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ぼっちから始まる異種族交流!  作者: 水汽 淋
序章 心霊の開闢
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六話 初めての武器初の武器

 酒場で思う存分騒いだ後、パーティー達が泊まっている宿を紹介してもらった。一晩泊まるのに二十銅貨。朝ごはん付きだと二十五銅貨だ。

 ちなみに貨幣の価値は銅貨が一番下で次に銀貨、そして金貨が一番高くなっている。銅貨百枚分が銀貨一枚分。銀貨百枚分が金貨一枚分だということだ。

 放浪者は皆、銅貨のことをカパーと言い、銀貨をシルバー、金貨をゴールドと呼んでいる。でも放浪者ではない街の人達は銅貨読みがほとんどらしい。


 とりあえずそうやって一晩の宿をどうにか見つけた後、再びパーティーで他愛もない会話をして、床に入った。

 ベッドは固くて寝心地は良いとはとても言えなかったけど、野宿するんじゃないかと思っていたのでこの結果には万歳だ。

 そうして一夜を過ぎ、ケンヤに起こされると狩人の技を教えてくれる場所までの道のりを教えてもらった。


「あれ、ついて来てくれないのか?」

「今から狩りに出るんだ。昨日騒ぎすぎて、いつもよりお金を使ってしまったから取り戻さないとね。狩人組合はややこしいところにはないからわかると思うよ。じゃあ頑張って! 八日後にまた酒場で会おう!」


 武装をした皆を宿の前で見送った後、教えてもらった道を通り狩人ギルドへと出向く。

 ギルドでは入るのに十五シルバー。これはどこも同じようで決してこれ以上は安くならないし、高くもならない。

 それでも手持ちの金が残り五シルバーになるというのはとても心に悪い。万が一の時のために十シルバーは残しておきたいと思っていたのだが、ギルドに入らずには金を稼ぐこともできないので、これは必要な出費だと割りきるしかない。


 そんなことを考えている内に三つめの曲がり角が見えてきた。酒場にも近い狩人ギルド。初心者にも優しいことだ。


「――でここを曲がったら狩人ギルドか」


 最後の曲がり角を曲がろうとした時、後ろから声をかけられた。


「おい。待て」

「え?」


 振り向くと自分よりもやや背の低い屈強な老人が立っていた。フードを被っており背中には大きな背負い袋がある。背負い袋は重そうに垂れているが、本人は気にする様子もない。

 見覚えのあるその身長と声に思い当たる人物の名前をだす。


「アルドか?」


 その老人はにいっと笑うとフードを取る。そこに現れたのはやはりアルドだった。


「お前、狩人になるのか?」

「……そうだよ。というかなんで俺に詳しいこと教えてくれなかったんだ?」


 アルドが首をかしげ不思議そうにこちらを見つめる。事務所に連れていかれて、ほとんど騙されたみたいな形で遊撃兵になってしまったが、アルドはこうなることはわかってたんじゃないのか。

 わかっていてこうしたのなら、性格が悪い。


 しばらく考えこんだ後、アルドは得心がいったように手をぽんと叩いた。


「まあ気にするな。それよりも狩人になるよりももっといい職種を教えてやる。ついてこい」


 そしてそのままアルドは踵を返し、狩人ギルドとは真逆の方へと歩いていく。


「ちょ、ちょっと待てって。気にするし、もっといい職種ってなんだ」


 そんな俺の問いを無視しながらずんずんと進んでいくアルド。

 狩人ギルドに引き返すことも考えたが、アルドのいうもっといい職種が何なのか、聞いてからでも遅くはないだろう。


 そのまま歩いていくと、この街に入ってきた時に通った門が見えてきた。


「なんで……もしかして戻るのか?」

「そうだ。戦い方を教えてやる。狩人よりももしかすると役に立つ職種をな」


 アルドはぐんぐんと前へと進み、とうとう門からでていってしまった。ここまで着いてきたのなら俺も追いかけるしかない。

 相変わらず無愛想な門番の横を素通りし、再びあの山へと登る。


「そろそろ頃合いか。いいか、ちゃんと見ておけ。戦い方をな」


 山の中腹くらいまで登るとアルドが立ち止まり、懐からなにか武器を取り出した。


 なんだ、あの形状は。剣ではないし、槍でもない。でもどこかで見たことのある形だ。ナイフと同じくらいか、やや小さいくらいの大きさをしている。

 アルドは片手でそれを構え、草むらに狙いを定める。よく見ると草むらから白い耳が覗いていた。ミラルだ。ミラルは逃げることもせずきょとんと俺達を見つめている。

 対してアルドはそれを向けていた。それは、全体的に黒くて突起が二つ繋がっているような形状だ。そしてその突起と突起の間にある隙間に指を差し込み、引いた。


 バシュッという音がしたあと、何かがそれから飛び出していったのが見えた。一瞬の出来事でよくは見えなかったが、結構勢いよくだ。何かは草むらに入り込んでギュエッ! という叫び声をあげさせた。

