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異世界創成起伝  作者: 薬者
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異世界創成起伝 第1話 あの人と再会

 最愛の主人を亡くした魔物ワイルドランナーは主人の復活を望んでワイルドランナーのスキルで主人の魂を取り込み保存を試みた所に、レッドドラゴンでもある時の巫女により別世界へ飛ばされてしまう。

 果たして、ワイルドランナーと最愛の人の魂は無事なのか運命は如何に…

 最愛の人を目の前で亡くした直後、魔物であるワイルドランナーは一部の望みに賭けて最愛の人の魂を喰らい復活を望む方法を探ろうとしたところ、時の巫女ことレッドドラゴンが現れた。

 そして、ワイルドランナー異次元へと飛ばされることとなった。

 時の巫女の夢から覚めた時、そこに広がる世界はワイルドランナーの知る世界では無かった。

 黒い背広をきた男がワイルドランナーを囲い木造神殿作りの建物内で目を覚めた。

 「ここはどこだ? 」

 周りの黒服たちは騒ぎ出した。

 「召喚の儀に成功しました! 」

 「コレで世界が救われる! 」

 ワイルドランナーは全くもって何の話か分からず呆然としていた。

 そこに紫袴に白衣で黒色公家帽子を被った男がワイルドランナーに近づいてきた。

 「お主は時の巫女様が命を賭して世界の救世に足るとしてこの世に召喚させた者だ」

 まるで勇者召喚のようだ、ワイルドランナーはそんな面倒な事はしたくなく逃げようと思ったところに一段高い垂れ幕が掛かった上段の間から声が聞こえた。

 「待ってください どうか私共を助けてくださいませんか」

 ワイルドランナーは返事をした。 

 「誰だ その声は… 」

 「お初にお目にかかります 時の巫女ヒミコと申します 異次元より貴方様をお呼びした者です」

 「おい! 直ぐに戻してくれ! 私はやる事があるんだ お前たちに力を貸す義理は無い! 」

 ワイルドランナーは怒りにまかせて上段の間へ上がり幕を開けたら十二単着たの息をしていない老婆の巫女がいたのだ。

 「どういうことだ… さっきの声は? 」

 先ほどの白衣に紫帽子を被った男が鬼の形相になり怒号を上げた。

 「無礼者! この者は人に非ず 即刻処刑せよ! 」

 黒服たちは拳銃を構えてワイルドランナーに向けて発砲する。

 だがワイルドランナーにとって飛んでくる弾丸はあまりにも遅くて全弾避けてしまった。

 白衣を着た男は腰を抜かして尻もちを突き被っていた公家帽子を落としてしまう。

 「こ奴 人間か… 」

 同時に黒服たちも目の前で起きている事がにわかに信じ難く思考が止まってスキが産まれた。

 その隙を突いてワイルドランナーは木造神殿を脱出する。

 外に出たは良いが目の前に広がる世界はワイルドランナーの知ってる世界とは異なる風景であった。

 天高く建ってる建造物に鉄の箱が大量の人間を運び、整った街並みはワイルドランナーにとって魔京に映る。

 神殿だけでなく追っ手は四方八方から現れて街に規制線が張られてしまい、神殿周辺の町から脱出は困難となり、ワイルドランナーは裏路地に隠れてやり過ごす事にした。

 ワイルドランナーは元々隠密性が高くて様々な物体に変化し、追っ手から上手く逃げたかと思ったが上空から監視の目としてヘリが飛んでいて追跡されてしまっている。

 何とか下水道を見つけて脱出を試みる事にしたが、下水道にも追っ手が来て逃げ切ることができず再び地上に出たところで待ち伏せに会った。

 「動くな 近衛隊に引き渡すまで大人しくしていろ」

 警官制服を着た者がワイルドランナーに静止を促す。

 だが、手に持っていた武器が先ほど黒服たちが持っていた者よりも小さくて抵抗できそうだったが、攻撃してこなかったので素直に捕まる事にした。

 ワイルドランナーは挑発試みた。

 「そんな小さな武器で魔物を狩れると思ってるのか? 」

