海流船
「……あれ大丈夫なのか?リヴィア。」
「大丈夫とはどういうことじゃ?生死か?それともスノーフィス自体か?」
「……両方だな。」
「くくくっ!!どうだろうな?まぁ脱出する手筈を整えていれば生き残るものもおるかもしれんが基本死ぬじゃろな。スノーフィスに関しては報告者が居なければ暫く大丈夫だろう」
「ということはあいつらが沈めば大丈夫だと?」
「そういう事じゃ。死人に口なし!安心しろヴァンドラ。思い切り沈めてやったからな!」
笑顔で言い切るリヴィア。
……何だかんだ今まで敵対しても
死人はださないようにしてたが今回は無理だろうな。
仕方ない……とはいえ
慣れないといけないな、これからの事を考えると。
そしてスノーフィスも恐らく敵対するだろうな。
「…まぁなるようになるか。」
「そうじゃ。私様もおる!安心しろ!」
「ははっ、ありがとな。それよりギルドランドへはどのくらいかかるんだ?」
「このペースだと早くとも5日ではないか?急ぎたいのか?」
「特段用事がある訳じゃないが急げるなら急ぎたいな。」
「くくっ、任せろヴァンドラ」
そういうと船の先頭まで歩くリヴィア。
「どうしたッスか?リヴィアの姐さん。」
「よく聞けヴァンドラの民!今から私様の力で船を加速させる。足腰に自信が無いものは部屋にでもこもっていろ!」
そしてリヴィアがぱちんと指を鳴らす。
その瞬間にぎゅん!と船が加速した。
「うおおおぉぉ!?」
一瞬ふらつくフューゼ。転がるホープ。
モナは必死に操舵輪にしがみついていた。
「くくくっ!!このスピードを出せる船などあるまいて!なんせ海流を完全に味方に付けとるからな!さぁ!ギルドランドまで一息じゃ!」
こうして規格外の力によりフューゼ達は
凄まじい速さでギルドランドへ向かい出した。




