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ゴブリン飯  作者: ブランケット少佐
第一章
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17話 白い悪魔 

「おぉぅ……きっしょ」

 

 ビクンビクンと痙攣し、やがて動かなくなった白ヒルを棒でつつきながら、チロは呟いた。


「なんだこれ…………まじか…………」


 その外見は、前世でチロがやっていたゲームに出ていたモンスターの幼体に似ている。


 激似だ。


 残念なことに最新作には登場しておらず、そのモンスターが好きだったチロは「アップデートで追加されないかな」といつも期待していたものだったが…………


 現実に遭遇すると、これほど恐ろしいモンスターもいない。


「やばいな、この洞窟…………しかしなんで、最初に入ったときは大丈夫だったんだ?」


 松明の先端に食らいついてきたことを考えると、『光に反応した』という可能性が高いだろう。


 しかしそれなら、光量に差はあれど、チロの『微光』も一応は光っていたはずである。

 

 なのに、発光していたチロの手に襲いかかって来なかったのはなぜか。


「熱…………か?」


 ぱっと見た感じ、この白ヒル────いや、『ヒルヒル』には、目も、鼻も、耳もない。


 だとすれば、蛇のように熱で獲物を感知する能力があっても不思議はなかった。


 むしろ、ひんやりとして暗い洞窟の中では非常に有用な能力であり、そのように進化した可能性は高いだろう。


「そうか、だから最初は襲われなかったのか…………」


 チロは、納得したように自分の腕を撫でた。


 いまさらだが、意識して触ってみると、ゴブリンの肌は人間のものよりも滑らかで冷たかったのだ。


 感触としては、両生類のそれに近いかも知れない。

 

「なら、行けるか……?」


 正直、こんな不気味な生き物が生息している洞窟の奥に進むのは怖い。


 だがそれでも、無事に進める可能性があるなら、チロは洞窟の探検を諦めたくはなかった。


 今は少しでも多くの場所に行き、多くのものを見て、自分が出来ることの幅を広げることこそが、最終的には『生きる』ことに繋がるのだと信じているからだ。


「だけどまあ、とりあえずは────食うか」


 毒キノコを食い、スライムを食い、虫も食ってきたチロだ。


 目の前に死んだばかりの新鮮なモンスターがいて、それを食わないという選択肢は、チロにはない。


 これもまた、『生きる』ために必要なことなのだから。



ヒルヒルのモデルは、もちろんモン○ンのフル○ル幼体です。

もしくはルッツ。

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