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228 久良木健人

宇宙を飛翔する“黒胡蜂”。

対するは【犬神】の巨大ロボット「機猟巨兵」。

全艦隊がみつめる2人と1匹の戦いの行方は。

228 久良木健人


 “黒胡蜂”が宇宙に弧を描く。

 羽根はあるが羽ばたく様子は全くない。

 銀河宇宙の宇宙船や艦載機のように重力制御でもない。未知の原理で“黒胡蜂”は翔んでいる。

 対する「機猟巨兵」の動きは直線的。

 止まることや曲がることは可能だが、急制動するには推進剤を吹かす必要があり、推進剤には限りがある。

 宇宙では手足をバタつかせて止まったり曲がったりは出来ない。

 飛びかかってくる「機猟巨兵」を軽々と躱し、その背後に回り込んで急所を一刺しする。

 “黒胡蜂”はソレで勝利してきた。【犬神】の兵士たちは最期の瞬間“黒胡蜂”見ることもできなかった。

 今、2匹の茶色の狼が“黒胡蜂”に挑んでいる。

 襲いかからんとする“黒胡蜂”に対し、常に狼が斬りかかっていた。

 “黒胡蜂”は6本の足の全てを刃に変えていて、どれかで狼を打ち払う。

 1匹と2機が切り結び合う。複雑に交差する無限軌道。

 宇宙戦艦の装甲板を切り裂く【犬神】の太刀を易々と受け止める“黒胡蜂”の刃。

 宇宙戦艦を貫通する“黒胡蜂”の“針”を撥ね飛ばす「機猟巨兵」の太刀。

 【犬神】艦隊の全将兵は、その戦いに目を奪われていた。

 すぐ後ろで補給を行っている【虎族】の白虎艦隊も同じく目が離せない。


『【犬神】の戦士が…切り結んでいる…。』

 白虎艦隊の総司令官であり、艦載機「機獣巨兵」隊の一番隊長でもあるノモゥダベトは“妖精”からの映像に驚きを隠せなかった。

 【犬神】の「機猟巨兵」の実力は知り尽くしている。その彼らが学んだ【虎族】の戦法=接近戦を次々に繰り広げても全滅した様子にノモゥダベトは己が目を疑った。

 “シュン”が命をかけて相討ちに持ち込んだ、密着しての刺し違え戦法を“敵”は学習している。

 “敵”には知能があるのか?

 さらに“クロスズメバチ”は全ての足を凶器にかえるという変異さえ生じている。

 どちらも銀河宇宙軍の長い戦いの歴史においてこれまで例のない事態である。このまま看過するわけにはいかない。

 自分の機体の補給が済み次第飛び出て行くつもりのノモゥであるが、策があるわけではなかった。

 将として、いや一人の戦士として手助けせねば、の一心である。

『ダンヌ様の機体は修理と補給完了しました。いつでも出撃可能です。』

「何?」

 整備士のアナウンスにノモゥは声を上げた。自分の機体“フェッダ・イン”よりも損傷箇所は多かったはずである。

 ノモゥの横に、そのダンヌが舞い降りてくる。

「ノモゥ様、これでお伴がかないます。わたくしめも何卒連れて行って下さいませ。」

 口ごもるノモゥ。“クロスズメバチ”相手に単独で攻め込む気持ちが読まれている。ノモゥを見上げるダンヌの目は厳しい。

 二人の横にノモゥの近衛隊であるカシュウとキリョウとシッコウも着地する。整備庫内は無重力であるが、本来は無礼な行いである。

「歩み寄らぬ失礼はどうぞご容赦下さい。ダンヌ様までが我々と同じ御指図をされているとは思い至りませなんだゆえ…。」

 “クロスズメバチ”相手に重装甲は無意味である。カシュウは装甲を減らして機体を軽くし、それに伴う推力軸のバランス変更のみで時間を惜しんだ。 同じことをダンヌも整備士たちに命じていたのである。

