表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゴブリン飯  作者: ブランケット少佐
第一章
7/66

7話 発見と応用

 それから、数日が経過した。


 チロはドリンギを食べながら、他も食べられるものがないかを探す日々を送っている。


 その中で見つけたのが、銀杏ぎんなんの倍くらい(くさ)いにおいを放つ謎の木の実や、中にトゲトゲの種が入っててめっちゃ危ない、食べにくさ抜群の栗っぽい木の実。


 そして、もう何かに例えるのすら難しい、なんか木の幹にへばりついてる、白っぽい色でグニグニしてて、火に近づけると爆発する何か……などである。

 

 はっきり言って、まともに食べられるものなどない。

 

 銀杏ぽい木の実は近づくだけで吐き気がするし、栗っぽい木の実はどれだけ気をつけて食べても口の中が血だらけになる。


 火に近づけると爆発する何かに至っては、もはや食べ物というより取り扱い注意な危険物だ。


 しかも頑張って食べたとしても、どれもこれも植物であるために(たぶん)圧倒的に足りていない栄養素がある。


 それは『タンパク質』だ。

 チロの食生活には、肉体を形作るために必要不可欠なタンパク質が、圧倒的に不足しているのである。


 というより、ぶっちゃけチロは肉が食べたかった。


 ベジタリアンではないので、いいかげんキノコや木の実ばかりの食事に飽きてしまったのだ。


「肉…………肉が食いたい…………」


 ブツブツとつぶやきながら、チロは陶製(とうせい)のナイフを石に擦りつけて研いでいた。


『制土』によって陶器みたいな茶碗や湯呑を作れるのだから、それを応用すれば調理器具も作れると気づいた結果である。


 もちろん、素材が素材なので強度に問題があり、長持ちはしないし切れ味も悪い。

 

 だがこの発見によって、チロはようやく『料理』をする為の下準備が出来ていた。


 あとは何とかして『肉』を手に入れるだけなのだが…………


「俺、野生動物なんて狩れるだろうか……?」


 問題は、そこであった。


 前世はインドア派の無趣味なダメリーマンだったため、狩りはおろか釣りすらしたこともないチロである。


 しかも、異世界に転生したことでどんな危険な生き物が生息しているのか分からないうえ、チロ自身、人間だった頃よりも明らかに能力が低下しているのだ。


 下手すると、野生動物に出会った瞬間、逆に狩られる可能性の方が高い。


 だが、それでも、チロは肉が食いたかった。


 なので、


「よし、こんなもんか」


 チロは、陶製のナイフを木のツルで枝に縛り付け、簡易的な『槍』を何本か作成していた。


 こんなもので動物が狩れるのかどうか疑問ではあるが、ないよりはましである。


 作った槍を携えて、チロは探索に出かけるのだった。











 ────そして数時間後、チロは遭遇することになる。


 この世界で初めての、野生『生物』に。


『陶製のナイフ』────茶碗が割れた時とかにできる、大きめの尖った破片みたいなもの。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