表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

中国人に不動産を渡してはならない~わかっちゃいるけど、不動産経験編 (2)

作者: ぽごちん

 私の不動産に関する経験を書いていくと、

一歳半の時、

父が土地を買って家を建てたのですが、

当然、憶えていません。


 それから数年後に、

東部バイパス

という、

地元の人なら誰でも知っている大きな道路

が、そこに通りました。


 私にとっては、

家を持ち上げて移動させたり、

風呂に入れなくなって、

幼なじみの家に

もらい湯

に行ったりと、

楽しい思い出なのですが。


 その道路ができたおかげで、

結果的には、

建てた時の総額の

三十倍以上の値段で、

家が売れました。

でも、

父は、

道路建設に反対したそうです。


 父が反対意見を言ったら、

地元の人達が大喜びして、

家に押しかけて来た

のだそうです。


 そうなると、

裏取引

が有るもので。


 有利な場所(将来的に値段が上がりそうな土地)を分けて貰える

みたいな懐柔策が有ったらしいのですが、

それも断ると、

父が勤めていた高校の校長室に、

自民党の県会議員が、

怒鳴り込んで来たそうです。


 自民党の政治家と、暴○団は、

紙一重

みたいなものだったので、

「あの教師をクビにしろ!」

と、脅されたらしいのですが、

校長が圧力に屈しなかった

ので、

助かった

らしいです。


 何故、反対したのか?

は、聞かなかったのですが、

父の書斎には、

『区画整理と住民』

という本が有り、

住民の負担で区画整理が行われた

くらいのことは、

知っていました。


 高度経済成長期の頃までの、

昔の日本の道路は、

細く、曲がりくねって

いました。

今とは違って、車用ではなかったのです。


 もちろん、

当時も車は有ったのですが、

第二次世界大戦で、

車の運転免許を持っている人達は、

飛行機に乗せられて、

ほぼ全員死んでしまいました。

生き残った人達は、

車が運転出来なかった

のですよ。


 その次は、小学四年の時に、

日本人なら誰でも知っている大きな川

に遊びに行きました。


 そこで、

Mさんという、父の親友に会いました。

Mさんは、

「ここに橋ができる予定だ」

とか、

道路は

とか、父に教えてくれていました。


 Mさんには、

その時にお会いしただけ

なのですが、

東大卒で、後に大学教授になった

経歴から考えると、

当時、官僚だったのでしょう。


 インサイダー情報が入って来た

のですが、

父は、そこを買いませんでした。

買っておいてくれていれば、

私は今、金持ちだったのに。

でも、

そこは、それから三十年後くらいに、

洪水が起きた

ので、

微妙ではあるのですが。


 買ったのは、

当時の日本人なら誰でも知っている山

の中腹の土地です。


 それから数年後、

その山の中腹に、

国立の青年の家という施設

ができ、

その国立の施設へ通ずる

国道

ができました。


 そう、

買った土地のすぐ近くです。

当然、父は、

そのことを知っていました。

ちなみに、

父と一緒に、

より国道に近いほうの土地

を買ったのは、

県の担当者

です。


 その、県庁の職員は、

当時流行っていた

土地転がし

をしたかったのでしょう。

でも、

二十年くらい放置していたら、

バブルが崩壊してしまい、

その十年後くらいに、

安いお金で貸すことになってしまいましたが。


 その土地とは別に、

伯父さんに薦められて、

山を買いました。


 山を買う?

というのが、理解できなかったので、

父と一緒に見に行ったのですが、

舗装されていない細い小道

の中に入って行ったら、

が有っただけです。

その林を買いました。


 それから数年後、

その細い小道が、

千本桜

という観光名所になりまして。

そして、

父が買った林は、

今では、

市の公園

になっています。


 その国道ができて、便利になってから、

山の中腹の土地に家を建てて、

私達一家は、そこに移り住みました。

中二の時です。


 高校生の時に、

その家のせいで、日陰になったから、

畑を買って欲しい

という話が来ました。

それを、

父が断りました。


 これから先は、昭和を知らないと、

理解不能

だと思いますが。


 その時に、

「今の世の中、

土地はどんどん値上がっている。

これからの世の中、

土地を売る人なんて、一人もいなくなるだろう。

我々の世代は、

親が土地を買っておいてくれないと、

土地を持つことが出来ない」

と、

畑を買わなかった父に対して、

私が怒った

のです。


 その後、東京に行ったのですが、

当時の東京は、

私の言った通り

になっていました。


 土地の値上がりが確実で、

土地を売る人が誰もいない世の中、

土地を借りるしかない世の中

になっていたのです。


 そうなると、政治家と暴○団が暗躍します。

地上げ屋というのが登場しました。


 資本主義社会を理解している人なら

お分かりだと思いますが、

警察もマスコミも、

地上げ屋にお金を出している

人達

の味方です。


 今、外国人に人気の

新宿ゴールデン街

等も、

1980年代前半には、

地上げ屋にボコボコにされてしまいました。


 でも、

ゴールデン街が今でも残っているように、

政治家に金を積まれても、

暴○団に脅されても、

嫌がらせで、

電気や水道等のライフラインを止められても、

事件が起きて、死傷者が出ても、

マスコミに嘘を書かれても、

無実の罪で逮捕されても、

屈しなかった

人達はいたのです。


 さて、ここで問題です。

地上げ屋の脅し

に屈しなかった人達のように、

札束で両頬を叩いても、

言うことを聞かない人に、

自分から、土地を買って!

と言わせる方法とは

何でしょうか?


 これを答えられないようだと、

現実を理解している

とは

とても言えません。


 ヒントは、

不可能を可能にする魔法が有って、

現実に行われた

ため、

今は、

土地を買って欲しい

という

私のような人間が、たくさんいるのです。


 そして、

その魔法の威力は抜群のため、

サービス残業

のように、

お金を払わないで、

他人を働かせる

などという

不可能に近いことが、

現実に出来るようになった

のです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