11 マクラ
「すっごく不思議なんだよっ、お母さん」
なーにっかな、マクラちゃんっ。
「どうしてメイジおじさんはセルマお姉さんに指輪を贈ったのに結婚しないのかなっ」
あー、その件に関しましてはお母さんは関与出来かねますと言いますか、なんと言いますか。
「お母さん前に言ってたよね、男の人から指輪をもらう時は受けとる前にいっぱい考えなさいって」
あー、その件に関しましてはお母さんの主観ではなくセルマさんの気持ちが第一なのでありまして。
「セルマお姉さん、結婚したくないのかなっ」
あー、その件に関しましてはセルマさんの気持ちではなく駄メイジの根性が問題なわけで。
「メイジおじさん、結婚したくないのかなっ」
あー、本当どうなってるんだろうね、あのふたり。
「どうしても、会いにいっちゃダメ?」
あーもう、お母さんもめっちゃ気になってるんですよっ。
ただね、この件は知り合い全員で不可侵条約締結されててね、要するにみんなで優しく見守りましょうねってことで、優しいマクラなら分かってくれるよね。
「うん、分かった。 次に来るのがメイジおじさんでもセルマお姉さんでも優しくしてあげようねってことだよねっ」
あーもう、さすがはマクラ、チームモノカのお母さん。
私みたいな駄目っ母よりもよっぽど大人だよ。
って、まずいよこの流れ、
いつもだったら『こんちわー』とかってメイジおじさん空気も読まずに登場! のパターンだよ。
どうしよ、メイジ避けにクロを呼んじゃった方がいいのかな。
いや待て私、もし来るのがセルマさんでクロとセルマさんが鉢合わせしちゃったりしたら元カノ今カノがコンニチハからの修羅場ガッチリシュラシュシュシュってなもんやないかーい。
「お母さんっ」
なんだいマクラ、お母さんは今脳内会議が非常事態宣言しちゃって封鎖したり解除したりでそりゃあもう大騒ぎさ。
「お母さんってばっ」
ほぇ?
「お手紙っ」
あらやだ、ごめんなさいねマクラさん、お母さん柄にも無くテンパっちゃってねぇ。
「早くっ、読んでっ」
なんだいマクラや、そんなにニケルちゃんが恋しいのかいって、
手紙の送り主はっと、
お前かっ!




