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無限の塔と実力隠しの生徒達  作者: クロウサ
1章

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19/19

12.裏100層 その12

 イオリに連れられしばらく細い道を歩いているアミたち4人はイオリが入った小さなフロアで立ち止まった


「なにここ?何にもないけど?」


「まー、待つのじゃ、ここをポチッとななのじゃ」


 そういってイオリが壁に埋められた隠ボタンを押すとゴッゴッゴッゴッゴッと音を立てながらフロアが動き出した


 そして、しばらくするとゴォンと大きな音と振動を立てフロアは動きを止めた


「ついたのじゃ」


「マジかよ、マジで街じゃねーかよ」


 フロアが停止し開いた扉の先にあったのはいくつもの建物が並びその周りを大勢の人々が行き交うアミたちの住む街と何にも変わらないただ街と呼べる光景が目に映し出された


「まずは妾の家まで案内するのじゃ」


 イオリはまた4人を案内するように街の中を先導する


「イオリ様またうちで買い物してくださいよ!!」


「イオリ様また一緒にあそぼ〜!!」


 街を進む最中イオリは様々な人に声をかけられていた


「貴方は人気者なんですね」


「そうじゃな、とは言え生まれが関係あるがな」


「俺だってイスカイアだったらこれぐらいは人気だけどな」


「ハルト〜たまには現実を見るのも大事だよ〜」


 そんな雑談を交えながらしばらく歩いているとイオリが大きな門の前で立ち止まった


「ここが妾の家じゃ」


「っな…」


「でっ、デッカ〜イ!!」


 それは他の建物とは一線を画す造りとなっている建物でいわば高級旅館のような佇まいで人が住む家にしてはあまりにも豪華なものとなっていた


「なに、立ち止まっておるのじゃさっさと上がるが良い」


 イオリは4人のが呆然んと立っているのをお構いなしに進み建物の中へと入っていった


 4人もその後に恐る恐る続いていき建物の中へと入っていく


「そ、外もそうだったけど、や、やっぱり中も相当豪華だね…」


「これは、旅館だったら一泊で金貨何枚かは持っていかれそうだね」

 

「この部屋でよかろう、皆自由に腰掛けるが良い」


 イオリはいくつかある部屋の一つの大広間に4人を案内して腰掛けるように促した


 4人はそれぞれ座るとネスが早速質問を投げかける


「僕たちをあの場からここへ案内したのには何かあるんですか?」


「うむ、街への案内じゃと最初に行ったじゃろ、長老に言われたからお主らをこの街へと案内をした、ただそれだけじゃ」


「その長老っていうのは一体どんな人なんですか、なんでわざわざ貴方を向かいに来させるような、貴方もこの街では相当な権力者なようですが」


「長老はこの街を造った4人の始祖の1人じゃよ一応妾もそう呼ばれてはおるんじゃが、妾自体はその頃は赤子じゃったからのそんな持て囃されることはしてないんじゃがなあ」


「その始祖ってのはどういう人達なの?」


 アミが質問をする


「その言われの通り始まりのものたちこの塔の地下『ネザー』に街を造った塔の管理人じゃよ」


「管理人?家の管理人みたいなそれか?それに塔の地下ここは地下なのかよ」


「管理人はそのような考えでええじゃろう、詳しくはいつか長老が話してくれるだろう」


「そ、その、長老って人は、今はどこにいるの」


「長老はいまもう1人の始祖と一緒に塔の会合に行っておるのじゃちょうど主らが来たタイミングで出てゆかれ入れ違いとなったのじゃ」


「それで今はいないと、さっき4人の始祖って言ってたけどするともう1人は今はどこに?」


 ネスがそう質問するとイオリは少し淋しそうな顔になり答えた


「もう1人の始祖は亡くなったのじゃ、100年ほど前にな」


「そっか死んじゃってるんだ、そっか…100年!?」


 100年前ということを聞いて驚くアミ


「どうしたんだよアミ、そんな驚いて」


「だって100年だよて事はイオリちゃんも始祖っていうなら100歳だよどう見ても100歳に見えないよ」


「た、確かに!?」


 驚愕の顔を見せるアミとハルト


「何をそんなに驚いておるのじゃ妾らはまだ300歳ほどの子供じゃぞ」


「300歳!?」「子供!?」


「落ち着こうよ、2人とも多分塔の人たちと僕たちでは命に関する違いがあるんだと思うよ」


「なるほどお主らの反応を見ると外の人間はそこまで生きぬのだな」


「そりゃそうだよ、人間なんて長生きして100歳とかだよ」


「なんと!?そんなに短命だったのか、それは見直さなければならないかも知れぬの」


「見直す?何を?」


「妾たち塔の住民は本来寿命というものがないのじゃ塔から生命エネルギーを受け取りそれを命の糧として生きて行く、それが塔の住民なのじゃ、しかしネザーに生きているものたちはその供給を断り残ったエネルギーで生きると決めたものたちが集まっておるのじゃ、それこそ主ら外の世界の人間たちの寿命の儚さに憧れを持っていたのかも知れん」


「それで、寿命について見直すってこと」


「その通りなのじゃ、妾たち塔の住民は一般市民でも最初に1000年分の生命エネルギーを配られる、それこそ1000歳までは生きられるのが保証されているものだ、だが外の世界の人間はまさかそこまで寿命が短いとは、それでかその儚さなのか」


「あんまり自分たちの寿命が短いとか思った事はなかったな、むしろ100まで生きたら結構長生きしたと思うけどな」


「そうなのか、なるほどこう言った学びを得させるために長老は妾を案内に行かせたのじゃな、主らよ感謝するぞ、次に来る時には長老も交えて話をしようではないか」


「て事は次も来ていいって事」


「もちろんなのじゃ長老もそれを深く願っている事じゃろう、だがしかし主らの信用のおけるもの以外にはこの場所のことを話さぬようにするのじゃ、ここには宝や魔石を出す魔物はおらぬのじゃからな」


「うん、それなら大丈夫〜」


「俺も問題ない」


「ぼ、僕も」


「みんなと同じだよ」


 それからしばらく4人はイオリの屋敷で休息を取り、イオリの屋敷を出て塔の地下にあるネザーの街を後に地上へと戻って行くのだった


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