 「魔物? なんだ精神疾患もちか? 困ったな… 」

 話が通じなかった。

 手錠もかけられワイルドランナーは直ぐにでも逃れそうだが追われ続けられれは面倒なのでそのままにした。

 その上、明らかにワイルドランナーの知ってる常識が通じない事を考えるに、全く知らない世界に飛ばされた事は間違いないと思うワイルドランナーだった。

 魔物も存在しない平和な世界のようなのに、なんでわざわざワイルドランナーを召喚したのか気になったので一度捕まり会話を試みる事にした。

 そう考えていたら、先ほどワイルドランナーに語ってきた声が思考を読み取ったかのように頭の中で聞こえる。

 「貴方様 落ち着いて聞いて下さい 今は平和ですが防ぐことのできな厄災の拡大を防いでほしくてお呼びしました」

 「なんだその厄災は? 全くわからん なんのことだ」

 隣にいた警官はワイルドランナーに振り向き困った顔をしてワイルドランナーに声をかける。

 「突然の独り言を初めてどうした? 何か幻聴でもあったか? 精神鑑定でも行くか? 」

 「え? この時の巫女の… 」

 「ああ? 精神疾患を偽装して無罪でも狙ってるのか? もう少し気の利いた嘘が… 」

 どうやらこの警官には時の巫女の声が聞こえてないらしい、悩みこむワイルドランナーだったが、時の巫女は語り続ける。

 「この声は魂の繋がりがある者しか聞こえません もしくは強力な霊視能力がない限り無理です」

 ワイルドランナーは警官を無視して時の巫女に尋ねた。

 「霊視スキルはこの世界にも存在しているのか… 時の巫女よ現状で信用できる者はいるか? 」

 「… 残念ながらいません 私の予言で以前から厄災が起きる事を予見していたのに誰も信じてくれませんでした 問題が表面化してから私の話をして信じて貰いましらから… 」

 「そうか… 時の巫女の力は強力過ぎて分かってもらえなかったんだな しかし声だけ聞こえてるが姿が見えない どうなってるんだ? 」

 「この世へと貴方様を呼び出すのに私と魂を繋げて召喚したので 貴方様の中に魂と一緒にいます」

 「… ん? つまり… どういうこと? 」

 「貴方様にお声を掛けた時 私の霊魂は貴方様の霊魂と融合し共存していいます」

 「それって… 」

 「貴方様のご想像通り わたしは魂すら贄とし貴方様をこの世に召喚いたしました」

 「とんでもない自己犠牲だな」

 「良いのです 私はもうあそこにいても生き地獄だったので… 今生に生を受けてあの神殿から出たことが無かったのです それでも私の力が特殊で民衆を救うものだと信じて生きておりましたが 私を信じて貰った者はもう亡くなってしまい今生を諦めておりました なので良いのです」

 「そうか… 時の巫女よコレからどうしたい? 最初は助けて欲しいと言っていたが矛盾しているぞ」

 「はい 説明します 今回の厄災は魂すら焼き尽くすほどの危険な事が起きます コレを防がなければ地球は生物が存続しない完全虚無な世界になると予言されてます 私は私を信じて今も私の側についてきている多くの霊魂を守りたいのです 今回の厄災拡大防ぐ事ができなければ全ての霊魂が輪廻転生ができなくなり生物そのものが消えてします それを防ぐことができるのが貴方様なんです」

 それを聞いてワイルドランナーは困惑した。

 そんな厄災が起きたら今抱えている大切なあの人の魂も危ない、ワイルドランナーは何としてでも厄災阻止を心に誓った。

 そうこうしていたら警官に連れられて黒服たちと合流した。

 警官はワイルドランナーの身柄を引き渡そうとした時、黒服が警官を射殺した。

 「警官はテロリストに殺させた その筋書きで良いな」

 別の黒服が警官の持っている拳銃でワイルドランナーを撃った。

 ワイルドランナーはそのまま倒れた。

 「手を煩わしいやがって コレが救世主だと? 笑わせる あの婆が最後の妄言で付き合うのもコレで最後だな あの厄災がコレで対処できる訳がないだろうが おい! コレの処理をするぞ」

