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サキュバスの眷属になったと思ったら世界統一することになった。  作者: ちょび
第5章〜聖都スノーフィス〜
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守護神堕つ

「え?リヴィアが手伝ってくれるのか?」


「そうじゃ!私様の力で不足ということはないだろう?」

フューゼを見上げるリヴィア。



「いや不足なんてことは無いが何で手伝ってくれるんだ?」


「くくっ、だから先程から言ってるじゃろう?私様はヴァンドラ、貴様が欲しいのじゃ。私様は私様の目標の為貴様の手伝いをするだけ」

にやりと笑むリヴィア。


「な、なりません!!ヴァンドラ様!リヴィアを連れていくなど!!」

叫ぶシルビア。


「…わっかりやすいな小娘。それでなぁにが問題なんじゃ?」


「ぐっ……!リヴィア!貴方はスノーフィスの守護神、ということは国王マリーと契約を結んでいるのでは?その状態で国を離れられないでしょう?」


「そうなのか?リヴィア。」


「確かに私様はマリーと契約を結んでいる。贄を捧げる引き換えに国を守るという契約じゃ。」


「契約はそう簡単に反故に出来るものでは無いですよ。例えリヴィア、貴方だとしても一方的には出来ないはずです」

強い口調のシルビア。


「そうじゃな。一方的に、は難しいが契約主から制約を破っていればどうだろうな?」


「え……?」


「始めこそ贄は捧げられていたがマリーは島民に何のための贄かの説明もせず強制もしなかった。結果として贄の風習など根付かずすぐに廃れた。贄もなく私様が力を貸す理由がどこにある?」


「……そうなると…契約状態とは言えないですね…」


「くくっ、これで私様がこの地に縛られる必要が無いのがわかったか?残念だったな、小娘」

にやにやするリヴィアとわなわなしているシルビア。


「贄が無いと力が出ないとかあるんじゃないのか?」

贄を探しながらの旅なんて嫌だぞ……。


「案ずるな。今くらいの力なら造作もない。まぁ本気を出す時には贄がいるがな」

にっこりするリヴィア。



……その笑顔が怖いよ……。


「とりあえずマリーに報告しに戻るか。」

フューゼがみんなをまとめ戻ろうとする。


「ダメじゃ。奴には会いたくない」

フューゼを制止するリヴィア。


「え?さすがに無断でリヴィア連れ出しはまずいだろ。」


「奴の都合など知ったことか。会いに行くなら私様はついて行かないぞ」

ついていかないの一言に反応するシルビア。


「はやくマリー国王の元へ報告に行きましょう。依頼は報告するまでが依頼ですから」


「……ヴァンドラ、行ってもいいが私様は怒るぞ」


「えぇ……。」


「怒って貴様の船を沈めるかもしれんな。1人だけは助かるかもしれんが」


「…………シルビア、船だけ回収に行こう。」


「ぐっ……!!リヴィア……!!」

フューゼの後ろでシルビアをからかうリヴィア。


こうしてスノーフィスの守護神をヴァンドラが

奪取するという未曾有の事件が起ころうとしていた。


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