病気の少女
「やっと来てくれた!」
男が部屋に入るなり言った。
そして、2人は俺の向かいの席に座った。
「娘の治療とはなんだ?」
俺は、率直に聞く。
「ああ、娘は謎な病に冒されている。それを治してほしいのだ。」
「なんで俺なんだ?」
「君は、貴族の一部ではなんでも出来ると噂があるのだ。だから掛けてみようと思ってな。」
「分かった。一度診るとしよう。案内してくれ。」
俺は、領主に裏庭に案内してもらう。
そこには、噴水や花壇など公園の様な庭がある。
「リサ、こっちに来なさい。」
メイド達とそこに居た少女がこっちに来た。
大体10歳位だろう。
「お前の病気を治せるかも知れない人を連れてきたぞ。」
少女は俺の方を向くと
「初めまして、リサ・コルセルトです。」
と、挨拶した。
「俺はライヤだ。」
俺は、リサを【神眼】でどんな病気か調べた。
なんの異常もない。
だが、不自然なことがある。魔力の量が年齢からしたら異常なのだ。恐らく、魔力の量が多いがコントロールが出来てないから身体が弱くなっているのだろう。このままだと魔力が暴走してしまうな。
「原因が分かったぞ。」
「本当か!どんな病名なんだ。」
「別に病気ではないぞ。魔力が多すぎて身体が耐えられていないだけだ。」
「よく分からないが、助かるのか⁉︎」
「ああ、少々時間が掛かるがな。」
「いくらでも滞在してくれて構わない!だから娘を助けてやってくれ!」
「ああ、早速取り掛かるとしよう。」
「リサ、手を取れ。」
俺はそう言って手を差し出す。
リサは、俺の手を取る。
俺は、魔力をリサの体に流す。流しすぎると体が耐えられないから少しずつ流す。
「何が感じるか?」
「はい。何かが流れてきているような感じです。」
「それが魔力だ。お前は魔力が多すぎる。だから魔力を完全にコントロールすれば身体も良くなり、魔法も他の奴らより強くなるぞ。」
「本当ですか!」
「ああ、まず魔力の流れを感じて自分で動かせるようになったらな。」
「分かりました!」
恐らくリサは、身体が弱く運動も出来ないし魔力が多すぎるからコントロールしないと魔法も使えない。何も出来ない暮らしをしてきたのだろう。
だが、魔力コントロールが出来れば魔法も運動もやりたい放題だから今まで苦労してきた甲斐があったと言うとこだな。
俺は、手を離してみる。
「自分の魔力を感じるんだ。それを動かせるようにするのだ。」
「はい。」
リサは、目を瞑り集中している。
リサは、魔法を使ったことが無いからイメージがしにくいだろうが、魔力が多いから魔力を感じればすぐにその魔力を動かせるようになるだろう。
リサの魔力がだんだん身体から溢れてきている。
「その調子だ。次は、その魔力を手の平の前に移動させてみろ。魔力を多過ぎると暴走して、少な過ぎると意味が無いからちょうど良い量で放出されるのだ。」
俺がそう言うと、リサは魔力を手の平に移動させる。
その時、リサが膝を着いた。
「リサ!」
リサの両親は、リサに駆け寄る。
「問題ない、魔力を急に使ったからその反動が起きただけだ。こんなにもったなら才能がある方だ。今日は終わりにしよう。」
既に数時間は経っている。両親は、ずっと見守っていた。
俺は、リサを回復させる。
「本当にありがとう。」
「まだこれからだ。」
俺は、コルセルト家にもてなされた。




