四つ:忘れてた!!
ぎりぎりセーフで学校に着き、ほっと一息したかったが
そうもいかず・・・日直の仕事があったりで今日一日は早く過ぎて行った
あいにく今回の掃除当番でもあるためすぐには帰れないらしい・・・
「神村ー早く掃除するぞー」
「あ・・・分かってるー、ちょっと持ってて」
そういって私は日誌を早々と書き上げ箒を手に取り、掃き掃除を
することにした・・・5分後女子がなにやらグラウンドの方を見てキャーキャー叫んでいる
「んー・・・どしたの?」
「あそこ見て・・・イケメンいるのわかる?」
指を指した方向を私は凝視して驚く、安須巳が神経質そうな顔でこちらを睨んでいた
「げ!! ・・・あ!!」
いまさら思い出しても遅いような気がするのは私だけだろうか・・・
確かにあの時、迎えに来るとは言われたが・・・本当に来るとは・・・などとも
思いながら男子に後を任せることにしようとした・・・が・・・
「逃げるのか?神村、」
「ちっ・・・違う・・・これには深ーい訳があって・・・」
「逃げるのは反則だぞ・・・」
「お願い!安須巳さんを待たせてるの・・・今日迎えに行くって言われてたのすっかり忘れてたからさ・・・明日何か奢るからそれで勘弁して!」
「・・・しょうがねーな・・・わかった・・・明日必ず奢れよな・・・早くいけって」
「うん、必ず・・・ありがとう♪」
そういって私は教室を後にした。
急いで階段を駆け下り、下駄箱に向かう、鞄を脇に抱え、上履きを外靴に
取り替える、そして外へ走り出した。
「遅れてごめんなさい!」
私は安須巳さんの顔色を伺いながら謝る。すると安須巳さんは
少し神経質そうな顔で私を見て、何かあったのなら仕方がないな、といってくれた
「いくぞ、歪みがこちらに近づいてきている・・・ここで仕留めるのは流石にあれだ・・・
兎に角ついて来い」
「はっはい!!」
そして私は安須巳さんの後をついていく事になった。