神刀と幼女、騎士達を助ける
幼女視点
森の調査は順調!
「えーい!」
モンスターを倒した!
「これはスリップモンキーね」
「依頼のやつ!」
「ええ。右足をもらっていきましょうね。これ、右足って、全部?」
「よくわかんないから全部持ってこう!」
魔法のバッグの中に入った!
次!
「えーい!」
モンスターを倒した!
「これはアンガーアップルね」
「依頼のやつ!」
「ええ。にしても、凄い甘い匂い。この果肉を持っていけばいいのね。大きすぎるけど、どれだけ持って帰ろう?」
「よくわかんないから全部持ってこう!」
「ユエナちゃん、周囲から他のモンスターが近づいてくるって、アイフが警告してる。あんまりのんびり果肉を拾ってる場合じゃないみたいよ」
「そうなの?」
「どうやらそのようだ。原因はおそらくこの果肉の甘い匂いだな。これに引き寄せられているんだ」
「良い匂いだし、たしかに!」
次!
「ラルテアお姉ちゃん、前にモンスターがいるっぽいけど」
なんか木々の向こうからすっごい戦ってる音と声が聞こえる。
「たぶん、騎士のやつらね。会わない方が面倒じゃないけど、問題は戦ってるモンスターね。騎士たち勝てるかしら?」
「わかんない!」
ガキィン! ガキィン! ズバーッッッ!
「ぐあああー!」
「クセロス、クセロスー!」
「皆ーっ、俺にかまわず、くっ」
「たぶんなんかダメそう!」
「仕方ない。助けましょう」
「わかった!」
私は一気に駆ける!
すぐに現場に急行して、モンスターの姿を確認!
「えーい!」
まず一体倒した!
「やー!」
続いてもう一体を。
「ローック!」
「いかん、ユエナ!」
モンスターの鳴き声に続いて、神刀様がそう言った瞬間、私の前におっきな氷が現れる!
その氷にたくさん風がぶつかって、少し砕けた!
「ありがとう、神刀様!」
「うむ。敵の魔法だ。気をつけろ」
「はい!」
私は風がやむのを待ってから、跳び上がって氷を踏み台にする!
そして、えーい!
「加速斬!」
「ロクー!」
もう一体を倒した!
そして改めて周囲を見回して。
「うう」
「クセロス。今助けてやる!」
動いているモンスターは、無し!
そのかわり、前に見たことのある偉そうな騎士の人がいた!
名前は、ええっと。
「モールトさん!」
「また会ったな。神刀使い」
ううっ。険しい顔。他の騎士達も嫌な感じに睨んでくる。
やっぱり会っても良いことはなかったみたい。
「ユエナちゃん、大丈夫!」
ここでラルテアお姉ちゃん登場!
「うん。ラルテアお姉ちゃん。騎士達は助けたよ!」
「俺達は助けられてなんざいない!」
「元はと言えばお前たちのせいで!」
モールトさんが手で遮ると、他の騎士達は黙った。
ううう、やっぱり良い感じしない!
「部下からの報告でお前達がいることは知っている。もう用は無いだろう。行け」
「う、うん」
「ちょっと待ちなさいよ。あんた達ユエナちゃんに助けられたんでしょ。お礼の1つも言えないの?」
皆がラルテアお姉ちゃんを見る。
「なんだと!」
「待て。ここは俺に任せろ。俺達とお前たちはどちらも森の調査をしている。なら戦闘が同一の場所で起こるのは不思議なことじゃない。そのモンスターの死体ならお前たちにくれてやる。それでいいだろう」
「むっ」
モールトさん、不機嫌だけど、そんな態度はめっ。だ!
だって、こっちだって腹が立つ!
「モールトさん、助けてもらったら、ありがとう。だよ!」
「うむ、そうだそうだ」
神刀様がうなずいてくれた!
「お前!」
「礼ならそのモンスターを譲るだけで十分だろう。それともなにか。騎士から礼を言われるのがそんなに大事か?」
「うん!」
「さあ、一言ないの?」
ラルテアお姉ちゃんも一歩踏み込む!
けど、騎士たちの反応はやっぱり違った。
感謝じゃない。怒ってる。
「お前らというやつは、どこまで傲慢なんだ!」
「ミノタの群れを横取りするだけでは飽き足らず、騎士に礼を言えだと。頭を下げろということか、この愚か者が!」
「お前ら下賤な冒険者に頭を下げるくらいなら、死んだ方がマシだ!」
ここまで言われて。
ここまで言われて、怒らないわけ、ない!
「じゃあしんじゃえ!」
まさかここまで、騎士達が嫌なやつらだったなんて!
最初から嫌なやつらだったけど、もう怒った!
「私の知らないところで勝手にしんじゃえ!」
もう知らない、行く!
私はさっさとあるき出した!
「命の価値を低く見るやつらに、守れるものなんて何もないわ」
「なんだと、この女!」
「心配しないで。あなた達なんかいなくても、冒険者が町を守るから。冒険者は命は賭けても、捨てたりはしない」
ラルテアお姉ちゃんは、すぐに私と合流してくれた。
こんな森、早く調べ終えちゃおうっ。




