のゲートガーディアンレベルのフロアバスが出る場合もある、俺はまだしもシズクを危険なところに挑ませるわけにはいかない、他を当たってくれ」


 2人の誘いに対して断るハルト


「そこは、安心して欲しい一度中に入ってフロアボスないない、隠しフロアの中でもレアな宝物フロアなんだ、ただ4人いないと入らなくてよ」


「隠しフロアを見つけて財宝を持ってきたらそれだけでカッコよくないか?」


「かっこ、良いだと」


 男の言葉に反応するハルト


「本当にフロアボスはいないんだな?」


「あぁ!いなかったぜ!」


「いいだろ、だがもしものことを考えてシズクは連れてけない」


「いや、他の人たちに見つけられて財宝が取られちまったらそのフロアがなくなっちまうかもしれないだろ、何ボスはいねぇんだ、彼女を連れてたって大丈夫大丈夫」


「そうは言うが、確実な保証がないと危険なのは変わらないし、道中にはモンスターがいる」


「私は心配ないわよ、20層くらいの通常モンスターなら問題ないし、もし何かあってもハルトが守ってくれるんでしょ」


「ま、まあな」


 急に信頼されていることを言われ、口ごもるハルト


「じゃあ、大丈夫な私も行くわ」


「そう来なくっちゃな、じゃあ案内するぜ、そういえば名前を言ってなかったな俺は、アクラ、んでこいつがワルカだ」


 そうして、アクラとワルカは、ハルトとシズクを隠しフロアへと案内するために塔へと向かった


「あら?」


「どーしたんエリっち?」


 少し離れたところでハルトとシズクを見つけたエリー


「今シズクとハルトと一緒にいた2人、ちょっと嫌な噂があるのよね」


「どんなんなん?エリーちゃん」


「それが、あの2人と一緒に塔に行った人が行方不明になるって噂なのよね、まああくまで噂だけど」


「大丈夫かな〜まあでもハルトっちがいるから大丈夫かー」


「そだねーハルトって何気に強いからねー」


「そーね、きっと大丈夫でしょうね、それに私たちが行ってなにかできるわけでもないしね」


            ◯


 無限の塔20階層とあるフロアのなかにハルト、シズクそれにアクラとワルカが立っていた


「ここが俺たちが見つけた隠しフロアだ」


 アクラがそう伝え、壁の一部を押すと部屋の奥がギシギシと音を立てて動き出す、そこには扉の横に黄金の蛇が走られに巻き付いている像があった


「ここが隠しフロアか、あんたらよく見つけたな」


「まあなたまたま休憩に使ったフロアにもたれかかったら見つかったんよ」


「運が良かったのね」


 自分たちが見つけた経緯を説明するワルカ、そのまま隠しフロアに入っていく


 フロアの中は黄金の壁でできており奥には巨大な蛇が大きく口を開けていてその口の奥にまた扉があった


「んで連れてきてもらったはいいがなんで4人じゃないといけないんだ?」


 そう2人に質問するハルト


「あーあそこに古代語が書いてあるプレートがあるんだけどよ、俺わよこう見えて古代語が読めんだよ、それで、先に進むには2人がこの部屋で待ち2人はこの先に進み宝を取りに挑めって書いてあってよ」


「何もないって言ったが実はこの後に何かあるっぽいんだよなだから流石にこの先は俺らが責任を持って挑んでくるよ、宝は当然山分けだから安心してくれ」


 アクラとワルカはそう言って蛇の口へと進み出し、ハルトはアクラに言われたプレートを見に行った


 そしてハルトも古代語を勉強しており実際に自分の目で読んでみてそこにはこうか書かれていた『宝は蛇の腹の中にあり、腹に入るには、蛇の口の中で待ち、蛇の前に贄を2匹用意せよ』


