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『電車』だけれど、オムニ『バス』④

作者: 近未来ミイラ

『10回クイズ』

「災害用伝言ダイヤル』って10回言ってみてください。どうです?なんだか語呂が良いな、って思いませんか?

次です。『片栗粉』って10回言ってみてください。どうです?何だか可愛いな、って思いませんか?

次です。『あつい』って10回言ってみてください。どうです?何だか熱くなってきませんか?

最後です。『麻婆豆腐』って10回言ってみてください。どうです?何だか食べたくなってきませんか?先程熱いと感じたのも、きっと麻婆豆腐を食べたからだなって、思いませんか?片栗粉でとろみをつけてあるので、少し可愛さも感じたはずです。……え?そんな人、僕以外には171……?




『白紙のページ』

オフホワイトの壁、首だけ出して

白塗りのピエロを、眺めていたの

この城の外に、見える世界は

まるで白昼夢、あなたは笑う


純白のドレス、良く似合うねと

白々しい嘘、素人なのに

それでもなぜだか、シロップのように

甘くて素敵で、あなたは笑う


もくもくと上がる、白い湯気だけ

黙々と見てる、色白のあなた

白菜白滝、そして白だし

白月が綺麗、あなたは笑う


笑っていたんだ、笑っていたんだ

白銀の世界で、四六時中

笑ってたいんだ、笑ってたいんだ

いつまでも色の残るアルバムを枕に眠っていた




『男の夢』

当たった。もう30年以上使い続けてきた自分の目を、今更ながら疑った。何度確認しても間違いない。当たった。当たってしまったのだ。3000万円。3億円と比べてしまえば10分の1であるが、それでも十分に重みのある金額である。思えば長年の間、ずっと買うか買わないか迷い続けていた。一度買ってしまえば、もう元には戻れないかもしれない。しかし言わずもがな、そこには夢がある。その夢に、私は少し浮かれすぎていたのかもしれない。途方に暮れていた私は、上空を自由に飛びまわるカラスの鳴き声で我に返った。そして、目の前にそびえる、凹んだ部分以外はピカピカのフェラーリをもう一度確認して、電話を取り出す。

「……あの、すみません。車の修理をお願いしたいんですけれども」




『心理テスト』

A「いま、あなたは大きな地震の被害に遭いました。あなたは、公衆電話を使って誰か1人だけと会話をすることができます。誰と会話しますか?」

B「そうだなー。やっぱり親かなー」

A「おっけー。このテストによって何が分かるかというと……」

B「うん」

A「あなたが緊急時に頼る人が分かります」

B「うん?」

A「じゃあ次ね。今日は、あなたが受験した学校の合格発表日です。定刻通り、合格者の受験番号が貼り出されました。さて、あなたの受験番号が書いてあった紙は何色でしたか?」

B「そうだなー。やっぱり白じゃないかな」

A「おっけー。このテストによって何が分かるかというと……」

B「うん」

A「あなたが最もたくさん使う紙の色がわかります」

B「うん?」

A「次ね。今あなたの目の前で、人が倒れています。そして、あなたには、この人を助けることができるほどの技能が携わっているものとします。しかし、もしあなたがこの人を助けた場合、あなたが買おうと思っていた数量限定の宝くじが売り切れてしまうかもしれません。逆に、今この人を助けなければ、その宝くじは間違いなく買うことができます。さて、あなたは倒れている人を助けますか?」

B「そうだなー。宝くじってことは、買ったから当たるとも限らないわけでしょ?じゃあ助けるかなー」

A「おっけー。このテストによって何が分かるかというと……」

B「うん」

A「あなたが普段宝くじを買う人かどうかが分かります」

B「うん、ちょっと待って」

A「どうしたの?」

B「なんか変な質問ばっかりじゃない?」

A「そうかな?」

B「あんたが見てるその本、本当に『心理テスト』の本なの?」

A「もちろん、だって表紙に書いてあるもん。『絶対当たる!真理テスト』って。

お読みいただきありがとうございます。

心理テストは信じますか?

よければまた、ぜひ。

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