 ダンヌは微笑んで3人に命じる。

「カシュウ、キリョウ、シッコウ、私の近衛隊は動けぬ故そなたたちが頼りだ。ノモゥ様と私の警護は任せたぞ。」

「・・・あっ、は、はい。承知いたしました。」

 ノモゥダベトに口を挟ませないダンヌの言葉にカシュウは返答するほかなかった。

「ノモゥ様の機体は特別製ゆえ、まだ少し時間がかかりましょう。我ら5機が参戦すれば、あの“クロスズメバチ”も…。」

 返事が出来ないノモゥダベトである。彼の脳裏に送られ続けている戦闘映像は一進一退である。それでさえも僥倖としか思えない“クロスズメバチ”の圧倒的な強さである。

 5機の「機獣巨兵」で戦場に馳せ参じることに躊躇いはないが、いかにして戦うか、何も思いつかない・・・。

 自分をこれほど無力に感じたのはいつ以来であろうか…。


 我が輩は犬である。

 実際は違うのであるが、いつからかそう呼ばれるようになった。

 健人と出会ったときも「あ、犬だ」と見つかり飼われることになった。

 山奥であった。

 両親以外に人と出会うことのなかった健人にとって、私は父母以外の唯一話しかける相手であった。

 その両親も二人揃っていることは珍しかった。どちらかが長い旅に出ていることが健人には当たり前だった。

 健人は両親に多くのことを学んでいた。

 食べられる野草。近寄ってはいけない野草。野菜の植え方育て方。獣道の見つけ方。釣りと罠。肉と野菜の保存。天候について。冬支度。腐敗について。ケガや病気。そして身体の動かし方。

 山小屋には多くの本もあったが、両親は手取り足取り説明した。

 その全てが生きていくことに必要な内容ばかりであり、健人が育つにつれ学ぶことはさらに増えていった。 

 健人が学校に通う年齢になっても、その状況は変わらなかった。言葉や文字はは雨や雪の日に両親のどちらかが丁寧に教えた。文字が読めるようになれば読書も可能になった。

 父も母も快活な人柄ではなかったが、常に健人に笑みを注いでいた。

 3人揃ったときには花見や紅葉、雪見などに出かけたりもした。

 その幸せは長くは続かなかった。

 まず、父が姿を消した。

 母は、暫くは今まで通りの生活を続けたが、食糧の備蓄を増やしていった。そして健人への教育がこれまで以上に実践的になっていった。

 山で暮らすための知恵と技法。さらに万一の場合の生き残り方法。

 父親が長く不在であることと母親の表情から健人は気付いていたのであろう。必死で学び続けた。

 そしてある日、母も姿を消した。

 健人は長い時間、私を抱きしめて泣きじゃくった。

 まだ11になるかそこらである。

 次の日から、健人は山に入って食べられるものを探し求めた。

 倉庫には肉や野菜、木の実が大量に蓄えられていた。それでも冬を越すには十分とは言えない量だったからだ。

 一日に食べる分と保存する分を探し出すのは困難である。

 それを運ぶのも容易くはない。山道を上り下りするのだから。

 干す。乾かす。磨り潰して粉にする等にも時間はかかる。

 眠る以外の時間は、ほぼ「食べること」に関係する時間となった。

 小さいが畑の維持も必要であった。ほとんどは薬草であったが、虫はつく。雑草もすぐに生える。

 その畑を狙ってきたイノシシの親子が健人の最初の敵であった。

 山鳥やウサギ、時にはシカも相手をした経験が健人にはあった。

 落とし穴や足に絡みつく罠猟であるが、トドメをさして、肉を捌く、健人はそれらを学んでいた。生き残るために、食べられる部位はほとんど食べ、余った分は保存する。

 少しは猟が出来るつもりであった。イノシシに直面するまでは。

 イノシシは強かった。というか、デカい!

 親イノシシの体長は健人の倍を越えるように思われた。

 その牙の太さが自分の腕回りを越えると気付いたとき、健人は逃げた。

 胴は論外であるが、腕や脚を牙に貫かれたら致命傷となる。動脈にさされば数分しか保たない。いや、かすり傷でも動けなくなる。そして何よりも体当たりである。イノシシの体重は100kgを軽く越える。その激突こそがイノシシの最大の武器と両親の言葉を思い出した。

 山小屋から遠くに逃げた健人が数日たってようよう戻ったとき、備蓄していた食糧はほとんどが食べ尽くされていた。

 イノシシだけではなかった。糞を調べた健人はヤマイヌとクマのそれが混じっていることに気がついた。

 もう、ここには住めない。

 クマが来たら逃げることさえ出来ない。イノシシと異なりクマは木に登ることが出来る。幹をへし折ることもある。

 ヤマイヌの群れからは子供の脚では逃げ切れない。

 健人は山小屋の残骸に防水した手紙を括り付けた。

 必要最低限の道具を背負った健人は、山奥へと進んでいった。

 12歳の子供が保護されたのは約1年半が過ぎた後のことであった。

 山小屋の主の弟、健人にとっての叔父が異変に気がついて捜索を開始してから数ヶ月が経っていた。

 健人を抱きしめる叔父にやせ細った健人は両親のことは尋ねなかった。気付いていたのであろう。

 病院で検査中、医者に尋ねられた健人は山での生活をこう語った。

「崖を走ればクマからもヤマイヌからも逃げられる。岩場を跳び越えればイノシシは追ってこれない。山の中で俺とモップより速いものはいなかった。だから生き続けることができた。」