「まじかよ!悪いシズク後で文句なら聞くからよ!」


「えっ!?ちょっとなに!?」

 プレートを読みハルトは急いでシズクを抱き抱えると蛇の口に向かって投げ飛ばした


「ぐぅわ!」


 シズクは投げ飛ばされた先にいるワルカにぶつかり2人は同時に蛇の口の中へと入った


 そして2人が入った瞬間蛇の口が一瞬にして閉じられた


「お、お前なんてことしてくれたんだ」


「なんてことってなんか問題あんのか?何もない問題のない財宝フロアなんだろ?」


「ふ、ふざけるな、こ、このままだと」


 ものすごく怯え出すアクラ


「何があんだよ?」


「このフロアには、大蛇がい」


 アクラが最後まで言い切る前にハルトの前からアクラの姿が消えた、いや正確には残っている膝より下の足だけになったアクラの両足が


「くっそマジかよ…」


 そしてハルトが目にしたのは巨大な二つの頭を持つ蛇、ゾウの様な巨体な胴に優に10メートルはあるであろう首

 ハルトは悟るこの蛇は間違いなく100層のゲートガーディアン以上だと


「あーくそ、やっぱりこう言う話ってそんないい話のわけなかったよな!!」


 深く深呼吸をするハルト


「こっから先は泥臭くてもお前を全力で倒す、幸い誰も見てないんだ少しぐらいカッコよくなくてもいいだろ」


 巨大な蛇のモンスターに向かって走り出すハルト


「師匠の教え、常にカッコよくあれしかし非常時に飲み泥臭い姿も許す!」


 拳に風を纏ったハルトのパンチは蛇にへと直撃をし大きな衝撃を起こすが、蛇の鱗は硬くまるで動じていない様だ


 そして蛇は鋭い動きで尾をハルトに向かって薙ぎ払う


「どんだけ硬い鱗だよわりと今の本気だぞ!」


 尾をギリギリで交わし次の攻撃を喰らわせるがそれもまるで聞いていない


 蛇の二つの口は火炎を吐きハルトを襲いハルトは風の障壁をつくりそれを防ぐ


 蛇は続けて尾で攻撃した後1つの頭が口を大きく開いてハルトに向かってくる、ハルトはそれをすんでのところで躱わす

 蛇の口がぶつかった地面は大きく削られている


(あの攻撃が喰らったら一撃でお陀仏だな、だけど逆に使えもするな)


 もう一度ハルトは深く深呼吸をする、そして風を今度は両手に纏わせる、それを継続したままもう一度蛇の体を殴り続ける

 だが、やはりその攻撃は蛇にはまるで聞いた様には見えない、そして蛇は尾で薙ぎ払おうとする、しかしハルトはその尾の攻撃を避けるのではなくいなそうと構えた


「風流渦!」


 ハルトの狙い道理いなされた尾は壁へと激突して大きくフロアを揺らす


(狙い道理いなすことが出来るこれなら!)


 思い通りにいかず蛇は怒りだしもう一度ハルトを丸呑みにしようと巨大な口を開きハルトに向かって襲いかかる


 それに対しハルトは避けようとわせずにまたいなすために構える


 襲いかかる蛇の頭


「風流渦!!」


 ハルトの技わ見事に蛇の大口の一撃をいなしそのまま頭はもう一つの頭の方に向かっていきそのままの勢いで齧り付いてしまった


「ッーー!!!」


 噛まれた方の頭は悶え苦しんでいる


 するとハルトは噛んでいる方の頭に向かって突き進み、その蛇の頭の上へと飛び上がると、蛇の頭に目掛けて強力な風を纏った手で掌底を喰らわせる


 その掌底は大きな風を起こしフロア全体に風が吹き荒れるそれと同時にもう片方の頭を噛んでいた頭は口を閉じもう一つの頭を噛みちぎってしまっていた


「ッッーーーー!!!!」


 大きく尾をばたつかせて暴れ狂う大蛇、体からふたつに伸びていた頭は今ひとつになり、なんともいえないとても歪な姿となっていた


 残った頭の蛇は、ハルトを睨みつけるがハルトは臆さず進む、しかしハルトが向かったのは頭が噛みちぎられた首の方だ


「外側は固い鱗で追われていても流石に内側からならいけるだろ!!」


 蛇は慌ててハルトに向かって攻撃を行おうとするがもうすでに遅かった


「空列衝波!!!」


 ハルトは手に纏っていた風をカマイタチの様に空を切り裂くヤイバとしてもう片方の頭によってできた傷口すなわちどうに続く道に放った


 その風の刃は大蛇の体を内側から切り裂いていくそして大蛇は頭を一つ残して残りはバラバラとなり大量の血を吹き荒れさせ命がつき、魔石を落とした


「こんなモンスターを1人で倒すとか俺って超カッコいいなやっぱり俺輝いてる!」


 ハルトはフロアいっぱいに響き渡る声言った


           ◯


 彼は、格好付けることを大事にしている、自分の行動が輝いていると信じさせている

 そのため彼は力を隠してはいないが、本気も出していない、自分の力に華を持たせようと余計なところに気合を入れている

 だがしかし彼は、自らのまたは、幼馴染の命に関わるときにたとえ泥臭くても華のない戦いになったとしても本気を出す


 彼はナルシストである

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