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ヒーローズロワイヤル  作者: ガトリングレックス
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第14話 ノーバトルペナルティ

「落ち着いてください。私はあなたと戦うつもりは………」


「ならばさっさと倒されてくれないか? 生き残って自分の世界を守りたいのでなぁ!」


走り出す真似鬼を、カミーユはひたすらに止める。

力はカミーユが上回っており、すぐに腕を掴み、サブミッションで拘束する。

地面に叩きつけ、なんとか静止させる。


「やめてください! 私は争うことなんてしません!」


「つまり他の2人は戦う気満々ということだな。もっとも、戦える状態ではないワシと戦っても嬉しくないだろうが…………」


その続きを言おうと瞬間、セイギが容赦なく頭を踏みつける。


「いいぞ〜、やれやれ〜」


「なにしてるんですか! あなたはそれでもヒーロー!」


サブミッションをかけ続けた状態で、真剣な眼差しのカミーユがセイギに怒鳴る。

その反応に、理解ができないトランスフォームは「うん?」と不思議そうに唸る。


「なにを言っているのだ? ヒーローなんて人が決める者ではない。自分がヒーローだと思っている限り、それが正義。まあお前の様な現実の人間には理解できないのだ」


「確かにそうかもしれません。でもあなた達がやっていることはただの暴力です!」


それに対してセイギはため息を吐く。


「暴力? 君だってしてるじゃないか」


「えっ?」


「自覚がないのかい? このヒーローを拘束した時点で、君の暴力は始まってるんだよ」


論破されたカミーユの中でセイギが恐怖の対象となる。


(この人の言葉に惑わされちゃダメ。今は拘束に集中しないと)


任務であるゲームマスターを倒すことを目指し、ここまで来た。

口車に乗せられてはいけない。

だから絶対にここで誘惑に負けることは許されない。


と、ジュンがこちらに向かって来る。

そして言い放った。


「真似鬼。俺はあんたとは戦わない」


その言葉に真似鬼は「ケッケッケッ」と笑う。


「ならばワシがその気にさせてやる!」


なんとカミーユのサブミッションをいとも簡単に外し、首の力だけでセイギを打ち上げる。


「グワッ!?」


地面に叩きつけられ、悶絶するセイギ。


ジュンに向かって走り出すと、真似鬼はさっき覚えたカミーユの動きを使おうとする。


だが………


(その動き、ゆっくりに見えるぞ)


ジュンにとって真似鬼の動きはスローになっている。

右手で拳を作ると、突然右手が燃え上がり、驚きながらも、真似鬼の攻撃を高く飛び上がり躱す。

さらに急落し、チョップを右肩に直撃する。


炎は爆裂し、真似鬼を大きく吹き飛ばす。

木に激突するが、すぐさま立ち上がり、「覚えたぞ」と言いながらジュンとまったく同じ構えをとる。


「ケッケッケッ、これでお主らの動き、癖をすべて覚えた。これを組み合わせた時、お前達は悪夢を見ることになるぞ」


口をクラッシャーオープンし、鬼火を放出させながらゆっくりとジュン達に向かって歩いて来る。


その時だった。


「この戦いに混じって来い」


『ウォーズ…………ワイルド…………』


若い男性の声と酷くガラガラな男性の機械音がジュンだけに聞こえた。

その後なにかを振るう音がする。

そしてジュン達の後ろに現れたのはジュンが倒したはずのオレンジ色の戦士、ウォーズと、ヒョウを思わせる黄色き戦士、ワイルドだった。


ウォーズはメモリーをハンドガンに装填する。


『バトルジェット・ザ・マキシマム!』


その機械音にセイギは気づき、一気に加速、右拳でウォーズの顔面を殴る。


「グッ」


後ずさりするウォーズ、さらに追い討ちと言わんばかりに繰り出されるパンチのラッシュ。


「キキィー」


だがそこにワイルドがセイギの背中を鋭い爪で引っ掻こうとする。


「ディフェンス!」


トランスフォームの叫びと共に緑の姿となったセイギの装甲は硬く、逆にワイルドは吹き飛ばれる。


「また新しい人達が」


「いや、こいつらは何者かに復活させられた再生怪人だ。あのオレンジ色の奴に気をつけろ。原子爆弾を使えるからなぁ」


「えっ、えー!?」


再生怪人が召喚できる者がいる。

ウォーズが原子爆弾が使える。

その事に2度驚くカミーユの姿にジュンはため息を吐き、本当に軍の兵士なのか疑い始める。


(このリアクション。射撃の腕は確かだけど、なんか抜けてるところがある。本当にこいつを信用して良いのか分からなくなってきた)


とてもカミーユの行動が兵士であるとは感じられない。

まるでアニメのキャラクターをリアルに見せられているようだ。


そう思っている間に、真似鬼がジュンの必殺技であるドロップキックをカミーユに繰り出してくる。


「後ろだ!」


(くう)を切る音が聞こえ、ジュンは彼女に指示を出す。


「分かりました!」


カミーユはハキハキとした声で理解の意思表示をしながら、回転蹴りを真似鬼に繰り出す。

足と足がぶつかり合い、2人共大きく吹き飛ばされる。

カミーユはワイルドにぶつかりながらも、すぐ様立ち上がり、真似鬼はその場に着地する。


「ジュンさん、セイギさん。この場から逃げますよ」


「えー良いところなのにー」


「俺達はゲームマスターを倒しに行く、ここで体力は温存しておきたいだろ」


ジュンの説得にセイギは「仕方ないなぁ」と不満そうに青き姿になり、ジュンをお姫様抱っこする。


「さあ、行きますよ!」


カミーユが走り出すと同時にセイギも走り出し、真似鬼達から逃げる。

そのスピードは誰も追いつけず、真似鬼は舌打ちをするのだった。

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