 健人は叔父に引き取られ、急速に一般社会の常識と小中学校の知識を身につけた。

 ゾッカーという秘密組織の白髪の老人が睡眠学習機などを使用していたが、あまり効果があったようには思えない。         


 健人が守るべきものはモップだけであった。

 そのモップがクマに跳びかかっていったとき、健人は確かにモップの声を聞いたのだ。

 そして、モップは約束通り健人の横にいる。

 健人は自分の命を大切に思ったことはなかった。父と母とのあの温かい生活は二度と帰って来ない。ならば何が必要であろうか。

 今日、満腹になれたら十分ではないか。ゆっくりと寒くない部屋で眠ることが出来ればそれでいいじゃないか。

 ところが。

 いつしか、ゾッカーの人たちが健人の周囲にいた。

 叔父さんだけではない、西上の爺さんやクジコさんは優しくしてくれる。一言もしゃべらない眼鏡の事務員さんも困ったときはすぐに手をさしのべてくれる。(西上さんとクジコさんには細かい気配りは期待していない)

 戦闘員たちも怪人のみなさんも“同じ釜の飯を食う”という言葉通りだ。みんな気のイイ人ばかりである。

 最近知り合った宇宙局の五島さんやサリーさんもイイ人だ。“ウイーズ”日野さんは…まぁいいか。

 そして今、背後にいるはずの宇宙船『安宅丸』の美加姫とお付きの人々。整備員のみんなとも仲良くなれた。

 …あと、なぜかくっついてきた同じクラスの前田と橋本…そうだ前田がゾッカーだったこと、まだゆっくり話していなかった。なんであいつゾッカーに入ったんだろう。オレのこといつから知っていたのか。

 

 “黒胡蜂”の必殺の一撃が健人の機体を真っ二つに斬り裂いた。


 戦場にバラ巻かれている監視器からの映像を見ている者、偵察機の操縦者の“妖精”からデータを送られている者、それらを統合した複製情報を解凍して見ている者、全ての者が「あっ」と声を上げた。それほど素早く、虚を突いた“黒胡蜂”の一撃であった。

 しかし、真っ先に気付いたのは当の“黒胡蜂”である。

 手応えがないことを訝しむ「感情」はあるのだろうか?

 それでも“黒胡蜂”は必殺の一撃を放ったあと間髪置かず第2撃を繰り出していた。

 自分の背後に。

「さすがだ。背後から襲いかかるパターンは学習済みか…うん、お前はヤマイヌ以上だっ!」

 右前足、左前足、右後ろ足、そして尾部より“針”。

 振り返るなり続けざまに健人の「機猟巨兵」に振り下ろされ、突き出される“黒胡蜂”の武器。

 だが、その全ての攻撃は躱されていく。

 見ている者の網膜から脳に達する速度よりケントの「機猟巨兵」は速かった。

 目の前の現象を理解する=脳の処理速度よりも速いケント機の機動。

 

「『目にも止まらぬ』とはこういう時に使うのであるのか。」

 将軍家御座船『安宅丸』の観覧室の全員が呆然としていた。

 美加姫のすぐ横に立っている老将伊勢もかつて見たことがない戦いに目が追いつかない。認識すら出来ない高速戦闘にあんぐりと口を開けるだけだ。

 美加姫の言葉に彼はこくこうと肯くだけであった。

「キョウコの説明した“ショウギ”とやらのルールは理解した。「桂馬」だけが直進以外の動きが許されている…【犬神】にも似た盤上遊戯はあって、そのように動く駒もあるが…。」

 将棋は畳の上の戦とも言われている。八代将軍徳川吉宗のころには、年に1度、11月17日に御城将棋を行うことが制度化されている。日本以外の国でも同様の盤上遊戯が発達しているため、銀河宇宙の他の人類に似たような存在があっても不思議ではない。

「だが、ケントがあのような動きを出来る理由がわからぬ。あの機体は、ごく普通の機猟巨兵であろう?」

 戦において姫の疑問に答えるのは伊勢の役割である。

 戦場に立つこと100年を軽く越える彼には戦艦も艦載機も一目で見抜けるハズである。

「確かに、特別な装備や新型の機体ではありませぬ。彼奴のために特別の待遇はいたしておりませぬゆえ…。」

 美加姫が辺境の惑星チキュウで見いだしたからといって、老臣たちが即座に認めるわけにはいかない。健人には一般機が与えられただけである。

 このチキュウの娘たちが姫と同席しているだけでも噴飯ものなのだ。

「わらわも機猟巨兵は…乗ったことがないゆえ詳しくはわからぬが…飛んでいるのとはチト違う気がするのぅ。」

 我が侭姫にもそれだけは許されなかったらしい。(ほんとにそうだろうか)  

