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第2話 リュカとアシュ はじまりの街に到着する



 始まりの街に着いた。

 南門をくぐる際に、1人入門料として100G支払った。


「さぁ、宿屋に向かいましょう」


 街に入ってから上機嫌になったアシュ。

 塩味の豚バラ串を両手に持ち頬張っている。


 



 宿屋に到着し、男性の入浴時間であったため、アシュより先にお風呂に入ることにした。

 宿屋一泊1500G、食事は別料金だった。


「おまたせー。お風呂、女性の時間になったみたいだよ。入ってきたら?」


 2部屋借りるよりも、1部屋にしたほうが安かった為、アシュと同じ部屋。

 

 部屋にあるイスに座り、本を読んでいるアシュ。

 本など、持っていなかったはずなんだけど。

 僕がお風呂に入っている間に買いに行ったのかな?

 


「どうしたの?それ」


「なんか、ベッドの下、漁っていたら見つけた」


 何故、ベッドの下なんかアシュは漁ったのだろう?

 まぁ、いいか。


「どんな本なのー?」


「この街付近に現れるモンスターについて書かれてる本」


「そっか。それなら、読んでいたほうがいいねー」


 勝手に、読んじゃってもいいのかな?


 僕に読んでいた本を渡したアシュは、お風呂の準備をしてルンルンで部屋を出て行った。

 久しぶりのお風呂が嬉しいんだろう。



 ベッドに横になり、本を読み始める。

 本苦手なんだよね。読んでると、眠くなる。



 だから、その前にクエスト画面でクエストを確認しておこう。

 報酬何があるかなー。

 このクエスト画面というのは、僕にしかないみたい。

 村の大人たちに聞いてみたけど、知らないと言われた。

 アシュにもクエスト画面というのは表示されない。



【クエストNO.1】 祖母のお墓をきれいに掃除しよう。 CLEAR


 達成報酬:キュア草

 達成報酬:受取済み


 15歳の誕生日で、職業『魔法使い?』になってから、クエスト画面が任意で表示されるようになった。

 クエストには、2種類あることが分かった。

 自動的にクエスト画面に現れるタイプと白いもやもやで輝いているタイプ。

 祖母のお墓をきれいに掃除しようというクエストは、後者のタイプで、その白いもやもやに触ることで急に視界にクエスト画面が表示された。



【クエストNO.2】 ノーマルスライムを討伐しよう。 CLEAR


 達成報酬:ノーマルスライムのゼリー

 達成報酬:受取済み


 ノーマルスライムのゼリーは、ひんやりとして気持ち良い品だ。

 特にその他に使い道はない。

 燃やすと消える。季節が夏の時には、需要が上がり、おくすり屋の買取価格も上がるが、冬などは、買取価格が1Gまで下がったり、買取不可の場合もあるらしい。

 昔、父親に教えてもらった。



【クエストNO.3】 始まりの街に行こう。 CLEAR


 達成報酬:500G

 達成報酬:受取りますか? □ YES or □ NO 


 YESのところをなぞる。

 レ点が入る。


 この達成報酬は、自分の視界内であれば、出せることがNO.1とNO.2の達成報酬受領の際に試し分かっている。


 自分の手のひらに500Gが現れた。

 再度、クエスト画面を見ると、NO.3のクエストの達成報酬は受取済みに文字が変わっていた。


【クエストNO.4】 SECRET(秘密)


【クエストNO.5】 教会にいるおじいちゃんの話し相手になってあげよう


【クエストNO.6】 パーティーメンバーを増やそう 


 クエストNO.4は白いもやもやを探さないといけないんだろうね。

 クエストNO.5は、教会の空いている時間帯なら、そのおじいちゃんはいるのかな?

 明日にでも、会いに行ってみよう。

 クエストNO.6のパーティーメンバーを増やそうって難しいよね。

 こんなレベルも低く、装備もちゃんとしていない僕たちとパーティーメンバーいわゆる仲間になりたい者などいるのだろうか?