 アルドはさらに懐から小刀を取り出し、草むらに突き刺す。

 そのまま小刀を掲げると先には貫かれたミラルの死骸があった。


「――それは」


 その何かから飛びだしたものがミラルに当たったかと思えば、痙攣して動かなくなったのを見た。いや、動けなかったというのが正しいか。

 近付いてくるアルドに何の抵抗も示せずに、一突きで絶命してしまったのだから。


「これが、お前が狩人になるよりももっといい職種の武器だ。テーザーっていう名前だ。どうだ、すごいだろう?」

 アルドがまるで少年のようにその手に持っているものを見せびらかす。


「それ、何だよ」


 アルドは俺の反応におもしろくなさそうな顔をしながら、手に持っているテーザーをいじくって答える。


「前話してやっただろう。これが俺がつくった遠くからでも安全に戦える武器だ」


 アルドはそれを俺に向けて構える。俺が慌てて木の陰に隠れるのを見て、楽しそうに笑った。


「……ずいぶんと楽しそうだな」


 最初出会った時の無愛想が今では嘘のように表情豊かだ。

 アルドが眉をしかめ、当たり前だみたいな顔でこちらを見る。


「これを人に見せるのは初めてだからな。やはり新作を人に見せるというのはどうも興奮する。ま、そんなことはどうでもいい。で? 師事するか、俺に」


 アルドは顔に張り付いた笑顔を取って真面目な顔で聞いてくる。

 正直なところ、どうだろう。リリが言っていた遠くからでも攻撃できる職種というのにはあっている。

 しかもこれは相手の動きを止めることができるので、さらに安全性が増す。さっきのアルドみたいに自分も攻撃の主軸に混ざれるし、仲間の補助にも使える武器だ。

 欲しい。しかも他に誰も持っていないというのが魅力的だ。


「やる! どうすればいいんだ!」


 満足そうにアルドがうなずき手で俺の動きを制する。


「まあ落ち着け。これを使うにはそれなりの準備が必要だ。まずはこいつに力を貯める」

「どれに」

「それはこいつにだ」


 そういうと、アルドはポケットから円柱の形をした石を取り出した。手のひらに収まるくらいの大きさだ。


「これは貯蔵石という。これには相手を痺れさせるための力へと変換する術式が描かれてある。魔法ギルドの魔導師に書いてもらった。ばか高かったが、これを五個用意してある。ちなみに下手な魔法使い一人分の魔力を使い果たしてもまだ入るくらいには容量もでかい」


 適当に投げてくる石を慌てて受け止める。そんな大事なものを投げるな。


「それで魔力をためるってどうやって」


 アルドが頷いた。


「これは魔法ギルドの話になっちまうんだが、魔法を使うには神秘を必要とする。神秘ってのは生命力。人にはもちろん自然の全てに宿っている。いや宿っているという言い方は適切じゃないな。まとわりついているみたいな感じだ。俺達が吸っているこの空気にだって神秘はまとわりついていて、空気を吸うと当然それにまとっている神秘も自分に取り込まれる。でも全てが取り込まれるわけじゃあない。ほんの一部分。まとわりついている神秘の一割程度しか自分には取り込めない。これだと普通に過ごしてても全くたまらないし、魔法を一発打つとすぐに枯渇してしまう。だから魔法ギルドは最初にその神秘をため方を教えるんだ。それで、そのため方だが」


 アルドが俺を見た。


「まず座れ。楽にしろ。足を組むのが一番楽だろ」


 言われた通りに座る。胡座を組む形だ。


「頭の中を空っぽにする感覚で、目を開けろ。閉じてもいいし、見開いてもいい。好きなようにな」


 目を開けた。半目みたいな、薄らぼんやりと周囲が見えるくらいにだ。


「背中を張れ。体を一直線に真っ直ぐにしようとしろ。だがあまり気張るな。自分の楽なようにな。ただ、曲げるな」


 背筋をぴんと伸ばす。息を吐いて、吸った。いつもより深く吸い込めた気がしたが、どうなのだろう。


「手は体の前に置け。基本は組んでいるな。それも楽なようにしろ」


 手を前に持ってきて組んだ。右手を握りしめ左手でそれを覆う。


「姿勢はそれでいい。あとは自然と一体化して神秘と溶け込んだりしてやる」

「自然と一体化するって何。神秘と溶け込むって何!?」


 思わず立ち上がって叫ぶ。もう我慢の限界だ。アルドは顔をしかめながら俺を睨み返した。

 無理難題にも程がある。いや、本当に神秘に溶け込むってなんだ。まず神秘ってなんだ。まとわりついてるってなんだ。全然見えないけど!