「ポンっポンって動き方が桂馬っぽいのはワカルけれど、どうやっているのかはワカンないわー。」

 その言葉遣いにもカチンとくる伊勢であったが、姫様が許しているため口元がもにょもにょしている。


 目まぐるしい背後の取り合いを繰り返す“黒胡蜂”とケントの機体。

 ケントの「機猟巨兵」の一撃を“黒胡蜂”が左右の前足を交差させて受け止めた。

 一瞬の静止。

 その瞬間、市之丞の機体が全力で突っ込んでくる。

 “黒胡蜂”は腹を折り曲げてケント機に“針”を撃ち出した。

 振り返りザマにイチノ機に後ろ足で斬りつける。

 後ろ足の一撃に刀を合わせる市之丞。その強さに手が痺れる。さらに中足が半瞬遅れて襲いかかってくる。

「クマの前足は左右交互にズラして出てくる!一撃目を抑えても安心しないこと!」

 それは父親が健人に教えた言葉だ。

 “針”を躱したケント機はイチノ機に接近し、肩から体当たりを行っていた。

 弾け飛ぶ2機の「機猟巨兵」。その位置は“黒胡蜂”を前後に挟む形となった。

 突っ込む健人と市之丞。“黒胡蜂”は・・・

「そうだよな、上に逃げるよなっ。」

 健人の突っ込む動きはフェイントだった。

 クン、と上方に直角に曲がったケント機は再度一撃。

 よろめく“黒胡蜂”に突進するイチノ機。

 

 『安宅丸』の整備士たちも固くこぶしを握って戦況を見つめている。

 外部情報画面の前には人だかりが途切れない有様である。

「おい、リゲっ。てめえケン坊の機体にどんな細工をしやがった?」

 整備班長がグラサンを外してリゲをにらみつける。整備の神様とアダナされる彼であり、その後を継ぐとされるのがリゲである。

 二人の師弟関係は常に良好であるが、自分のわからない改造をされたことは許せないのであろうか。

 単に悔しいだけかもしれない。

「へ、へい。イチの旦那との模擬宙戦のあと、ケン坊の機体はいつも関節が傷んでましたぁ。そんで、強度と耐久性が上がるように材質をコチョコチョ変えたり、受け部分を厚めにしたりしやしたっ。」

 その改造に関するデータは整備班長も見ていた。何かを思い出すような遠い目になる。

「確か、脚部だけじゃなくて、腕の関節もイカレてたよな…いや、肩部から壊れたこともあったっけ。」

「へい。重量増加になるから推進器を増やしたりは、してやせん。」

 確かに見た目も動きも鈍重さとは程遠い。

「シッポだけは“オレにはシッポないから使えないよ”って言われたんで同じ重さの投錨装置に交換しましたけど。」

 ・・・整備班長とリゲにだけは、その使い道がわかった。

「あの、坊や…オソロシイこと考えてやがったんだな。」

「へえ。でもハチ野郎が6本足全部ヤイバにするなんて思いもしなかったんで。」

 整備班長とリゲの目が外部情報画面に戻る。

 上下左右、四方八方、いや360度全ての位置に跳ねまわり、“黒胡蜂”に急襲するケント機。

 一瞬でも“黒胡蜂”の動きが止まるや、突撃を敢行するイチノ機。

 その目まぐるしい動きは戦闘員ではない整備士たちには目が追いつかない動きであった。

「坊や…坊やと呼ばれるトシで死ぬんじゃねえぞ。」


 足を止めるな、手を止めるな、逃げられないならば常に相手を見つめ続けろ。

「って、父さんは言ってたけど、いつになったら終わるんだ、これ?」

 ケント機はまだ保つ。だがイチノ機の推進剤が不安、と健人は思った。

〈市之丞モ健人トノ模擬戦闘デ学ンデイル。マダ暫クハ大丈夫ダ、わん。〉

 自分の機体が行っている戦闘機動が市之丞機でも可能ならば…。

〈残念ナガラ私ノちからデハ無理ダ、わん。〉    

 打てば響くような“妖精”との会話。

 他の“妖精”使いが知れば驚く関係であろう。幾つかの例外を除いて。

「うーん・・・母さんに習ったカンモンソクゾクしかないと思うんだけど、ネエっ。」

 ネエっのつぶやきと同時に“黒胡蜂”の“針”を躱す。脳内思考も“妖精”によってブーストされているはずであるが、容赦ない攻撃は思考すら斬ろうとする。

 “妖精”モップでなければ戦闘支援する間もなく“黒胡蜂”に斬られているはずだ。

 “黒胡蜂”と2機の「機猟巨兵」の戦いは終わりが見えない。


(健人くんは私が守る。)

 美加姫の隣に座る京子。そのさらに隣では前田綾が無言で大画面を見つめていた。

 彼女の背後に黒い靄が立ちこめていることに気付く者はいなかった。


 日本は宇宙人に侵略されました。 

今回も読みに来て下さり、ありがとうございます。

キーボード打ち込む手がかじかんでおります。

「かじかむ」を変換すると「悴む」・・・これは読めないっ。

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