イルカの涙は流れ星に
少しでも楽しんでくだされば嬉しいです。
僕は気付いたんだ。
海にだけじゃなくて空にもイルカがいるって事に。
空を見上げると、イルカが気持ち良さそうに夜空を泳いでいる。
月明かりを目印にして、深い大海原を泳ぐように。
でもあるとき夜空のイルカは独りぼっちだって気付いたんだ。
イルカは泣いた。
『僕は独りなんだ。夜空を泳いでいるイルカなんて僕以外いない』と言って。
もの凄くたくさんの涙を流した。
すると流した涙がきらきらって光って星になった。
星で夜空が明るくなった。
地上の人の暮らしが見えると、イルカは少し気分が落ち着いた。
―――誰か僕をみつけて。
だけど誰も夜空のイルカに気が付かない。
イルカはまた悲しくなって、涙を流した。
すると今度は流れ星になって仲間がいる海に落ちた。
涙が落ちた音を聞いた、海にいるイルカが歌を歌う。
―――私たちはここにいるよ。
―――君はどこにいるの?
夜空のイルカは歌を聴いて歌をかえす。
―――僕はここだよ。ここにいるんだよ。
でも海のイルカたちは分からない。
―――どこ? どこにいるの?
―――ここだよ。ずっとずっと上の、空というところだよ。
―――僕を独りにしないで。
夜空のイルカは涙を落としながら歌うんだ。
でも歌はなかなか海までは届かない。
夜空のイルカは今日も泳いでる。
どこかの海に星を落としながら。
だけど僕は気付いたんだ。
だから僕は夜空を見上げている。
―――大丈夫。君は独りじゃないよ。
―――僕は知ってるよ。
―――僕が君を見守ってあげる。
―――だからもう寂しがらないで。
流れ星をみながら歌うんだ。
この歌が君に届きますようにと願いながら。
今日も、明日も歌うんだ。
End
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他にも色々短編書いてますので、よろしかったら読んでみて下さい。