「ああ? できねえのか? 一回知り合いにやり方を教えてもらったんだが……」


 アルドが頭をひねってうなっている。


「アルドはこれできるのか?」

「当たり前だ。だから教えてるんだろうが。そんな難しくはないんだがなぁ」


 神秘とか何の実態も掴めてないものを取り込め! なんて言われてもできるはずがない。この状態でわかった! と言うやつはきっと脳内お花畑で、俺とは違う独自の感性を持ってるやつだろう。


「無理だって。まず神秘が何なのか分からないし。本当にあの姿勢と呼吸だけで神秘ってやつは俺に取り込めるのか?」

「神秘は可視化できない。あの姿勢をずっとやってろ。体が楽になるはずだ。前と比べてあれ? なんか体楽になったなーって思えれば成功だ!」

「曖昧だな!」


 アルドが自信に満ち溢れた表情で言い切った。俺は胡散臭そうな視線をアルドに投げつけた。気付かれなかった。くそう。


「どれくらい貯まってるのか、どれくらい少ないのかはやってる内にわかるようになる。だから毎日これはしろよ。自分の最小が分かるようになってこれは一人前だ」

「ちなみに、無くなるとかあるのか?」

「神秘がか? まあ、最低死に至る」


 さらっと怖いこと言ってきやがった!


「そんな怖いもの俺に使わせようとするな! もうやだ! やっぱり俺は狩人の方に」

「だから待て。死にそうになるほど神秘が使われることはない。そうなってしまう前にストップがかかるからな。簡単に言えば自分の限界を越えてさらに越える。そんな真似しなきゃ大丈夫だ。命の危機だ! ってなったとしてもそう簡単に限界なんざ越えられねえよ」


 本当に、大丈夫なのかな。今さらながら後悔が襲ってきた。珍しそうだ、という理由だけでやると言い切ってしまったのは悪かったかもしれない。いや、十分に実用的でかなり汎用性が高い武器ではあるのだが。

 そんな俺の思案に気付いたのか、アルドがテーザーを俺に握らせた。


「使わせてやる」

「え、いいのか?」


 アルドがはぁ、ため息をついて頷いた。

 テーザーはずっしりとした重さはあるが持ち運びが困難というような重さではない。

 突起と突起の間には指を入れる空間があり、そこにボタンみたいなものが上下に別れて二つついていた。

 アルドが俺の手を覗き込みながら言う。


「やり方は簡単だ。下のボタンを長押しする。これは飛距離を伸ばすためのスイッチだ。長押しする時間で発射する勢いが変わる。これも中にはそのための術式が書かれた石をはめこんである。取り外しできねえから壊すんじゃねえぞ。長押しで貯蔵石の神秘をこの石に供給させる。供給されるってことは、発射させる神秘に力を割きすぎて痙攣させる神秘が足りなくなるときもあるってことだ。そんな間抜けなことはするなよ。そうして狙いを定め、ボタンから指を外す。そしたらここから」


 といってアルドがテーザーの突起の先の、穴が空いている部分を指差した。


「ここから硬鉱石で編み込んだ糸が射出される。その糸の先には刃が付いている。これを対象に刺せたら上のスイッチを押す。そして神秘がこの石を通して対象に伝わる。この刃には痙攣、筋肉弛緩をさせれるように神秘を魔法に変える術式を描いてある。痺れさせる魔法に変えるってことだ。それで上のボタンを押し続けている間は魔力が途切れるまでずっと痙攣は続かせることができる。大体その石一個分で一分ほどだな」

「一分しかもたないのか?」

「当たり前だ。魔力の消費が半端ないから後先考えずに使うんじゃねえぞ。しかも発射させるための魔力とかもいるから実際に痙攣させれるのは三十秒あるか、ないかくらいだな」


 結構短いのか? その時間は。

 でも本当に扱い方は簡単だ。これ、誰でも使えるんじゃないか?


「貯蔵石の取り替え方を教えてやる。テーザーの上部分に出っ張りがあるだろ。それを引け。その中に貯蔵石を入れろ。前のやつはもちろん取り出せよ? ああ綺麗に入れねえと術式が上手く発動しねえだろうが」


 出っ張りを引くと、貯蔵石が一つ入っていた。それを親指で押すと、カシャンと音が鳴って貯蔵石が飛び出してきた。それを取り出して、先ほど渡された貯蔵石をその空間に押し込める。

 カチッと音がすると出っ張りを戻した。


「それで、これも使え」


 アルドが背負い袋から剣を取り出しこちらに投げてきた。慌てて腕で抱える。

 ナイフよりかは長いが長剣よりは短い。当たり前だがテーザーよりも随分と重い。黒塗りの飾り気の無い鞘。柄は握ってみると片手半。テーザーは殺すため、というより相手の動きを縛るための武器であるから、アルドのようにこの小刀で止めをさすということなのだろう。

