表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/40

幼女、ご飯を食べに行く

 帰り道はすっごく長かった。

 でもそれだけ、ラルテアお姉ちゃんとたくさん話をした。

「へえ。ラルテアお姉ちゃんもツーギの町に来たばかりなんだ」

「10日とちょっと、ってところね。でもいろんなところに顔出したから、もう自分の庭も同然だよ。皆良い人ばかりだしね!」

「私も暮らせるかな?」

「もちろんよ。お姉ちゃんがいろいろ教えてあげる。任せなさい!」

「ありがとー!」

 町に戻ったら、門近くの素材センターで紙とお金を交換する!

「むう、ランクアップの印もあるな。それじゃあこの鉄のバッジもつける。受付嬢にギルドカードと一緒にわたすんだぞ」

「はい!」

 ランクが上がれば、英雄に近づく!

 なんだかやる気が出てきた! それに!

「お金がいっぱい!」

「ユエナちゃんたくさん倒したからねー」

「ラルテアお姉ちゃんはそれくらい?」

「5体だって多い方よ! ユエナちゃんが倒しすぎなの!」

「えへへ。じゃあ今は私がいっぱいお金持ってるから、ラルテアお姉ちゃんにご飯ごちそうしてあげる!」

「ありがとう! でも奢るのはよして。お金は大事。ユエナちゃんにはまだまだいろんなものが必要だから、まだ使わないで取っといて!」

「例えば?」

「きれいな服」

「あるの!」

「もちろん。しかも戦いにも向いた高級品がね。そんなにお金があっても、すぐ全部無くなっちゃうんだから」

 私は大きなお財布をジャラジャラさせてみる。

「これが無くなるのかあ」

「ま、ものは使いようってことよ。それに、私安くて美味しい店知ってるから、そこ行こう!」

「うん!」

 たくさん動いてお腹減った。今ならいっぱいお金持ってるから、うんといっぱい食べれるよね!


 ラルテアお姉ちゃんについていった先には、きれいなお店があった。

「たのもー!」

「出てけ、今準備中だ!」

 ひい、怖い!

「そんな固いこと言わないでよ。同じ獣人族の仲でしょー?」

 ラルテアお姉ちゃんは全然怖気づくことなく、お金を一枚出してカウンターに乗せる。

「ちっ。そういう獣人族は決まって悪いやつなんだ」

「私は違うのー! それに今回は連れもつれてきてるんだから、悪口叩かない!」

 私もそろそろと入ると、お店にいたのはネズミ耳のおじさんだった。あと、ヤギ角耳お姉ちゃんもいて掃除してる。お胸おっきい。

「なんだ、チッサーナ族か?」

「そういうわけでもないらしいんだよねー。でも今パーティ組んでるの。この子超強いんだから!」

 ラルテアお姉ちゃんはそう言うと、私に手招きした。

「さ、おいで。カウンター座らせてあげる」

「うん」

「不要だ。ユエナはそれくらい一人で座れる」

 神刀様の言う通りに、ぴょんととびはねておしりを椅子にのっけた。そしてラルテアお姉ちゃんを真似て、お金を出す。

「ん? 料理代か?」

「ユエナちゃん。さっき私が出したのはね。時間じゃないけどご飯食べさせてっていうチップなの。文句言う人はこれ出せば大抵黙るし、さっき私が出した分で足りてるの」

「そっかー」

「もちろん、チップで黙らないやつからはさっさと逃げるか、もしくは殴って黙らせるかね。マスター、この子のこのお金でなにか適当に持ってきて。軽いやつ」

「ちっ。わかったよ」

 マスターおじさんは私が出したお金を取って、背中を向けた。するとヤギお姉ちゃんもおじさんの方へ行く。

「ロッピー、来たよー」

「いらっしゃい、ラルテアちゃん。この時間でその太っ腹、もしかして噂のスタンピード帰り?」

「ええ。もう片付いたわよ。ほぼ全部このユエナちゃんが倒しちゃった」

 どや顔だー。

 そしておじさんとお姉さんが私を見る。

「そうだぞ。その者ら。町に近づく不届きモンスターはほぼ全て、このダイセツザンと我が主、ユエナが倒したのだ」

「え?」

「ん?」

「ひょっとして、今刀が喋った?」

「そう! ユエナちゃんって喋る刀持ってるの。神刀様なんだってー!」

「えー!」

 照れる。ヤギお姉ちゃんロッピーさんが驚いてくれた。

 そしてマスターおじさんは、なにかゴソゴソしてる。あ、サイン色紙とネームペン持ってきた。

「サインしてくれ。今のうちにもらっておこう」

「えー!」

 驚く私。

「うむ。ユエナ。我の名前も書いてやってくれ」

「うーん。私神刀様の名前書けない」

「なん、だと?」

「あ、私が教えてあげるよ」

 その後、私達はさっき私が活躍した話で盛り上がった。

 そして、ご飯は本当に美味しかった!

 また食べたい!

「また来てくれよな」

「当然! しばらくは通ってあげてもいいよー」

「ごちそうさまでした!」

「また来てねえー」

 美味しいものいっぱい食べれた! 満腹!

 ラルテアお姉ちゃんに連れてきてもらって良かった!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