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戦う美少女戦隊「ビューティーフラワーズ」の毎日  作者: キハ
第三章 ブルーこと水樹の波乱青春
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閃きが勝ちを得る、のですぅ!

『……何を思ったのかしら? 諦め? 自嘲?』


 水樹の唇の動きに気づいた雲龍怪人が訝し気に呟く。

 それを聞いて桃奈は隣にいる水樹を見た。


 そう、確かに水樹は笑っていた。

 意味ありげに口の端を持ち上げ、何かを企んでいる、可愛い小悪魔な顔で。


「水樹……?」


 桃奈の声に答えず、水樹は一言。


「後悔してもしらないですぅ」


 好戦的で、挑発的で、余裕をはらんだ声と共に。

 水樹は雲龍怪人を見据えた。

 その攻撃的な鋭い瞳には先程の弱々しい欠片も無い。


『何を思っているか知らないけど、悪いけど貴方には──っ!?』


 雲龍怪人の言葉が途切れたと思うと、苦悶の表情を浮かべ身をよじり始めた。

 怪人特有の、聞き取りづらい甲高いケダモノの悲鳴を上げ、転がりまわる。


 それをただ挑発するのでもなく冷たい瞳で水樹は見つめていた。


「何が、起きたの……?」


 状況が掴めないまま桃奈は水樹と怪人を見比べる。

 怪人が苦しめば苦しむほど、少しずつ雨と雹の勢いが衰えていく。


『そんなの、あたくしが聞きたい……っ!? あ、そういうこ、と! あたくしでも思い浮かば、なかった……』


 なにかに気づいたのか悶ながら雲龍怪人は語尾を力なく呟いた。


「……残念でしたねぇ。そんなのにも気づかないお前は死ね、ですぅ」


 そう言ったと同時に更に雲龍怪人は絶叫を上げた。

 鱗に覆われた皮膚がシワを刻み、なんだか見えない縄にでも締め付けられているかのようだった。


 否、実際のその通りである。

 そのネタバラシをする時間ですぅ、と水樹は小馬鹿にしたように笑った。


「そのスカスカな脳みそでもやっと気づけたんですぅ? ワタシがお前の雨を逆手に取ったって。良かったですねぇ、最期に気づけて」


『……っ!?』


「え、どういうこと!?」


 悔しそうに、痛みに声にならない悔しさを雲龍怪人はあげる。

 唯一、桃奈だけが分かっていなく、水樹に説明を急かした。


「ピンクもまだ気づかんのですぅー? 仕方ないですぅ。ワタシはあの野郎についてる水分を縄のように使ったのですぅ」


 こんな激しい雨の中だ、空気中には水樹の使える水分がたくさんありふれている。

 雲龍怪人の鱗についている水滴も、そうだ。

 互いに濡れている状況だからこそ、水樹は気づいたのだ。

 その水滴を、桃奈の蔦のように、縄のように、操れば──。


「そういうこと……凄い、さすがブルー」


 桃奈が感嘆の声をあげ、雲龍怪人がそれを睨みつける。

 その瞳をふっと水樹は笑い飛ばした。


「お前が先に気づいていればワタシ達を瞬殺出来たのにですぅ。まさか気づかなかったんですねぇ。やっぱり……閃きが勝ちを得る、のですぅ!」


 その言葉に反論する声は上がらなかった。

 最後に──ひときわ大きな断末魔を轟かせると雲龍怪人は静かに霧散し、虚空へ消えた。


 ──空には、虹がかかったのだった。

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― 新着の感想 ―
[一言] 大勝利ぃ!!\(^o^)/ いやぁ劣勢と見せかけてたのが効きましたね!! いや直前まで劣勢気味だったんですけど!! どっちにしろ貴様は自らの墓穴を掘ったのだ( ´∀` ) それに雲竜怪…
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