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ヒーローズロワイヤル  作者: ガトリングレックス
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第3話 ザ・ソルジャー

アスファルトの道に叩きつけられたウォーズは、強烈な激痛で怒りが込み上げてくる。


ゆっくりと近づいてくるジュンを見て、ナメられていると感じる。


「私をあまく見ると、後悔するぞ」


「不意打ちをしてきた奴が良く言う」


「ふん、不意打ちを躱せないあなたが悪い」


USBメモリーを思わせる赤い機械をハンドガンのスロットに装填する。


『バトルジェット・ザ・マキシマム!』


ジュンに銃口を向け、両手で構え、トリガーを弾く。


放たれたエネルギー弾がミサイルに変化し、ジュンを襲う!


「ハァー!」


思わず叫びを上げ、ミサイルを平手の右手で弾き、爆発させた。


(見える。あいつ攻撃が。これが、ヒーローの力)


驚きで右手を確認し、無傷である事が分かる。

ジュンは確信を持つことができた。


(俺は戻れないんだ。たとえ自分の世界に戻れたとしても、この力に苦しみ続ける。それでも、俺は、俺は!)


右手を強く握り、拳を作る。


それに対し、ウォーズは機械をすべてのスロットから素早く引き抜き、ジュンに向けてハンドガンを連射する。


ジュンは右に飛び上がり、小型のエネルギー弾を躱すと、転がりながら着地する。


体勢を立て直し、足をバネにしてウォーズに果敢に飛びかかる。


拳で殴り合う2人、その姿を見た軍服を着用した女性は、ジュンにウソをつかれたと感じる。

恐怖で動けなかった彼が今は戦っている。

しかも相手がダークヒーローだと知らないのだ。

当然のことだろう。


「あなたが言ってたこと、全部ウソだったんだ!」


怒りの声に動揺でジュンの右拳が逸れる。


チャンスだと感じ、ウォーズは右足での膝蹴りをくらわせる。


「グハ!?」


「女性の前でカッコつけるつもりが、逆に嫌われたようだな」


ゼロ距離射撃をくらい、ジュンは後ずさりする。


「だとしても、お前を止めてみせる!」


「そう言う正義を振りまく様な言葉が私をイライラさせる!」


ウォーズは声を荒げると、ソルジャーの機械を左スロットに装填する。


『ソルジャー・ザ・マキシマム!』


機械音と共に先ほど現れた兵士3人が出現し、アサルトライフルの銃口を無防備な女性に向ける。

あれではおそらく変身が間に合わない。


「撃て」


「やめろー!?」


ジュンは高く飛び上がり、前に立ち、女性の盾になる。

トリガーが弾かれ、銃弾が連射される。


傷つくことない装甲、激痛に耐える精神。


「攻撃やめ」


ウォーズの指示で兵士達の攻撃が止み、ジュンは荒い息を吐く。


「どうして? どうして私を守ったの?」


「死んでほしくないんだ……みんなに……戦ってほしくない……」


ジュンの言葉を聞いて、女性は心配そうな表情を浮かべる。


(この人、私が思ってるような悪い人じゃないのかも)


それに対し、ウォーズは高笑いを上げる。


「あなたが言っていることは偽善者の言葉に過ぎない。さっさと消えてくれ」


ジュンをバカにされ、戦う決意を決めた女性は胸ポケットから変身アイテムを取り出す。


「私だって、選ばれたんだ。やってみせる! ジャッチメント!」


変身アイテムをウォーズに向け、人差し指で上スイッチを押す。

すると全身に武装が装着された。


「攻撃を開始しろ」


ウォーズの指示で兵士達はアサルトライフルを女性に向ける。

しかし、変身を完了した女性はハンドガンによる早撃ちに負け、消滅する。


「早撃ちのメグ、ポリスピンク!」


モノアイが特徴的な頭部、警察を感じさせる金色の装飾が右腕についており、ピンクのスーツに白のラインが入っている。


「中々やるじゃないか。だが、私に単体で勝てるかな?」


「私は1人じゃない。そうでしょ」


メグと言っていた女性がジュンに質問する。

その質問に、ジュンは首を縦に振り、メグの右隣に立つ。


「あぁ、俺は、いや俺達はこの戦いを終わらせる」


「それに俺も含まれてるよなぁ!」


元気でハキハキしたその声に「ジライヤ!」とジュンは仲間である名を口にする。


「待たせたなぁ」


ジライヤは膝を曲げ、低い体勢で刀を逆手に構え、ウォーズに視線を向ける。


(3人で私を倒すつもりか? ならば)


白いメモリーをウォーズは右スロットに装填しようとする。


「動かないで! それ以上動いたら…………」


「撃つのか? 私を撃つのか?」


「そんな脅しに私、乗らないから」


メグの片手で持たれたハンドガンの銃口が、彼女の性格を良く表している。

その構え、まさしくエリートの物。

ウォーズには分かる。

3人の姿を確認し、戦闘力が1番高いのが彼女と判断した。


「なるほど、さすがは警察をモチーフとしたヒーローと言ったところか」


「確かに私は所属は警察よ、だけど警察署に居場所なんてない」


「ほぉー、まあ警察に居場所を求めることが間違いだったな。警察など所詮は人間。醜いところも出てくるだろう」


ジュンはウォーズの口振りで感づいた。


(こいつ、メグを惑わそうとしている。あの変身アイテム、おそらく広範囲に繰り出される必殺技が使える物だ)


たくさんの悪者を観ている立場として見えてくる敵の策略。


ウォーズの動きに警戒していた。その時!


なんと倒したはずの兵士が後ろから拘束してきた!


そう、ウォーズは3人を口車に乗せ、最初に召喚しておいた兵士が拘束できるように時間稼ぎをしていたのだ。


「ハハハハ! 3人共々あの世に送ってやる!」


高笑いを上げ、右スロットに白いメモリーを装填する。


『アトミックボム・ザ・マキシマム!』


「町ごと消え去れー!」


機械音と共に光り出すウォーズの姿を、3人は呆然と見届けるしかなかった。



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