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サキュバスの眷属になったと思ったら世界統一することになった。  作者: ちょび
第6章〜傭兵国家ギルドランド〜
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モナの決意

「武闘大会に……でたい?」

突然の参加表明にフューゼは驚いていた。


「うん……」


「モナ……。武闘大会は1対1です。そしてルール上相手によっては最初から全力で殺しにくることも考えられます。」


「……わかってる。でも…モナも強くなった。フューゼの役に立ちたい……」


「ちびモナよ。武闘大会という名目ではあるが各国代表がでて殺しも有りとなると恐らく普通に殺しにくるぞ?ここで死んでも悔いはないのか?」

リヴィアがモナを真っ直ぐ見つめる。


「死にたくない……。でも…役に立ちたい……」


「船で頑張っていたじゃないか」


「モナは…強くなりたい。これから先…べロウズの時みたいに何も出来ないのは嫌だ……」


「……どうしても戦いで役に立ちたいのか?」


「うん」


「……ヴァンドラ。モナは本気みたいじゃ」


「気持ちは汲んであげたいけど……。流石に今回は危険すぎる。」


「どうしたらだしてくれる?」


「うーん……。」

フューゼが悩んでいる時だった。


「少々よろしいでしょうか?」

突然背後から男の声。


「うぉぉ!?……名無し(ネームレス)の人か!驚いた!!」


「申し訳ございません。驚かせるつもりは無かったのですが……。」


「いや、構わないよ。それで何か提案でもあるのか?」


「はい。失礼ながら先程からお話を伺っていましたがそちらのモナ様の参加で迷われてるようなので一旦参加にしておいて実力を測りにいくのはいかがですか?」


「一旦参加……?キャンセルできるのか?」


「出来れば避けてほしいですが可能でございます。もちろんそれにより同国の闘士にペナルティ等ございませんのでご安心下さい。」


「なるほどな……。キャンセルならいつまでに伝えれば大丈夫なんだ?」


「当日朝までであれば何とか。」


「当日でも大丈夫なのか!」

……それなら一旦参加にしておけばモナも

納得してくれそうだな。


「はい。そうしておきますか?」


「あぁ、すまないな。」


「いえいえ。では、参加闘士のお名前を確認してもよろしいでしょうか?」


「まずは俺だな。ヴァンドラ・フューゼだ。」


「確認なのですが夜王様でしょうか?」


「そうなるな。問題あるか?」


「いえいえ、他国の王の参加など久しい事なので非常に盛り上がると思いますよ。お名前含め夜王ということは開示しても大丈夫でしょうか?」


「おっと、そうか。シルビア、どう思う?」

ちらりとシルビアに振り向くフューゼ。


「問題ないと思います。他国にヴァンドラ様の名を深く刻みつけましょう」


「……だそうだ。」

名無し(ネームレス)の男に振り返るフューゼ。


「わかりました。では次の方お願い致します。」


「…イグニ・シルビアです」


「イグニ・シルビア様ですね。種族をお伺いしてよろしいでしょうか?」


「イグニです」


シルビアの一言を聞いて一瞬止まる名無し(ネームレス)

「ほぅ…。失礼ながら詳しくは存じ上げませんがイグニ……というとあのエンプーサから進化されたイグニでしょうか?」


「よくご存知ですね。その通りです」


「いや、驚きました。これは明言しても差し支えませんか?後は戦闘の流派等ありますか?」


「えぇ。大丈夫です。流派は特にありません」


「ありがとうございます。自己流、ということでよろしいでしょうか?」


「構いません」


「ありがとうございます。では最後にモナ様、宜しくお願い致します。」


「名前は……フュゼル・モナ」


「ありがとうございます。種族は何でしょうか?」

無言でちらりとフューゼを見るモナ。


「あぁ……。どうなるんだ?」

シルビアを見るフューゼ。


合成生物(キメラ)ですね」


合成生物(キメラ)……?」


「獣人族とモリナマコを合成して生まれたのがモナですね」


「な、合成……!?よくわかりませんが凄いですね……!!」


「ありがとう……」


「戦闘流派はありますか?」


「モナも……特に無い……」


「わかりました。ありがとうございます。」


「もう大丈夫か?」


「はい。報告して参ります。」

部屋から出ていこうとする名無し(ネームレス)


「あ、ヴァンドラ様。最後に1つお伝えしておきます。」


「ん?なんだ?」


「ギルドランドの北の方にヴェグル洞窟という場所があります。そこにとても強い原生生物が生息していますのでモナ様の実力を測るのにいかがでしょうか?」



「……なるほどな、ありがとう。参考にするよ。」


「いえ、では当日までにまたお呼びくださいませ。この部屋は好きに使って頂いて構いませんので。」

そう言うと名無し(ネームレス)の男は部屋から出ていった。

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