神刀と幼女、冒険者ギルドを訪れる
幼女視点
門の向こうには、道の左右にいっぱいお店があった。
近くにあるのは露天だけど、ちょっと先を見れば普通のお店がある。
「親子か、1つどうだい!」
露天の人がそう言って声をかけてきた。美味しい匂いがする。
「悪いが親子じゃないんでね」
ジンダさんがそう言って通り過ぎる。
お腹減った。朝ごはんも少なかったし。なんか硬い肉が一塊だったし。
でも、そんなこと言っちゃダメ。ジンダさんが買ってくれるかわからないし。
ジンダさんについていくと、ジンダさんが大きなお店の看板を指さした。
「あれが冒険者ギルドだ。剣と靴のマーク。おぼえておけよ」
「うん」
「俺は素材センターに用がある。お前は中にでもいろ」
「うん」
「冒険者登録でもしたらどうだ。そうしたらお前も仕事ができる」
「本当?」
「ああ。字も受付嬢に教えてもらえ。金が手に入ったら迎えに来る」
「わかった」
「寄り道するなよ」
「もちろん」
ジンダさんはそう言って、冒険者ギルドの隣にある建物に入っていった。
私はギルドを見上げて、決意を固める。
「ここから、英雄になってみせる!」
「ああ、その意気だ、ユエナ!」
「うん!」
その時、冒険者ギルドから人が出てきた。3人くらい。
「ああ?」
「なんだこのガキ」
「邪魔だこら!」
「あうっ」
私は思わずどいた。
「お、待てよ。こいつ、良さそうな武器持ってんな」
「おい。それ俺に寄越せよ」
なんだか知らないけど、おじさんが神刀様に手を伸ばしてくる!
「ダメ!」
私はそう言って、思いっきり離れた。
するとおじさん達は、呆然と私を見た。
「なっ」
「今の動き、見えたか?」
「いや、気がついたらあそこにいた」
「ちっ」
おじさん達はやっとどこかへ行った。
良かった。一安心。
「ふう」
「危なかったな、ユエナ」
「うん」
「だがああいうやつらは痛い目にあわないといけない。次からは反撃しよう」
「反撃って、斬るってこと?」
「ううむ。それはやりすぎかもしれないな。そうだな、パンチくらいがいいだろう」
「パンチか。わかった!」
人を斬るのは怖いけど、パンチなら大丈夫!
「では気を取り直して中に入ろう」
「うん!」
こうして私は、冒険者ギルドに入った。




