2番
A氏のパンツ事情が謎に包まれたまま終わった1番。
では、次の2番で謎が解明されるのかと思いきや、まったく方向の違う展開の歌詞に……。
《糸巻き歌 : オランダ童謡》
●二番
種 撒き撒き
種 撒き撒き
踏んで 踏んで
トントントン
できた できた
小人さんの麦畑
急いで粉こねて
急いでパン焼いて
急いでカゴを編んで
急いでカゴに入れて
小人さんのおうちにいきましょう
◆◆◆◆◆
種撒いて、踏んで、麦畑完成。
前代未聞の急成長ぶりである。
世の中多岐に渡り簡略化・スピード化しているが、いくらなんでも作物がこんな育ち方をするわけがない。
未来からやってきたとされる青いボディのネコ型ロボットのポケットの中にも、こんなことを可能にする道具があるだろうか。
歌詞というものは得てして事実を簡略化するものだが、ここまで麦の成長を略していいものだろうかと甚だ疑問に思う。
2番の歌詞を知った小麦農家からは『農作業なめんな!!』という苦情が殺到しそうだ。
この歌を習った子供達が『野菜は踏めば一瞬で育つ』と間違った理解をし、畑や田んぼに突入しないことを切に願うばかりである。
さて。
1番の歌詞では、わざわざ糸を紡いで靴を作ったA氏。
2番ではパンのために小麦専用の畑を作り、なおかつ小麦を育て上げて製粉し、パンを自ら焼くところを見ると、よほどお相手の小人の事を大切に思っているようだ。
しかもその辺にあるスーパーの買い袋ではなく、パンを入れるための専用カゴを編むといった徹底振り。
ここまで尽くすA氏とは、いったいどれほど深い愛情の持ち主なのだろう。
……もしくは、相手の小人に弱みを握られている?
二番の歌詞が比較的大人しいのは、嵐の前の静けさだろうか。
三番の歌詞を検証するのが楽しみだ。
今回はパンツに関する歌詞が無いのだが、A氏がキチンと穿いているのか非常に気になる所である。
まぁ、そもそもパンツの歌ではないのだから、そうそう歌詞にパンツが登場するのもおかしいだろうが。