【コラムニストになろう】だから着物男子はいなくなった
ちょっと前にさ、ランジェリーブランドの名称をKIMONOにしようとしたっていう日米またいだ炎上騒動があったんだよね。
文化盗用だとか、下品だとか。
サグマイアとしては、(いろいろ商品展開してたようだけど)女性用下着ってところが引っかかって、いや着物って男子も着るんですけど…
って思ったけど…
ほとんど着てないよね。もう。
前提として、着物はめんどくさいです。だから女性も普段は着てないし、生地をそのまま使って洋服へリメイクする商売もあるんだとか。
ただ、女性は着物を着るイベントを一生の宝物にするかのように着飾る手間を惜しみません。そのイベントために業界は需要から見て明らかな供給過多な中で競合し、広告やCMを展開しています。
ご自身が成人前、または親族に成人前の女性がいらっしゃる方なら着物の広告をご覧になる機会があると思いますが、モデルは女性が独占しています。
イケメンアイドルとか、イケオジモデルが広告のトップになることはまずありません。
…女性にとっても目の保養になるはず(事実二次元の男子はよく着物を着てるから人気があるのは確か)なのに、モデルの皆様は着てくれません。そりゃ売れないのに高いギャラ払って着させても採算合わないからね。
ではでは、不肖サグマイアが(参考資料も文献もない状態で)男子和装が廃れた理由を考えていきます。
【着物男子はカッコいいが、お前はカッコ悪い】
さて、着物男子を想像してみて下さい。
そして、第一印象を挙げてみましょう。
物静か、知性的、包容力がある、懐が深い、器が大きい…
(封建社会の産物なのに)女性に優しい、(当時の平均身長は低かったのに)背が高い…
などなど、ほぼ悪い印象は出てこないと思います。
それなら俺もモテると思って着物を着たらどうなるでしょうか。正直、おすすめしません。
何故ならモテるためのイメージ作り自体が物静かな男性という着物の印象と真逆のものだからです。
「オレは地味でクールで頭いいぜ!」と自己顕示欲むき出しなディスコファッションでアピールしているようなものです。女性はそんな浅はかなアピールは見抜きますし、もし運良く付き合えたとしても、待っているのは減点に次ぐ減点です。
ケチ!スケベ!小心者!
着物で不相応かつ解離した印象を与えたからこそ、欠点も目立つのです。
また、地味な印象を強くしたいがために地味な男性が顔の手入れを怠って藍色や深緑や茶色の着物を着た場合、清潔感を与えるどころか下手すれば貧しい農民に見られて恋愛から遠のいてしまいます。
とどめに、元も子もない話をします。モテる男性は、わざわざ高い金払って着物を着てアピールせずともファストファッションを着るだけでモテるんですよ。
このように、男子の着物というものは、結局のところ恋愛面においてはメリットがあるように見せかけてデメリットが大きいのです。
【着物男子は、男にも嫌われる】
「別に恋愛関係ないし貧しい農民で結構」と着物を嗜む男性も僅かながらいらっしゃいます。不思議なことにおじいさんならすんなり受け入れられますが、若年層であれば一発で変わり者認定されることでしょう。
ある意味変わり者という集団から逸脱した存在になれればいいほうです。それは何故でしょうか。
今一度、着物男子のイメージを思い返してみましょう。
男性視点になると、さっき挙げたイメージの中にはなかったものが一つ出てきます…
権力
派手だったり、お香の匂いがするモテる着物を着れば、貧しい農民のイメージとは真逆に権力思考がかなり強い印象を与えます。
成人式でヤンキーが袴を着るのは、まんま権力の誇示です。おじいさんならOKだけど若者だと違和感(というか反発を覚える)があるのも権力を感じるからです。
力士とか僧侶みたいな着てて当たり前の職業もありますが、それらは歴史的に鑑みても一定の権力がある職業なので反発を覚えないのです。
非モテのヒョロガリが恋愛アピール目的で着物を着てしまえばヤンキーに目の敵にされます。だからって陰キャ男子が味方になることはありません。むしろ抜け駆けしてカッコよくなった(ように見える)ことに嫉妬してくるので余計にタチ悪いです。
ただ、一つ例外があります。あなたが外国人の場合です。着物を着れば日本をリスペクトしてくれた(=自分が偉くなった)と思って歓迎してくれることでしょう。
着たいものを着るフリーダムな自分というアピールも、権力誇示だと捉えられないので受けが悪くはならないし、女性に下される減点も致命的にはならないのです。
【男子和装を普及させるには】
日本人が発明したくせに、日本人が持っている先入観のせいで、特に若い日本人男性が着られない、むしろ着たら損をするのが着物の現状です。厳しく言ってしまえば日本人の視野が狭いから宝の持ち腐れになっているとも言えます。怒らないでね。
サグマイアだってさ…ローブジャポニカとか着たいんだよ…でもさ、こんなんだから着るに着れないわけさ…
(マイプロフィール性別設定してないけどここでバレるな)
男子和装を廃れさせてなるものかと一緒に普及方法を考えていただける方はいらっしゃると思います。
そこで、サグマイアも一つ考えてみました。
それは、バレンタイン作戦、つまり女性にプレゼントしてもらうのです。
残念ながら、非モテの中二が権力と女性を求めて着たところで、男子和装の置かれた現状から脱却はしないでしょう。所詮ぼっちの承認欲求止まりになります。
認められない存在だと認識しているなら、無理せず日本人の先入観に乗っかるのが賢明です。
この作戦のポイントは、最強のケツモチである女性を味方にすることで、嫉妬してくる男に見苦しさを自覚させるところにあります。それでもまだ嫉妬してしまえば、その男性にプレゼントするくらいに惚れた女性への攻撃にもなり、女性の反発を買い余計に情けない非モテにしてしまうという、実に恐ろしい作戦なのです。
勿論バレンタインがあるならホワイトデーもあります。着物をプレゼントされるくらい愛される男性になれば、サグマイアが何も言わずとも女性にお礼ができる男性であるはずです。
ペアで着物を着て歩くことで女性の注目も浴びます。自分もペアで着物着たいと思わせてしまえば普及も加速することでしょう。
そうなれば広告やCMでイケメンアイドルに着物を着せるメリットも生まれるので、フリーの女性も目を保養できるようになるのです。
いかがでしたか。
言っておきますが女性に嫉妬して女性から着物を取り上げたいと思って書いたわけではありません。
男性も着物を着て呉服問屋が潤うことで、真面目な企業が業績を伸ばせれば、成人式に夜逃げする企業も淘汰されるはずですので、女性もより着物を楽しむ機会に恵まれることでしょう。
まぁサグマイアはリサイクルショップで元カノと破局した男が売り払った着物を格安で買って「オレは地味でクールで頭いいんだぜ!」ってアピールするのが楽しみなんだけどね!
…おしまい(´;ω;`)