 リーダー格の黒服が他の黒服たちを指示出しながら愚痴を言った。

 そして、黒服たちがワイルドランナーに近づき持ち上げようとした時、状況が一変する。

 ワイルドランナーは手にかけられた手錠をむしり取り、ワイルドランナーは黒服たちを襲い始める。

 黒服たちはワイルドランナーが無事と思わず油断していた隙を突き、瞬く間に黒服たちは倒れていった。

 ワイルドランナーは生き残ったリーダー格の黒服に会話を試みた。

 「お前たちの武器では私を殺せないぞ それでも戦闘するか? 味方殺しさん? 」

 「くぅ… 分かった 貴様を消す事を諦める でどうしたい? 」

 「私を元の世界に戻せるか? 」

 「それは無理だ 諦めてくれ 」

 「なら責めてこの世界で自由で暮らせる処遇を求める それと厄災の事を詳しく教えてくれ」

 「わかった 貴様にこの世界で使えるIDをくれてやる 厄災の事聞くってことは我々に協力してくれるって事か? 」

 「帰れないなら私は厄災を何とかしたい 協力する」

 「わかった 厄災の事は時が来たら教える それまでこの日本で暮らせるだけのIDを渡す コレで良いか? 」

 「わかった 厄災が始まったら直ぐに呼んでくれ」

 「お前の手を使わなくとも我々だけで問題ない 今回予測されているのは厄災ではなく人災だからな」

 「そうか… 本当に大丈夫か?本当に人災か?」

 「ああ 事の発端は人災だ 厄災だと言っていたのは時の巫女だけだ 世界の終わりになる事は想像できない 事が終わったら厄災の事を教えてやる だからそれまで大人しく協力してくるだけで良い 本当に有り得ない事が起きたら直ぐに呼んで協力してもらう」

 つまり、黒服たちは大人しく生きていれば何もしないが変な事をすればタダでは済まないと警告を受けた上での生活することを余儀なくされた。

 監視はされた上での生活にはなるが、ワイルドランナーは自由の身となった。

 しかし、生活を保護されている訳でないのでワイルドランナーは街に出て働くことになりこの世界に順応する。

 この時についてきた時の巫女は終始浮足立っていたので尋ねると、いままで神殿という鳥かごの中から出る事を許されなかった為に外の世界の事をワイルドランナーを通じて見れる事が嬉しかったそうだ。

 そして、ワイルドランナーはコンビニバイトでこの世界で慎ましく暮らしていった。

 だが時の巫女は必ず厄災は人間の手では負えなくなると改めて警告してきたので、ワイルドランナーは奥の手の準備をすることにした。

 その奥の手とは、ワイルドランナー最愛の人が持っていた切り札でそれを人間が使うと反動で絶命は必須といわれた非常時の魔弾で、お守りのように常に持っていた事からマリオが亡くなった時に形見として持っていた遺物だった。

