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教えてアリアちゃん! 第5回『ハーフの話、お金の話』

 もう、何も言うことはないわ……っ。


「第5回」


 ……教えてアリアちゃん。



「随分とテンションが低いですわね」


 ねえリーザ。この章、他にもこのコーナーを差し込めるタイミング、あったわよね。


「ええ、まあ」


 でも、今なの。

 体育着だから。


「随分と、苦労をしていますのね……」


 うぅぅっ……!


「アリアさんが、上着の裾を握ってもじもじし始めてしまったので、(わたくし)の方で進めさせていただきましょう。先ずは『ハーフ』ですわね」


 やっぱり勝手に進んでいくし……ハーフの前に、出産から話すわよ。

 前回紹介した人族(ひとぞく)、獣人、精霊、闇人(やみびと)は、どの組み合わせでも子供が作れるの。

 出生率が下がる、とかもないわ。


「精霊が人類に含まれているのも、その辺りが大きな理由ですわね。さて、違う種族同士の混血ですが、それだけで、ハーフが生まれたりは致しません」


 種族毎に分かれて暮らしているわけじゃないからね。そんな簡単にハーフになっていたら、今頃は種の境目なんて無くなっているわ。


「混血の子供の種族は、血に含まれる因子が一番多い種になりますわ。私は馬獣人ですが、この血の中には、他にも様々な種が含まれております」


 因みに、一番強く出るのが、両親の種族とは限らないのよね……。


「両親の中の2番手の因子が共通していたりすると、それが出ることはよくありますわね」


 『いったい誰の子だっ!』みたいな、修羅場になることもあるみたいよ。


 ウチは、前も言った通りお母様が精霊で、お父様は虎獣人なのだけれど……一番上のお兄様は、犬獣人なの。

 生まれた時は、少しばかり空気が凍りついたらしいわ……。


「……よかったですわね。次女が生まれるほど、仲がよろしいままで」


 気づけば7人兄弟よ……。



 さて、こんな感じで、混血の子供も単一の種として生まれてくるのだけれど、稀に上位2つの因子量が拮抗することがあって、その場合、子供はハーフになるわ。


「但し、人族と闇人、もしくは獣人と精霊の組み合わせに限りますが。特に獣人と精霊のハーフは、双方の強みを合わせた、強力な種になります」


 『獣霊(じゅうれい)』……私は、この種になるわ。ちょっとだけ、ズルをしている気分ね。


「お気になさらないことですわ。種属差が大きな差となっているうちは、どちらも未熟ということです。いずれ、そんなものはひっくり返して差し上げます」


 む、私も負けないわよ?



 じゃあ、ハーフの話はこれくらいにして、お金の話に移りましょ。


 お金は、昔は各国それぞれ独自の通貨を使っていたのだけれど、今は7割の国が、『クラウン硬貨』という、共通の通貨を使っているわ。


「ギルドが橋渡しとなって、各国共同で揃えたのですわね。ガルデニア聖教国を始めとした、教会圏の中心国家以外なら、どこに行っても使えます」


 流通量は、毎月各国の担当者が話し合って決めているみたいよ。

 で、気になる日本円との為替はこちら!



 銅貨:10円相当

 銀貨:100円相当

 大銀貨:1,000円相当

 金貨:10,000円相当

 白金貨:100,000円相当



「わかりやすいですわね。いえ、他意はありませんわ」


 この世界は、日本人にわかりやすくできているの。深く考えてはだめよ。



 因みに紙幣は開発中だけれど、まだ偽造対策が完璧ではなくて、試作品の完成まであと十数年はかかると言われているわ。

 それまでは、今の貴金属を使った硬貨が主流になるわね。


「紙幣化は、ギルドの頑張りに期待すると致しましょう」


 じゃあ、今回はここまでね。

 リーザは、変なことしたり言ったりしないから、この格好でも少し気が楽だったわ。


「あら? それではもう二度と呼ばれないかもしれませんわね」


 また来てねっ! 絶対よっ!


「ご機嫌よう」


 約束だからねっっ!!


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