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後日談

~後日談~

≪ムギ視点≫



どんな日にも明日はやってくる

僕はあの後警察の事情聴取を受けた後、帰宅して眠りについた


そして午前の講義が終わり、これから昼食をとろうとしていた

今夜はケバブだけどせっかくだし味比べしようかな…




僕は久々にケバブを食べることにした





『ケネディさんのケバブ家』にはいつもないくらいに人の列ができていた…!

今日は何かのイベントなのかな?



そう思い僕は列に並んだ

列に並んでいるだけでも前で回転しているケバブの香ばしいにおいが漂ってきて食欲をそそられる





前のカップルの声が聞こえてくる

昨日も見たような気がする


「統夜君知ってる?『星光ケバブ』は臨時休業なんだって」

「あぁ、だから今日はこんな人が多いんだね、これで少しでもケネディさんのケバブの美味しさが広まればいいんだけど」

「統夜君の好きなものがもっと広まればいいね!♪」




女の子は満面の笑みを見せていた

あまり盗み聞きするのはよくないだろう

昨日の事件はまだ公にはなっていないようだ

それで臨時休業…だから今日は人が多いのか




しばらくしてようやく僕の番だ





「ケネディさん!ケバブ1つ、ヨーグルト&オリジナルソースで!」

僕はタカシさんが頼んでいたメニューを頼んだ


「オウ!タカシのトモダチネ!トマトオマケシチャウヨ!」


ケネディさんは今日もご機嫌なようだ



「あ、ありがとうございます!」

「今日ハ タカシキテナイネ、タカシハコナイノカ?」

「そういえば僕も見てないですね、講義で忙しいんですかね?」

「マァ、見タラ声カケトケヨ!トマトオマケスルカラッテ!」

「タカシさんトマト嫌いなんじゃ…?」


「ヤダナー!『ケバブ好キハトマト好キ!トマト好キはケバブ好キ』ッテ昔カラ伝ワル歌ダヨ?古事記ニモ書イテアルヨ!」

「そ、そうなんですか?」



そんな古くからケバブが日本にあるとは思えないけどきっとそうなんだろう、うん…!



「ハイ、ケバブデキタヨ!トマトモオマケデ2ツ!500円ネ!」

「ありがとうございます!どうぞ!」



僕はポケットから500円玉を取り出してケネディさんに手渡した


「ハイ、チョウド!マタヨロシクネ!!」



僕はケネディさんからケバブを受け取り野菜ジュース片手に噴水を見ながらケバブを食べた





……ッ !!!


ここのケバブは本当に美味しい…!

一口かじると肉の食感の後、トマトの甘みが口全体にジワジワと広がってくる





しかもおまけしてもらったのもあり、トマトは2つだ

トマト食感も程よく噛むたびに口に味が広がる

そしてそのトマト果汁がシャキシャキのキャベツを包み込む…!





そしてそれらをさらに引き立たせる甘酸っぱいヨーグルト&オリジナルソース

それがすべてこの一つのナンに挟まっている…!





そして僕は野菜ジュースを一気に飲み込んだ



口の中にトマト以外の様々な野菜たちが広がり口がリフレッシュされる……




そして再びケバブに、肉にかぶりつく…!



口の中の野菜の甘みが肉をさらに挽きたて非常に美味だ






僕はあっという間にケバブを完食してしまった

そして野菜ジュースを一気に飲み干した




なんて幸せなんだろうか…今夜が楽しみで仕方ない…!