 コレは通常の銃でも使える事から魔法能力が皆無だったワイルドランナー最愛の人でも扱える貴重な強力の攻撃手段だった。

 ワイルドランナー自身も魔法が全く使えないので、今回の厄災で使う可能性を考えて魔弾に合う銃を探すべく銃砲店へ向う。

 銃砲店にワイルドランナーが着いて直ぐ店員に魔弾を見せて使える銃を探してもらうようにお願いしたら店員は渋い顔してワイルドランナーを突き飛ばすように返事をした。

 「許可書はないのかアンタのもってるか この弾丸を無許可で持っているだけでも違法だが」

 「おっとそうだったな 許可証を持ってきた コレで銃も買えると聞いてる」

 ワイルドランナーは許可証を見せた時に店員は驚愕していた。

 「この許可証は… 弾丸を見せてくれ直ぐに用意する」

 魔弾を確認した店員は直ぐに店の厳重に隠された部屋にワイルドランナーを通した。

 「予め連絡もらえれば良かったのに 国の要人だったとは知らなかった 非礼をお詫びする ご用意してきますから待ってくれ」

 さっきまでの相手を突き飛ばすような店員の態度が一変させた許可証は一体どんなものなのかワイルドランナーは知る由もない、ものの数分で店員が銃を持ってきた。

 「こちらはお持ちの弾丸が使える対物ライフル お代は政府から出るが弾丸も用意するか? 」

 「いや弾丸はいらない ココには強化弾はないだろ? 」

 「まあね 通常の弾丸しかない」

 「それでは普通に私が殴った方が威力あるからいらない」

 「え? 」

 「すまない こちらの話だ 忘れてくれ 銃ありがとう」

 ワイルドランナーは銃を受け取り店を後にした。

 これで今できる最大の準備が整った。

 あとは厄災事前に止めにかかりたかったが黒服たちは頑なにワイルドランナーを避けていた。

 何もできないままコンビニバイトを続けるワイルドランナーだったが、そんな日々にも変な客が毎日来て困っていた。

 ワイルドランナーは睡眠を必要としなかったので深夜で長時間仕事ができるので夜勤を中心として勤めていて、その深夜に毎日くる変な客がワイルドランナーを見てもじもじして気持ち悪いのだ。

 そんなある日のことだ、変な客がワイルドランナーに告白してきた。

 丁重にお断りし帰っていったが、その変な客は随分と清々しい背中を見せて帰っていた。

 その直後、急に黒服たちがワイルドランナー迎えにきたのだ。

 そんな黒服たちにワイルドランナー言い放った

 「ほう… ココにきて私に用か? 」

 「… 至急協力してくれ 約束を忘れてないよな」

 「それはコチラのセリフだ 状況を説明してくれ」

 黒服たちは車で移動しながら話すと言ってきたので、ワイルドランナーは対物ライフルを持って乗り込んだ。

 車中にて黒服たちが状況を説明してきた内容は時の巫女が言っていた事と完全一致していた、今回の厄災の原因は偏った人間が魂から創造した生物が暴走し世界が破滅へと向かていることだった。

 その生物は核攻撃を受けてもなお生き残っただけでなく新生物を創造し世界支配を目論んでいるようで、黒服たちが自分たちでは手に負えなくなり人外の手を借りようとして今に至る。

 黒服たちが目に見えて憔悴しきっていて世界の終わりだと呟く者さえ現れた。

 しかし、一人の黒服が一部の希望があると語りだした。

 「今世界を脅かす存在が作られた工場には予備があったそうだ その予備がこの国にいてる その者が今朝一部覚醒し抵抗できる可能性がある 君にはその存在が厄災と対峙できるよう追従してもらいたい」

 「それで厄災が避けられれば問題ない その厄災に対峙できる存在を詳しく知りたい」

 「わかった それは彼… いや彼女は廃棄させる予定だったところをそこの研究員が密かに彼女を施設から連れ出し日本へ引き渡したのだ」

 「そうか それで製造した生物が今世界で暴れているって事だな」

 「そうだ その生物と同格に戦える究極体だ 対峙できる可能性がある しかも一部覚醒も確認されてる 完全覚醒した神と自称しているあの生物に抵抗できる唯一の存在になる」

 「そうか その彼女が世界の命運を担ってるという話だな」

 「まさにそうだ その彼女がこのあと車に乗って自称神と名乗ってる厄災のもとへ行ってもらう 奴は海外にいる事が確認している 彼女を拾ったら空港へ向かいジェットで現地入りしてもらう予定だ 今のうちに対物ライフルを組んで待機してくれ」

 「わかった」

 「あ そうだ 一つ言い忘れていた事がある」

 「なんだ」

 「彼女は覚醒の際に男から女に変化してしまったから配慮して欲しい」

 「わかった 気を付ける」

 ワイルドランナーは気掛かりな事がある。

 そんな対抗できそうな存在がいながらワイルドランナーをこの世界に召喚したのだろうかと考えた。

 また、対抗できる存在がいるのにワイルドランナーを黒服が呼んだ理由も分からない、おそらく想像を絶する状況が起きている可能性がある。

 ワイルドランナーは黒服に厄災と対抗できる者の違いを聞いたら、厄災の方は施設で作られた偏った思想が元に作られた魂が入っていて、日本で保護された者は肉体に備わったオリジナル魂のままらしい、しかも厄災の方は魂入魂の時にこの世の集められる全ての知識をインストールしたと教えてくれた。

