ひさしぶりの学校①
日本が宇宙人に侵略されても、学校生活はそうは変わらない…
変われよ、と思うのですが。定期試験が一回とぶとか、体育祭がなくなるとか、でも修学旅行がなくなるのは困るか。などなど
3-9 (①)
久しぶりの学校。十日間、イヲン地下のシミュレーションルームでゲーム(?)三昧の後は、さすがに家ではゲームをする気にもならず、散歩や買い物で土日を過ごした。家族はそれなりに事情を知らされているそうで、「がんばったらしいな」などと褒め言葉をもらった。高校生にもなると親にそんなこと言われることは滅多になかったので、ちょとだけうれしかった。
村上さんか伊庭さんから連絡でも来ないかとちょっと期待したが、そんなこともなく…まぁ村上さんと二人きりで話す内容は元々ほとんどないな。あの地下では作戦が共通テーマでたくさん話し合えたがプライベートでは無理だ。伊庭さんとはもっと無理だろうな。
登校するとき、いつもの愛車(中学以来のママチャリ)にまたがったとき、ふとあることを思いついた。あの地下でもらった、形の違う“妖精”にそのアイデアを語りかけておく。これでメモになるそうだ。起動のための操作が一切必要ない上に、充電の必要もない。(振動+ソーラーとあと何かだそうな)
教室に入ると、友人が何人か話しかけてきた。彼らからの話を総合すると、僕は何かで、検査入院を
していたことになっているらしい。村上さんのことは誰一人、何も言わないところを見ると、違う内容で休んだことになっているのかもしれない。とりあえず守秘義務もあるので、友人たちには適当に話を合わせておいた。こういうとき、友人があまり多くないのは都合がいい、と強がっておこう。
そんな会話も終わり、もうすぐチャイムが鳴る頃。周囲から友人たちが去った後で一人近づいてきた。さほど親しくはない、橋本くんだ。確か剣道部で…データ終了。その程度の級友。
「王塚くん、大変だったね。」
「ああ、ありがとう。」
橋本くんは声をひそめた。
「今日の昼休み、メシ食い終わったら屋上に来てくれって、伝言頼まれた。」
「誰に?」
何ら根拠のない、わくわくする期待感と面倒になりそうな不安感のカフェ・オレが完成する。そんなもの飲みたくねえよー。
「うちの部長の川崎さん。」
カフェ・オレが急速に真っ黒に変化していく。
「あと、柔道部の上田部長とかも来るらしいから。オレも行くし。」
どす黒いカフェ・オレに、チューブから黒い絵の具がしぼり出されていくイメージ。
「り、了解。」
午前中の四時間、どの教科の先生も教室に入るなり、僕の顔をまじまじと見つめるのは不思議だった。職員会議で何か伝えられているのかな。幸い、誰一人として授業中に指名しなかったので、十日休んだ配慮だろうか。
そんなことより、昼休みが不安で不安で仕方ないんですけど。
高校の校舎の屋上なんて、普通立ち入り禁止じゃないの?行ったことないけれど。サイフにはいつも通り¥3000しか入れてきてないし…。
僕は今、早退したい気持ちで、胸がいっぱいです。
今回も読んで下さった方、ありがとうございます。
工作しているときに指を切ってしまい、キーボード叩いていたら流血して「ギャー」とスプラッタで短くなってしまいました。(スプラッタとバケラッタって似てますね。)明日続きを打つのですみません。