 でも、クエストNO的には、最初の数字みたいだし、もしかしたら、この始まりの街に僕たちなんかとパーティーを組みたい物好きな人がいるのかもしれないねー笑笑


 クエストについて考えるのは、これくらいにして、明日のために、モンスター本を読んでおこう。 


「ふむふむ。Gランクは、ミニスライ……」


『zzz』





~翌朝~


 宿屋で朝食をとったあと、アシュと一緒に街の外に出た。

 昨日は案の定、本を読み始めた瞬間、寝てしまった。

 

「さぁ、頑張るわよリュカ」


「そうだね。最低でも、1500Gは稼がないと、宿屋に泊まるとしてマイナスになっちゃうからねー」


 とりあえず、街から離れすぎないように、モンスター討伐に出かけた。

 僕たちは、お金がない。レベルや能力値などのステータスも低い。武器防具もたいしたことない。

 いわゆる、やばめだ。



『ポヨン』


▽ノーマルスライム

▽ノーマルスライム

▽ブラックバット


 が現れた。


 ブラックバットは気持ちの悪い笑みを浮かべてこちらを見ている。


 ミニスライムよりも2まわり大きくなったFランクモンスターのノーマルスライム。

 魔法は使わなないし、武器も持たない、下級のモンスター。


 そして、ブラックバットは黒色の羽を持ち空中で飛び回る。

 こちらも、魔法は使わないが、口の中にある牙に噛まれると軽い毒になってしまう危険性のあるモンスター。

 その毒は、水で洗い流すという簡単な処置で解決するから、そこまで心配はいらない。

 

「アシュ。ブラックバットは任せるー」


「りょうかい。ファイ」


 アシュが呪文名を唱えると、小さな火の玉がアシュの胸元に現れる。

 それを、ブラックバットめがけて、飛ばすアシュ。


 ブラックバットは、何回か討伐したことあるから、問題ないだろう。

 僕は、僕の仕事?役割?をするとしよう。


 ぴょんぴょんと跳ねるノーマルスライムとの間合いを詰め、サビれた剣を振りかざす。

 僕がノーマルスライムを攻撃している間に、別のノーマルスライムが僕に攻撃を仕掛けてきた。

 ジャンプからの体当たりが横腹に直撃する。

 3のダメージか。

 僕の視界に現れているHPゲージが3減少する。

 


「大丈夫?リュカ」


 ブラックバットを討伐できたのだろうアシュが僕の方へと近づいてくる。

 アシュのHPゲージは減少していない。

 ダメージは受けていないようで、ひとまず安心した。



「油断したーー」


 そう言いながら、僕はさびれた剣で、ノーマルスライムを何度も叩きつける。



『レベルが上がりました』


 どこからともなくレベルアップの声が聞こえた。

 女性の声だ。女神さまだと言われている。

 名前は、何だっただろうか?忘れちゃった。



『ステータス』


 ステータスと心の中で唱え、自身のHP・MP・魔法技を確認する。


 AP(こうげき力)やGP(しゅび力)やSP(しゅんびん力)などは、たまにしか見ない。

 いろいろとあるからだ。LOP(あいされ力)、LUP(ラッキー力)、たくましさ、かわいさなど複数のカテゴリーがある。

 


名前:リュカ

職業:魔法使い?

HP:35

MP:8

魔法:スパーク『使用MP4』



「ステータス」


名前:アシュリン

職業:魔法使い

HP:15

MP:20

魔法:ファイ『使用MP4』


☆NEW☆

魔法:ファイム『使用MP10』

説明:火魔法のファイよりも、威力が上がり大きさが広がる




 アシュもレベルが上がったようで、いつものようにステータスを読み上げた。

 アシュのステータスはTHE魔法使いと言った感じだ。

 HPが低く、MPが高い。

 僕のステータスはどちらかと言うと、剣士だと思う。

 だけど、剣士は、魔法が使えないから、やはり、僕は魔法使いなのだろうと思う。

 その辺は、よくわからない。


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