命と人生
頭が痛い・・・
「何処なんだここ・・・」
見渡す限り家の地下のようだが、壁に名前が掘ってあった。
かずき、ななこ
なるほど、ここは秘密基地か。
「頭がまだしっかりとしていないな、何とかしないとここから出て・・・」
すると、誰かが近づいてくる音がした。
「誰か、いるのか。」
近くにあった、バールを持って近くの物陰に隠れる。
「ここに、置いておけば時間が過ぎれば死ぬな。」
誰かは箱の様な物を置いていった。
「あぁ~、これで仕事は終わりだ。」
歩く音が聞こえなくなると箱の様な物に近づいた。
「開けてみるか・・・」
箱を開けると、菜々子が入っていた。
「おいっ、菜々子!」
菜々子の事を揺さぶっていると菜々子が目を開けた。
「あ、健二くん・・・」
「良かった、生きてた。」
はぁー、とため息をついた。
そこで、俺は肝心な事を思い出した。
「そうだ、一希は!?」
「ごめんなさい、分かんないの。」
菜々子はこれまでの経緯を話してくれた。
何でも一希が助けに来てくれて気を失って起きてたら俺がいた、と言うことだ。
「くそっ!今探しに行かないと・・・」
そこで、裾をつかまれた。
「何するんだ!今、一希を探さないと!」
「ダメだよ!!」
菜々子は一向に離す気は無いようだ。
「私だって!探しに行きたいよ!でも!でも!」
「うるせぇ!!そんな事言ってる間に一希を探す時間が・・・」
そこで、俺は横腹を殴られた。
「ぐぅぅ!!」
痛みで倒れるとき犯人らしき人物の顔を見た。
そこにはアンデスがいた。
「テメェ・・・」
「ごめんなさい、これが彼の運命なの・・・」
くそが・・・。これがアイツの人生だってか!
さてさて、春が近づいてくる気がしません。
まぁ、家に居ればいいけどね。