僕は一度帰り、深夜のケバブを食べるためにお腹を空かせて待つことにした









********************





時刻は深夜0時 

シュテルン大学のとある教室の前


ここはボランティーア部の拠点だ




今夜は依頼解決祝いにタカシさんからケバブをごちそうしてもらうことになっている


ケバブが大好きなタカシさんのことだ、きっと物凄くおいしいケバブを作ってくれるだろう


そうウキウキしながら教室の前まで僕は来た





コンコンッ


「タカシさん!入ってもいいですか?」

「おう、入れ」


「失礼しまーす」



ドアをノックして部屋を開けた



そこにはヒーターとおもちゃの魚釣り機が用意されていた




「タカシさんその年にもなって魚釣り機で遊んでたんですか…?」

「ん?これか? ケバブ焼く機械だぞ?」




タカシさんはケバブの食べすぎでおかしくなってしまったんだろう。

そうに違いない




「お前今俺がおかしいって思ったろ?」

「え…そんなこと…」

「わかった、じゃぁ待ってろ、お前に家で作れるケバブを見せてやる」



「少し熱くなるけど我慢しろよ」

そう言ってタカシさんはヒーターを付けた

今は夏だ。やっぱり頭がおかしい



そしてタカシさんは肉の巻いた棒を魚釣り機にセットし、電源を入れた


肉の棒はクルクルと回りだす、魚たちもピョコピョコと動き出す




10分ほど経過した時だった 香ばしい匂いが微かにする…




そして15分後、それは確信に変わった

肉が…!黒く焼け始めている…!



「タカシさん!?これは!?」

「驚いたろ?ヒーターでも肉は焼けるんだぜ?」



巻かれた肉の表面はほんのり黒くなり、肉の焼けた匂いが部屋中に広がる



魚釣り機の魚たちが肉を食わせろと定期的に頭を出し、ピョコピョコしている




「あと5分もしたらできるぞ」

そう言ってタカシさんは2つのソースとナンを取り出した


キャベツを軸にした野菜もある、トマトは無いようだ





「よし、もういいだろう」

そう言って肉の棒を魚釣り機から取り外した


ナンにキャベツを入れ、ソースをかけた

そしてその上に包丁で肉を薄切りにしてもう一度ソースを惜しみなく、まんべんなくかける



「自家製ケバブ、完成!」


3つのケバブが皿の上に乗せられた

店にも負けず、とても美味しそうだ…!

そしてタカシさんはペプシをグラスに注いだ



「もう我慢できません!食べてもいいですか!」

「まぁ待て、」

「そういえばケバブもグラスも3つあるのはなんでですか?」

「もう一人、食わせたいやつがいてな、まぁもういいか」




そう言ってタカシさんは立ち上がった

「ん?まだ誰か来るんですか?」






んじゃぁお待ちかねの…




















ごたいめーーーーーーーーーーんターーーーーーイム!!!!!!!!!








そう言ってタカシさんは近くにあった掃除用具入れを開けた






バタン……







『何か』が倒れてきた







「ケバブ……ケバブの匂いがするの…フフフ……」




手足が縛られ、目隠しをされているが…あれは……


「どうだ?6日ぶりの再開は?」









ソレは紛れもない







行方不明の彼女だった








「タカシさん!!これはどういうことですか!!??」


「そうだよソレ!その顔が見たかったんだよ!!」



タカシさんは ヒィーヒッヒッヒ!!

と高笑いをしている



「コイツはな、湧水広場で拾ったんだよ、俺の流した嘘の噂を信じてな!」



俺の流した…ウワサ…?



「俺はな、湧水広場に不味い店はいらねえと思うんだよ、だからな!なにかしら理由つけて不味い店は追い出してるってワ・ケ!! ヒャーハッハッハハ!!」



彼女が…不味い店を追い出すための……エサ……?



「オネガイ…ケバブ……ケバブを…」



「そしてコイツは拉致ってからケバブしか食わせてねぇのよ、今ではホラ!立派なケバブ中毒者だぜ!!」




確かにさっきからケバブとしか言葉を発していない……




「待って、じゃぁあの店員はなんで最初抵抗したんですか!?」


「あー、そんなことか、ホレ、読んでみ?」




1枚の紙が投げ捨てられた




そこにはこう書かれていた


《この店が学園に賄賂を送って人気ナンバーワンとメディアに報道したのを知っている。今夜訪れた者の命令を聞けばこの事は公言しない。命令はスマホで見せる》




「そしてお前の彼女を見せたふりをして見せたのが、コレだ」



《全力で抵抗しろ、そうすれば黙っててやる》



「だからあの時は…」




店員を拘束したのは僕だ……なんてことを……








「……さない…………許さない……‥!」




俺は怒りに身を任せタカシに殴りかかった




「危ない危ない、オラよ!!」

「グハッァ……」




パンチはかわされ思いっきり脇腹を蹴られた…



くそう……




「そうだよ…その顔だよ!!もっと俺に見せてくれよ……!