 つまり、厄災は強力な肉体を持って生まれて豊富な前世の知識つきで俺強みたいな存在で、対抗できる者は生まれ持ってきた強力な肉体のみって話になる訳だ。

 その話だけでは厄災と言われるほど危険とも思えないが、時の巫女が言っていた魂にまで影響を及ぼす危険な存在だとすると抵抗手段がないとワイルドランナーは考えた。

 黒服もこれ以上の事を確認したくても全て失敗に終わり、やっと掴んだ情報も核攻撃が無効とまでしが分からず、厄災を消す事のできる可能性を信じて時の巫女で召喚したワイルドランナーと厄災と同じ肉体を持つ者で抵抗しようと考えたみたいだ。

 そして、厄災に抵抗できる希望の者の元へと車を進める

 しばらく車が走ったのちに彼女が車に乗り込んできてワイルドランナー驚いた。

 まさかのコンビニで告白してきた変な客だったのだ。

 その変な客の名はワイルドランナーに会って嬉しかったそうだった。

 変な客はワイルドランナーの事をしらなかったようなので簡単に自己紹介しつつ空港へ向かっていたが、状況が悪化した。

 到着予定だった空港が自称神が創造した魔物によって空港が使用不可になってしまった。

 これにより自称神の元へ行ける手段が無くなってしまったのだ。

 車に一緒に乗っていた黒服が一斉に車から逃げ出してしまい万事休すな状況にさらに追い打ちをかける。

 外に出て上空にはワイルドランナーが元いた世界で最強と言われているカオスドラゴンが空を飛んでいる。

 さらに周りには元いた世界の魔物としられる存在や蔓延っていた。

 ワイルドランナーはココで時の巫女に尋ねる。

 「コレはどういうことだ 私のいた世界の魔物がいるぞ」

 時の巫女はその問いに答える。

 「はい これは厄災マザー・マリアが生み出した生物兵器でこの世界の生物を進化させて生物のようですが 貴方様がいた世界の生物がこの世界にいる理由はわかりません そして 厄災…いやあの人はココに現れます 戦いの中で必ず希望が見えてきます ご武運を」

 「そうか… その厄災マザー・マリアはどんな見た目をしてるんだ」

 「男女とも似つかない少女の姿です」

 「そうか ドラゴンに乗ってコチラに向かっている少女が厄災マザー・マリアか」

 ワイルドランナーの視界に真っ直ぐこちらに向かってくるドラゴンの背に乗って来てる少女が見えていた。

 時の巫女はワイルドランナーに彼女が厄災であると伝える。

 なんと驚いた事に変な客と見た目がほぼ同じ姿をだったのだ。

 ワイルドランナーは変な客の名を厄災マザー・マリアと間違いないよう聞いた。

 その変な客の名は真神真人というらしい、厄災マザー・マリアに気づいたようで警戒し始めた。

 厄災マザー・マリアはワイルドランナー達に前に降り立ちこちらに語りかけてきた。

 「君たちはすごいね 私の想像した進化を促すウイルスに抵抗できるとは思わなかったよ 私は創造神のマザー・マリアだ 君たちは選ばれた 私と一緒に世界をかえないか? 」

 変な客が厄災マザー・マリアの問いに答える。

 「お断りだ 偏った考えで塗り替えた世界は果たして正解とは思えない」

 「そうか残念だ ならば日が昇ったら私の能力が全開し お前たちの魂ごと作り変えて正しき世界を見届けるといいだろう」

 ワイルドランナーはここで厄災の全容を少し理解をした。

 この厄災マザー・マリアは生物を創造し操る事ができるだけでなく、今生きている生物にある魂すら自己都合で変更削除や創造ができ様々な生物を操り作り出す事のでき、さらには自らの肉体も強化変更ができる危険な存在だと知ったのだ。

