剣姫
ーーー次の日ーーー
俺は、目を覚ます。
そして、昨夜に飯を食べた場所に行く。
「おはようございます。」
執事がそこに居た。
朝食はすでに用意されている。
俺は、朝食を済ませる。
「そろそろ行くとしよう。」
「かしこまりました。」
執事がそう言うと俺は、玄関に案内された。
俺は、扉に手をかけ開ける。
「行ってらっしゃいませ。」
その声が聞こえると視界が真っ白になった。
そして、光が収まると俺は学園の真上を飛んでいる。いや、落ちているのだ。
俺は慌てず、《空間移動》で学園の誰もいないであろうところに移動する。
移動し終わると、俺は何もなかったかの様に教室に向かう。
俺はドアを開け、教室に入り席に着く。
ーー数分後ーー
ガラガラガラ
「朝のミーティングを始めるぞ。」
バルカンが入ってきて言った。
「それじゃあ、次の授業は外で剣術をやるから遅れない様移動するように。」
俺は、ミーティングが終わるとすぐに外に出た。
「よし、全員揃ってるな。剣を一本取り、まずは素振りをする。」
俺たちは、剣を一本取り他の人と間隔を空けると素振りを始めた。
俺は、素振りをしながら周りを見る。
どいつもあまり良いとは言えない。
ふと、1人の金髪の女性を見つけた。
速く、丁寧で力強く素振りしている。恐らく剣術ではこのクラスでは最強だろう。だが、魔法はあまり得意ではないだろうな。
「よし、大体100回やったな。それでは次、2ペアを作れ。次は、模擬戦を行う。」
みんなはペアを作っていく。
俺は、やる人もいないし余ったやつとやるか。そう思っていると横から声がした。
「ちょっとあなた良いかしら。」
俺は、横を向く。すると、先程の金髪の女性が居た。
「何でしょう。」
「私とペアを組みなさい。」
「良いんですか、ありがとうございます。」
「よし、全員組んだな。それじゃあ、間隔を充分に空けて行うように。」
それを聞くと俺とその女性は、正面を向いて傾いた。
「私は侯爵家の長女、カナ・グランティアよ。」
「僕はケイン。お手合わせして下さりありがとうございます。」
周りからは、
「転入生の奴、剣姫と組んだぞ。」
「あいつやられたな。」
どうやらカナは、剣姫と呼ばれているらしい。
昔のアリスとどっちが強いか見ものだな。
「構わないわ。あなたに聞きたいことがあったもの。」
「聞きたいこと?」
「では、始め!」
俺が聞くと、始まりの合図が聞こえた。
するとカナが勢いよく突っ込んできた。
俺は、それを避ける。すると、カナは通り過ぎる寸前で体勢を立て直し、俺に斬りかかる。
俺は、それを剣で弾く。
「昨日の魔法はなんだ。」
カナが聞いてきた。
「何の事ですか?」
「学園長室の前で使った、一瞬で姿を消した魔法だ。」
見られていたか。まあ良いがな。
「何の事ですか?」
「とぼけるな!正直に答えれば怪我をさせずに済むが。」
理不尽な奴だな。
「僕に勝ったら教えてあげますよ。」
俺はそう言うと、カナの背後に一瞬で移動して首元に剣を通す。
「僕の勝ちですね。」
カナは少し驚いた後に
「魔法使いと思っていたのだが、剣士だったのか。」
と言った。
「剣姫に勝ちやがったぞ。」
「あいつ何ものなんだ。」
周りから驚いたような声が聞こえる。
「剣姫ってなんですか。」
俺は、カナに聞く。
「昔、問題を剣で解決しただけだ。周りが勝手に言っているだけだ。剣姫はアリス王女様にふさわしい称号だろう。」
確かに普通の奴に比べたら強い方なのか。
「それじゃあ剣術の授業は終了する。次の授業は、魔法だから的を準備しておくように。」
「あなたは魔法使いでしょ。」
カナが聞いてくる。
「何でそう思うんですか。」
「昨日の一瞬で姿を消したのは魔法以外に考えられないのよ。」
「まあ、答えは僕に勝ったらですけどね。」
「よし、魔法の授業を始める。」
バルカンは、そう言うと的の方に手を向けて魔法の詠唱を始めた。
言い終わると手に炎の玉が現れて的に放たれた。
的に炎が当たると、的が燃え焦げた。
「すげー!」
「流石先生!」
生徒からは歓声が聞こえる。
恐らく生徒からすれば凄いのだろう。魔法使いの冒険者と同じ威力かそれ以上だろう。
「魔法のコツは詠唱を正確に速くすることが重要だ。」
バルカンはこちらをチラチラ見ながら言った。
バルカンは、俺がアリス達に無詠唱で教えてることを知っているから間違っているかもしれないと不安なのだろう。
まあ、どっちにしろ俺が教え直すからな。
「それじゃあ実際にやってみろ。魔法の詠唱はこの前の授業で教えている筈だ。分からなかったら読んでくれ。」
「ケイン。あなたの魔法を撃ってみて頂戴。」
カナは俺のことを魔法使いだと思っているから期待しているのだろう。
お望み通り本気で撃つとしよう。本気と言っても、バルカンの魔法の強さに寄せるのを本気でやるのだがな。
俺は魔法の詠唱をし、バルカンと同じ強さで魔法を撃つ。
「これほどまでなの!」
カナが驚いたように言った。
「おいあいつ本当に何者なんだよ!」
「本当だよ!」
「本当に強いのね。」
「それほどでもないですよ。」
カナとそんなことを話していると、後ろから声が聞こえた。
「おい平民!」
俺たちは振り返る。
するとそこには3人の男達がいた。真ん中に大柄な男が居る。恐らくこいつがこの3人の中で1番強いのだろう。
「何ですか?」
「俺たちと勝負しろ。俺たちは3人だ。文句ないだろ。」
そいつらはニヤニヤしながら言ってきた。
「いくらなんでも無理があるわ。」
「女は黙ってろ。」
「良いですよ。」
「ケイン!」
「大丈夫ですよ。」
俺がそう言うと、カナが耳元で
「あいつは、平民をいたぶっている最低やろうよ。」
と言った。
「大丈夫ですよ。そのくらいの相手の方がやりやすくて良いですから。」
俺はそう言うと数歩前にでる。
一応やろうと思っている。
だが、学園の門から声がした。
「ライヤ様ー!ライヤ様ー!」
1人の兵士が走ってきた。