さんっざん回りくどいことした甲斐があったぜ!!」




ダメだ…蹴りが想像以上に重い……

精神的疲労も大きい…立っているのがやっとだ……




「んまぁ、そろそろ終わりにしようか、楽しかったぜ」




そう言ってタカシは包丁を握った

マズイ……よけなきゃ…







ドン……!



「誰だ!? テメェは…!」


その時、突然と扉が開かれた

そこには長い包丁を持ったシェフが立っていた




「タカシ…ソレは人ヲ斬ルモノジャナイネ……」

「うるせぇ!テメェがなんでここにいやがる!」




そこに立っていたのはケネディさんだった

とても悲しい声だ




「ケバブノ匂イシタヨ、ダカラ、来タ」

「嘘ついてんじゃねえぞ、オラ!」

「ケバブ好キノ心ハ繋ガッテル、ダカラタカシノ考エテルコトワカッタネ、ソレ教エテクレタノタカシネ……」




「ウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイウルサイダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレダマレ!!!!!!!!!」






「ケネディさん……危ない……!」



タカシは包丁を強く握り突進してきた

俺は咄嗟にケネディさんを押し出した





しかし…



「うがぁぁぁぁッ!!??」



右手を刺されてしまった

痛い……だけどケネディさんは無事だ…

「よかっ……た…」



「ムギ!! ユルサナイネ…!」

「許さないならどうするって言うんだよ!オラ!かかってこいよ!」



タカシは包丁を握り直して構えた





「タカシ、トマトオマケシチャウヨ…」

「あ?こんな時に何言ってんだテメェ!俺はトマトが嫌いなんだよ!」




「Kanınızdaki olabilir Domates !! 《テメェの血のトマトをな!》」





その一瞬だった、ケネディさんはケバブ包丁でタカシの手を切り裂いた


「グガァッッ!?」



傷は浅いようだ、だが包丁を奪い、拘束するには十分な隙ができた


体制の崩れた一瞬でケネディさんはタカシを取り押さえた





「テメェ…!この動き何もんだ…!?」

「タダノケバブ屋ノ ケネディダヨ…」


「ケネディさん…これを……」



僕はケネディさんにタカシさんから借りていた拘束具を手渡した

「まさか自分の渡した拘束具で確保されるとはな…」



タカシは拘束された……これで湧水広場で人がいなくなることはないだろう



「話聞イテタヨ…彼女…残念ダッタネ」

「聞いてたんですか…僕はこれからどうしたら…」

「彼女ハ ウチデ引キ取ッテケバブ屋デ働カセヨウトオモウ」

「そう…ですか、それが一番ですね、確かに彼女はもう…」



彼女だったものは必死にケバブを食べている……




「でも僕には…もう……何も残ってないや…」


「君ニハ…友人ハイナイノカイ?」

「友達………」






確かに…僕には掛け替えのない友人が何人も…いる…






「今ハ辛イト思ウケド、マタキット幸セニナレルネ、ダカラ彼女ダケジャナク、ソノ友情ハ無クサナイヨウニ、ネ」


「ありがとう…ケネディさん……!!」

「イイ笑顔ネ!今度ハ友達連レテ来イヨ!トマトオマケシチャウカラ!」


ケネディさんのいつもの笑顔だ





「ケネディさん、助けてくれてありがとうございます…本当に…感謝しきれないや…」

「ソンナ顔シナイデ、マタ、ヨロシクネ」











僕は掛け替えのないものを失った












だが掛け替えのないものはまだ全ては失っていない











これだけは…無くさないようにしよう








僕はそう心に強く誓った














けど……













「ケネディさん、僕、ボランティーア部にはいろうと思います」

「ン?ドシタノ?ムギ君」


「ケネディさんみたいに、僕も困ってる人達を救いたい…本当のボランティーアを僕はつくるんだ…!」


「ソッカ……ナラオ祝イノケバブダネ!!」

「またケバブですか?でもケバブなら大歓迎です!!」









こうして全ては解決した

そして一ヶ月後…





********************




コンコンッ


「失礼します、ムギさんはいらっしゃいますか?」

「どうぞ、ボランティーア部です。入ってください」



中にはヒーターが設置してあり、魚釣り機で肉が回転していた


「ようこそボランティーア部へ、あなたの悩みはなんですか?」



Fin.

今回で完結となります

ホラータグ付けたはいいがホラーなことかけませんでした

少しでも楽しんでいただけたなら幸いです

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