 ただ、幸いにも太陽の光と連動して能力が発動させるようだが、直接光がなくとも生物創造は容易いようで、厄災の周りには新しい魔物が数を増やしている。

 まだ空はまだ夜だったが、もう日が昇りに時間が無い上で今ワイルドランナーは最愛の人の魂をかかえてる。

 ワイルドランナーは焦っていて最愛の人の魂が危うい状況を何としてでもここで食い止める必要があった。

 もし厄災マザー・マリアの問いで味方になったら救われるのかと考えたが答えは否だ。

 自分の考えに一つでもそぐわない点が出てきたら恐らく魂ごと作り変えてしまう事が考えられる。

 だからココで厄災マザー・マリアを日が昇る前に仕留めなければ万事休すだ。

 問いを断った我々を捕らえるために厄災マザー・マリアが周囲にいる魔物に号令を出し、魔物たちが襲いかかる。

 ワイルドランナーは迷いなく最愛の人の形見を使い魔砲で襲い掛かってきた魔物を一掃し事なきと思った瞬間、厄災マザー・マリアがワイルドランナーを襲い掛かり一撃で倒されてしまった。

 見事なまでの腹に一撃だった。

 ホントに捕えに来たようで手加減をしてくれて致命傷でないももの動けなくなってしまった。

 そのまま変な客にも厄災マザー・マリアが襲い掛かっていき、変な客はそのまま厄災マザー・マリアの攻撃を防戦するしかなく日が昇るを待つ状況に追い込まれていた。

 そんな中、ワイルドランナーは厄災マザー・マリアと奇跡的に魂が繋がった…いや繋がっていたのだ。

 先ほどの攻撃でワイルドランナーが抱えていた最愛の人の魂と混ざり合ってしまい驚愕の事実をしってしまう。

 なんと厄災マザー・マリアは最愛の人の前世だった事が分かってしまった。

 ワイルドランナーは厄災マザー・マリアの記憶を回想する。

 そこに映っていたのは、一部の人間が自己都合の良い人間を生産するべく始まったプロジェクトから産まれた背景や、生みの親の存在から消されそうになった悲しみがワイルドランナーに伝わった。

 そして、前世の記憶を全て辿り厄災マザー・マリアの仕留め方まで分かったのだ。

 その記憶回想しているうちにワイルドランナーは最愛の人の魂を抱える前の本来のワイルドランナー人間変化になって、ワイルドランナー立ち上がり厄災マザー・マリアと変な客との戦闘へ近づいた。

 既に決着はついていて変な客が拘束されていた。

 ワイルドランナーは変な客に近づき口付けをする。

 突然の事で驚き厄災マザー・マリアは距離をとる。

 コレはワイルドランナー固有のスキルを発動し魂喰らいで魂エネルギーを吸収することができる。

 実はワイルドランナーの魂喰らいは特殊な性質があって上位種を吸収した場合、強制的に上位種の姿になってしまう性質があって変な客は厄災マザー・マリアと肉体が同じな為にその影響を今回受けてしまう。

 ワイルドランナーは厄災マザー・マリアと同じ姿へと変化してしまったのだ。

 ただ吸収した魂エネルギーを使い切ってしまえば姿は元に戻る。

 その人によって魂エネルギー様々でワイルドランナーが元いた世界…いや未来では技術進歩して魔素と言われるエネルギーとして発見し使われるようになっていた。

 その変な客の魂エネルギーをワイルドランナーは記憶回想で使い方を知っている。

 ワイルドランナーは厄災マザー・マリアに語りかける。

 「まさか…前世の貴方様と再会できるとは思わなかった でも あなたはあの人では無い 私の過去が未来のあの人に会うために あなたはココで消えてもらう」

 厄災マザー・マリアが戸惑っている隙にワイルドランナーは距離を詰める。

 焦った厄災マザー・マリアは上空にいたカオスドラゴンにワイルドランナーを仕留めるよう号令を出し攻撃してきた。

 ワイルドランナーはその攻撃ごとカオスドラゴンを消し去る魔法を放つ、その魔法はその生物の魂すら消し去る事ができる強力な魔法だった。

 変な客は魔法を扱えるエネルギーを持っていたが扱いを知らなかっただけで、ワイルドランナーは記憶回想から未来でも伝説とされていた魔法を扱う事ができたのだ。

 厄災マザー・マリアは目の前で自ら進化または創造した生物が消えていく様をみて慌てふためく、だがワイルドランナーはこの魔法で厄災マザー・マリアを消す事は出来ない事を知っていた。

