炎竜の報告
「ライヤ、その子は?」
「炎竜レビアだ」
俺はアリスの問いに答えた。
「え、炎竜!?でも竜の姿じゃないし」
「妾ほどの実力になると人間の姿になるなど朝飯前なのだ」
「人間の姿に擬態出来るのは炎竜だけか?」
アリス達は驚いていたが無視して俺はレビアに聞いた。
「五竜なら全員出来ると思うぞ。他は悪魔の上位種、七つの大罪の悪魔なら出来ると思うのだ」
「七つの大罪となるとベルゼブブは出来るのか?」
俺はベルゼブブに問いかけた。
「やろうと思えばできん事もないのじゃ。だが、姿がほとんど人間と変わらんからした事はないがな。するとしたらレヴィアタンぐらいじゃろうな」
レヴィアタンは確か、海底神殿にいる龍の七つの大罪の悪魔だったか。
「そいつも今度会うとして、今日は帰って身体を休めるとしよう」
そう言って俺達ほ村に帰る。
帰っている最中にレビアが一応下部になった事を説明しておいた。
「なんでそんな下部を集めるのよ?」
アリスが聞いてきた。
「神族や悪神族との戦いがあるかもしれんからな。今のうちに準備しておいて損はないだろ」
「確かにね。でもそれならライヤ1人でやれば良いんじゃない?」
「神族は俺だけに敵対心を抱いているからそれもいいが悪神族は人間族や他の種族ともに敵対心を抱いているし、いつ襲ってくるかも分からんしな。」
「なるほどね。それなら家臣とかも作ったらどう?」
「家臣か、考えておこう。いい奴がいれば良いのだがな」
◇◇◇
俺達は村の中に入った。すると、村で待っていた者達が勢いよく寄ってきて俺達は歓声を浴びた。
「「ライヤ様達が帰って来たぞ!」」
するとハンゾウが俺の元に現れた。
「ライヤ様お疲れ様でした」
「ああ、村にきたモンスターはいたか?」
「はい。全て処理したのでご安心下さい」
ハンゾウはそう言って魔石を全て出した。
「良くやった。これは、分身か。まあ偵察を引き続き頼んだぞ」
「御意」
そう言うとハンゾウが消えた。
俺の配下の報酬は何をすれば良いのだろうか。金は要らないだろうし、礼はするとして、武器か強化位だろう。今度からするとしよう。
「俺は国王に報告してくる。レビア、お前も来い」
「分かったのだ」
レビアは国王にも説明しておいた方が良いだろう。
「他の者は身体を休めると良い」
俺はそう言うと、レビアを連れてクライス王国に行く。
◇◇◇
クライス王国の入り口に移動した。
「ライヤ様!お久しぶりです」
そこには2人の兵士がいた。
「ああ、中に入りたい。こいつは身分証明書を持ってないから銅貨1枚渡そうと思ってな」
「分かりました。それではお受け取り致します」
俺は銅貨を兵士に渡した。
「それではどうぞ」
俺達は中に入って行く。
「わざわざあんな小汚い物を渡さないと中に入らないとは人間とは不便のものだな」
「そうだな。今までは忘れていたがな。それとこれから俺の村以外の町や国に行くと身分証明書が必要だからそれも作らないといけないしな」
俺達は街の表通りを歩き、冒険者ギルドに向かって行く。
しかし、周りから妙に見られている気がする。
耳を凝らして話を聞いてみた。
「あの方ってあの英雄ライヤ様じゃない?」
「そうよ、話しかけようかしら。でも迷惑よね」
「隣の女の子は娘さんかしら?」
そういえば英雄の事をみんなに発信すると言っていたな。まあ、あまり話しかけられないし変わらないだろう。
そう思いつつ俺達はギルドに向かっていった。
◇◇◇
ギルドの中に入って行く。
「ライヤ様!お久しぶりです」
受付嬢のリリーが手を振っている。俺達はそこに歩いて行く。
「今日はどう言った御用件で?」
「一つ目は買い取って欲しいものがあってな」
俺はそう言うと魔石を取り出した。
「やはり毎回すごい量ですね。それに質も最上級のものばかり。それでは集計しますので少々お待ち下さい」
そう言うとリリーが魔石を運び奥の方に行った。数分経って戻ってきた。
「お待たせしました。買取金額は1億3500万円でございます。それと、これは今までの分です。これで全部となります」
俺はそう言うと買取金を受け取った。
「それともう一つだがこいつに身分証明書を作ってもらいたい」
「身分証明書ですか。冒険者登録ではなく?」
「ああ、こいつは冒険者などやる気はないからな。出来ないなら他を当たるが」
「いえ、問題ありません。それではまずお名前を教えて下さい」
リリーがレビアに対して言った。
「良くぞ聞いたのだ。妾は五竜の…いてぇ!」
レビアが言おうとしていたところをチョップした。
「なんですか?」
リリーが不思議そうに言った。
「いやなんでもない。レビアだ」
それから身分証明書のために必要な情報を教えた。歳ほ見た目で判断して10歳と言っておいた。
「カード発行出来ました」
「礼を言う。それじゃあ今日はもう帰るとする」
「ありがとうございました。また来てください」
俺達は外に出て王宮に向かう。
「なんでさっき止めたのだ!」
レビアが俺に訴えてきた。
「仕方ないだろ。お前が五竜と知ったら大騒ぎだ。五竜を見た者は今生きている中で居ないだろう」
「それなら尚更言いたかったのだ」
レビアはそう言うタイプか。
「いつか正体を明かす時は来るだろう。今言っても怖がられるだけだから我慢しろ。タイミングっていうものがあるんだ」
「分かったのだ」
歩いて十数分で王宮の前に着いた。
「ライヤ様こんにちは!」
王宮の入り口にも兵士が2人いた。
「ああ、国王にこいつの事で用があるんだが今いるか?」
「はい。それではどうぞお入り下さい」
俺達は王宮の庭を歩いて行く。すると、国王とセバスが玄関から出てきた。
「ライヤではないか!あの件はどうなったんだ?」
国王は相変わらず元気そうだ。
「ああ、片付いたぞ。それでだ、こいつが元凶でな。今から言うことにあまり驚くなよ」
「今までお主の事で驚いてきたんだそう簡単には驚かんぞ」
「レビア、挨拶してやれ」
「妾は五竜のうちの1人炎竜レビアなのだ」
レビアが言って少し経つと国王の顔がどんどん青ざめていく。
「ご、ご、五竜?炎竜!?」
「そうだ。こいつが全て仕組んでいた。安心しろ犠牲は一つもない」
「そ、そうか、それなら良かった。だが、炎竜か。七つの大罪、神族、四神ときて五竜か少なくとも東側では最強の村、いや国はライヤの国だろう。わしの部下を派遣させ、評価して村から町や国にしておこう」
「分かった。助かるぞ。それじゃあ今日はこれで帰るとしよう」
「そうかまた来るといい。暇だったらお主の領地を見に行こう」
「ああ、待ってるぞ」
俺は、そう言うと《空間移動》で村に戻った。




