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 階段を1段飛ばしで降り、廊下も走って行く。


 校舎を出ても、走る。走る。走る。


 走ってる私に目線が集まる。


 変だって、必死だって、思われることが嫌だった、私にはおさらばだ。人の目なんて、気にしない。いま、重要なのはそこじゃないから。蕾ちゃんと若葉さんに私の気持ちを伝えることだから。


 ハア。ハア。ハア。


 赤信号で止まったら、息切れが止まらない。まだ春の寒い日だというのに、暑くて暑くてたまらない。汗が噴き出て、心臓がバクバクしてて、頭も朦朧としてる。


 それでも、それでも、信号が青に変わったら、また走り出す。


 2人に言う言葉。どんなに拙くなったとしても、2人には届くはずだから。


 コンビニ。洋服屋。公園。それを走って、走って、横切っていく。


 いや、違う。


 ちゃんと、考えなくても、伝えたいことは出てくるだろうから。練ったりせずに思うことを必死に伝えればいいんだ。それが結果的に拙くなったとしても、その言葉は本当だから。

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