 柄をもって抜いてみると、総毛立つような白刃の光が日光によって煌めいた。小刀など初めて見るが切れ味よさそうだと感じた。謎の直感だ。


「俺が国からでて各地を転々としてるときに出会った種族が扱っていた製法で作った。折れず曲がらずよく切れる。製法は頭おかしいんじゃねえかと言いたくなっちまったが、まあ根気よくやればできなくもねえな」

「なんで……」

「ん?」


 アルドが眉をつりあげ不思議そうにこちらを見た。俺は手に抱えている剣をみたままで、なぜだかわからないけど声が震えていた。


「なんで、ここまでしてくれるんだ?」


 ずっとおかしいと思っていた。なぜアルドはここまで俺に世話を焼いてくれるのだろう。テーザーを作るのにも金がかかったと言っていたし、この小刀もそこらで売っているような代物じゃないだろう。もっとすごい人が持ってるべき剣だ。これは。

 なのになぜそれをほとんど無償で俺にくれるんだ? 十五シルバーなんて、これを買うのに比べればはした金にすぎないだろう。


 そんな俺の様子を見てアルドはああ、と言って空を仰ぎ見た。


「俺は国を出て一人で旅してたんだが、食料がつきて途中で行き倒れてな。もうこのまま死ぬのかと思ってた時に放浪者に助けられた。六人組の遊撃兵だった。そいつらにここまで送ってもらった。気のいいやつらだったよ。国での出来事を一時忘れることができたくらいには楽しかった。だから、その何だ。礼ってやつだ。だからブランのとこにも俺の剣とかを置いてるし……ああなんかこっぱずかしくなってきやがった」


 アルドが頭をがしがしとかきながら照れくさそうに笑った。


「……でも、その程度のことで」

「その程度じゃねえ。俺にとっては大事なことだ。それにテーザーを作るに当たっての金は余ってた。完成もしてた。ブランのとこにこの武器を卸す予定はなかったがせっかく作ったんだ。武器ってのは使われるためにある。丁度いいところに運良くお前が現れたってだけだ。というか前から考えてたことだ。放浪者が現れて一番最初に俺のところに現れたらそれ渡すってな。そしてこう言ってやるって決めてた」


 にいっと歯を見せてアルドが笑う。そして俺の頭をがしがしと乱暴になでて、


「やあやあこれから行くは荒野の彼方。そんなお前に私はこれを授けよう。喉を潤す葡萄酒を。身を守る短剣を。後はお前の勇気次第。これから行くは放浪の彼方。彼方に望むものがあるように」


 アルドは詩の一節のようなそれをうたいあげる。


「それ、なんの歌だ?」


 アルドのごつくて硬い手が離れた。


「これは俺が好きな本の一節だ。いつか言ってやる機会を探し続けていたがこれで叶った。そういう意味ではお前に感謝してないこともない」

「……ありがとう。アルド。でもやっぱり俺には荷が重いというか」

「ああ!? まだそんなこと言ってやがんのか! いらねえのなら返せ!」


 テーザーと小刀を指差し俺は慌ててそれを隠すように持ち直した。

 わざわざ聞いてくれるということに笑みがこぼれた。


「いや! いる! 使う!」

「だろうが。つまんねえこと聞いてんじゃねえ」


 俺は手に収まったテーザーと小刀を見下ろした。どれも俺が持つにはまだまだ重い代物だ。

 アルドの不器用な優しさとそのきっかけ。そしてアルドの願いが込められてつくられた武器。

 まだ重い。俺には荷が重い。だからといって投げ出すのはありえない。アルドの思い出の一部に触れたから、アルドを助けた遊撃兵の温かさを感じたからこそ、 投げ出すのがありえないのだ。

 そして、その重さは心地よい。

 俺はテーザーと小刀を置いてアルドに言われた神秘を取り込むための姿勢を作った。


「やっぱりこれを扱う練習は後でいいや。魔力を感じることが最初の修行なんだろ? じゃあさっさとそれを終わらせて使いこなしてやる」


 ふんとアルドが鼻で笑う。


「それは毎日積み重ねるやつだと言ったろう。まずはそれを使いこなすための鍛練と体術だ。テーザーの扱いは実践で慣れろ! お前利き手はどっちだ?」

「右、かな」

「じゃあ左手で使いこなせるようになれ。テーザーは殺すための武器じゃない。あくまで相手を無力化させるための武器だ。そして利き手は何があっても即座に対応できるように開けておけ。大事なことだ」


 こくりと頷く。


「では、始めよう」


 アルドがそれを見て満足そうに微笑んだ。

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