 なにせ厄災マザー・マリアは全ての攻撃が効かない存在で、通常では通用する術は結局のところないのだ。

 そして、厄災マザー・マリアは己の破滅方法を理解した事をあえてワイルドランナーに伝える。

 「貴様! 私の来世の魂を抱えてるな! 」

 「なんでわかった? 」

 「貴様は未来からきたことを言っていた 貴様から魂が二つ感じる 一つは貴様でもう一つは私の来世の魂だな」

 「そうです あの人の魂を貴方と繋げてタイムパラドックスを起こさせる」

 「そんなことしたら貴様も無事では済まないぞ」

 「何を言ってるの? 最愛の人と一緒に果てるなら本望です」

 狂人な目で見つめるワイルドランナーに恐れた厄災マザー・マリアは生み出した生物に一斉に号令をだし襲わせた。

 しかし、ワイルドランナーの魔法で一網打尽にされてしまう。

 そうこうしていたら日が昇り厄災マザー・マリアの力が全開で発揮して創造生物をぶつけてるが、ワイルドランナーの魔法で一網打尽に仕留められる。

 厄災マザー・マリアはワイルドランナーを仕留める事を諦めて逃走を図った。

 だがワイルドランナーも小規模の生物創造ができ追跡生物を厄災マザー・マリアに張り付ける。

 その生物は剝がそうにも無限増えに厄災マザー・マリアから離れらない、もう隠れてもワイルドランナーが無限に追いかけられる環境を整えた。

 その事に気付いた厄災マザー・マリアは諦めて、自らの力でワイルドランナーに仕留めに行くき自らの複製を量産し一斉に襲わせて撹乱させ仕留めるつもりだ。

 ワイルドランナーが魔法を放って複製を消しても本物は残って厄災マザー・マリアの攻撃を食らってしまう。

 まともに厄災マザー・マリアの攻撃を喰らってしまえばワイルドランナーがスキルで強化されても一撃で終わってしまう。

 無数の複製が一斉攻撃した時に本物を一発で見つけて接触しなければ終わってしまう状況になってしまったのだ。

 だが、圧倒的に不利な状況なのにワイルドランナーは不敵に笑っている。

 不敵な笑みに恐怖しながらも厄災マザー・マリアは複数の複製と同時攻撃を行う。

 するとワイルドランナーはなんの迷いもなく一体の厄災マザー・マリアに近づくき瞬く間に口付けした。

 「… なんで分かった」

 「私が貴方様を見間違う事ない 愛してますから 貴方の来世は男です」

 タイムパラドックスが起き眩い光と共に厄災マザー・マリアとワイルドランナーが消えた。

 

 こうして厄災は静まり変わり果てた世界になったが、世界崩壊は免れた。

 ただ、純粋な人間は生き残っておらず進化を促すウイルスも健在だが、偏った人間が作った世界とはならず多様性を加速した世界へと変わってしまった。

 今回の厄災で魔物が出現し一万年たった世界がワイルドランナーのいた世界へとなる。

 

 本編2度目となる一話を書くことにしました。

 結局、あの人との出会いから死別までどうしても書きたくてプロローグを作ったのですが、ワイルドランナー視点の1話を書きたくて作ってしまいました。

 一話の支離滅裂の部分でもあったワイルドランナー中心の部分補填の意味合いでも書くべきと思い仕上げた次第です。

 あとは時の巫女の件も書ききれてないですが、多分謎のままにしていく予定でいます。

 私の黒歴史をココに刻みましたが、もし評価を頂けたら嬉しいです。

 いいねコメントよろしくお願いいたします。

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