神刀と幼女、おじさんに勝利する
幼女視点
ギルドから出ると、広い場所で何人かの人が走ったり戦ったりしていた。
「おい、ゼンダー!」
ルギーナさんが声をかけて手招きすると、偉そうだった人が近づいてくる。
「なんですか、ギルマス。今若いやつらの訓練中なんですが」
あ、訓練してるんだ。なるほど。
そしてゼンダーさんは、話している内に私を見て目を細めた。
怖い。
「ゼンダー、いきなりだがこの子と試合してくれ。本気でな」
「え!」
私、この人と戦うの?
こ、怖いよお。まさかこんなことになるとは。
「ユエナ。お前の相手はこの怖いおじさんだ」
「俺はまだお兄さんだ」
「ひいっ」
「そら、怖がられてるぞ」
「ふんっ。しかしこのちび、何者だ?」
「新人冒険者さ」
お、おじさんがじっと見つめてくるうー。
「ついてこい」
あ、すぐ背中を向けて歩き出した。
「は、はい」
「ユエナ。気圧されるな。あの程度ならたぶん、勝てる」
「う、うん」
たぶんって。初めて言われたよお。
私、大丈夫?
「今の声はなんだ?」
びくうっ!
「我だ。何、お前が気にすることはない」
「は?」
「ゼンダー。聞いて驚け。その刀は神刀、神の刀らしい」
「神、刀?」
おじさんはちょっとの間呆けたけど、また背中を向けて歩き出した。
ちょっと距離をあけてついていく。
気がつくと、この場にいるみんながこちらを見ていた。
うう、緊張する。
「ここでいい」
おじさんが振り返って持っていた木剣を構えた。
「ユエナというのか。かかってこい。お前の実力を見てやる」
「うっ」
とっさに神刀様を強く握る。
そうだ、私には神刀様がいるんだ。
怖くない、怖くない!
「逃げちゃダメ、逃げちゃダメ、逃げちゃダメっ」
やっぱり怖いけど、神刀様がついてるんだから、平気!
「いくよ、神刀様!」
「ああ、全力でサポートしてやる!」
「やー!」
まずは、直進!
近づいて。
「ライトニング」
その時、おじさんの木剣が振り下ろされた。
「ユエナ、来るぞ!」
「!」
私は反射的に神刀様を振り上げる。
その結果、木刀がスパッと斬れてとんでく。
「アクセルソード!」
「えーい!」
私は頭がこんがらがりながらも、とにかく前に出て。
こういう時は、パンチ!
全力で放ったパンチが、おじさんのお腹に突き刺さった。
「やったか!」
やったの、神刀様!
「ぐ、う」
あ、まだだ。おじさんまだ息の根がある。動かないけど!
こういう時は、えーっと。
「えーい!」
もう一回、パンチ!
「ぐおっ」
おじさんが膝から崩れ落ちた。
「終わったな」
「ルギーナさん」
「どうやらゼンダーでは力不足だったようだな」
「えっ」
「これほどまでの強さだ。もう少し量りたい。よし、今度は私が相手をしてやろう。ウインドフォース」
ルギーナさんがそう言うと、崩れ落ちたおじさんがふきとんだ。
「ハイパーゴーレム」
そして、周囲の土が盛り上がり、三体のゴーレムが現れる。
「ユエナ。次の相手はこいつらだ。それじゃあ、はじめ」
こ、これも倒すの?
「ええーい!」
今度は神刀様を使って、全部切り倒す!
「よう、か」
「終わりました!」
「やったな、ユエナ」
「うん、神刀様!」
おじさんは技名の途中で木剣を斬られてます。




