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ヒーローズロワイヤル  作者: ガトリングレックス
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第1話 戦え! ヒーローズロワイヤル!

かつて、テレビで流れていた特撮ヒーロー番組、ヒーローズロワイヤルと言う番組がやっていたことをご存知だろうか。

そして彼らの熾烈な戦いが自分の世界を守るための戦いだったこと。

それが実際の世界に大きく影響していたことを。


「なんで、なんであいつら戦ってるんだよ」


突然この戦場に召喚されたタナカジュンは、動揺で体を固まらせる。

その理由は…………


「やめろ! ヒーロー同士で争うのは!」


戦っているのがヒーロー同士だったからだ。


ジュンは特撮ヒーローが大好きな会社員。

それだけに今起きている光景が信じられない。


「ちょっと、あんたこっち来いよ」


ガレキの後ろに隠れている忍者の青年に声をかけられる。


「分かった。今行く」


戦場を駆け、ガレキの後ろに隠れる。


「一体どうなってるんだこの状況! いきなりここに瞬間移動したと思えば、ヒーロー同士が戦いあってる!」


「とりあえず落ち着け。俺はジライヤ、ヘンゲンレッドだ。あんたは?」


変身アイテムを見せながら忍びらしいポーズをとるジライヤに、特撮ヒーローオタクの血が騒ぐジュン。


「タナカジュン」


「ジュン、これからよろしくな!」


「おっ、おぉ」


歳下であろうジライヤの元気のあるあいさつに動揺しつつ、ジュンは握手を交わし、戦況を確認する。


「スペリガン、ここでお前を排除させてもらう」


黒きパワードスーツを装着しているヒーローがガトリングガンを昭和の特撮ヒーローを思わせる金色の戦士に向けて連射する。


だがすべての銃弾の軌道を分析し、ビームサーベルで斬りながら前進していく。


「甘いぞ、それで世界が救えるか! トォー!」


高く飛び上がりビームサーベルを片手に突きを繰り出す。


「隙だらけだ」


ガトリングガンの銃口を上空にいる金色の戦士に向け、乱射する。


しかし。


「だから言っただろう、それで世界が救えるか!」


なんと銀色の粒子を展開し、銃弾を防いだ。


「なに!?」


「終わりだー! スペリガンブレイカァー!」


ビームサーベルは心臓部を貫通し、血吹雪を上げる。


金色の戦士はビームサーベルを引き抜き、後ろを振り返りながらXを両腕で書いた。


「これも俺の世界を救うため、許せ」


崩れ落ちる黒き戦士をその場に残して、立ち去った。


この状況を見て、パニック状態になるジュン。


「なんなんだよ。ヒーロー同士で戦って、どちらかが死ぬなんて、絶対におかしいだろ!?」


「ジュンの気持ちは良く分かる。俺はこんな戦い望んでない。なにか平和的に解決できるはずだ」


「そっ、そうだよな」


なんとかこの戦いを終わらせなければ、そんな気持ちがジュンの精神を安定させる。


「そんな方法はない」


「誰だ!」


突如現れた謎の青年。


腰には変身ベルトが巻かれており、何者も否定する恐々とした表情をしている。


「俺達は自分の世界を救うために戦っている。つまり死んでもらわなければ困るんだ。ここで消えてくれ」


「ジライヤ、逃げるぞ!」


「あぁ、分かった!」


ジライヤはジュンを肩車して高く飛び上がり、逃げ出そうとする。

それに対して青年は飛んで来た黄色き騎士型の小型ロボットを左手に掴み取る。


「逃がすか。プロテクト、オン!」


変身ベルトに装填し、変身する。


『プロテクト、オン』


機械音が流れ出した後。

その姿はまるで重装備の青い騎士の様だ。


「アーマー、クラッシュ!」


騎士型ロボットのコッキングレバーを引っ張る。


『アーマークラッシュ』


すると機械音と共に鎧が弾け飛び、軽装な黄色き姿を現わす。


『プロテクトオーバー』


「ブーストアップ!」


掛け声と共に、ベルトの右サイド部分のボタンを勢いよく叩く。


『ブーストアップ』


なんのモーションもなく、猛スピードで走ってくる黄色き戦士。

剣を突如として取り出し、ジライヤを斬りにかかる。


「仕方ねぇ。こうなったら、変幻!」


ジライヤの声に反応し、変身アイテムが起動、カエルを思わせる赤き戦士に変身を完了する。


地面に着地し、肩車していたジュンを下ろす。


「ジュンも変身してこいつを一緒に止めてくれ!」


その言葉でジュンは自分が変身できない人間なのだと、そうはっきりと思い出す。

このままでは確実に自分はこの戦いで戦死する。


「俺はただの人間だ。変身能力なんて…………」


「ジュンだって選ばれたんだろう! きっと変身できるはずだ!」


ジライヤは加速する敵の剣での攻撃を刀で防ぎながら、ジュンに必死に訴える。


「まずはお前だ」


先に倒せそうなジュンを黄色き戦士は狙った!


刃で切り裂かれる。

ジュンがそう思った次の瞬間。


「グワー!?」


突然ジュンの体が閃光を放ち始め、黄色き戦士を吹き飛ばす。


肉体が装甲に覆われて行く。

その姿はまるでバッタを思わせ、そして、血の様に赤い装甲に覆われている。


自分の腕、足、体を確認する。


(この姿、そうだ。これは俺を救ってくれたヒーローの姿だ。でもどうして俺がなったんだ?)


自分の姿に動揺していると、黄色き戦士が剣のトリガーを引く。


『アーマースラッシュ』


剣にオーラを纏い、突撃して来る黄色き戦士。


(今度こそこれで終わりだー!)


「ジュン!? 避けろー!?」


ジライヤの叫びも虚しく、剣が振り下ろされる。


だが。


「なっ」


ジライヤが見た物、それは剣で斬り裂かれたジュンの姿ではない。

ジュンが、左手で剣を受け止め、黄色き戦士に右の拳を唸らせた姿だった。

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