行為に伴う責任
「…………とするとなんだ?ヴァンドラ、貴様は意味も解らず私様に魔力を注ぎ込んだのか?」
「……すまない。まさかそんな意味があるとは……。」
「今代のヴァンドラは常識があると思ったがやはりヴァンドラか」
はぁ、と呆れ気味のリヴィア。
「フュゼ様は転生してきたばかりなの!しょうがないでしょ」
アリスの一言に反応するリヴィア。
「転生……?貴様転生者か?それでいきなりヴァンドラか?」
「あ、あぁ。そうなんだ。色々あってな。」
……リヴィアは驚かないんだな。
転生について詳しいのか?
「くくっ、やはり貴様面白いな。それでどうするんじゃ?」
「ん……?どうするって?」
「知らなかったとはいえ私様にあれだけ魔力を注いだんじゃ。責任を取るのが筋じゃないか?」
じっと見つめるリヴィア。
「ヴァンドラ様…!」
おろおろするシルビア。
暫くの沈黙のあと頭を下げたフューゼ。
「本当にごめん、リヴィア。今は責任を取れない。」
「……そうか。初心な私様にあんなことをして責任はとらんというのか。……だが今はっていうのはどういう意味?」
「俺達は今ボルシエオン帝国を倒さなきゃいけない。それまではどこかに留まることはできないし死ぬ危険もあるのに安易に責任は取れない。」
「ほぅ……。ではボルシエオンを倒せば責任を取るのか?」
フューゼを睨みつけるシルビア。
にこにこしているアリス。
それをみておろおろするモナ。
「…………………まだ何も約束はできない。」
苦笑いするリヴィア。
「くくっ、そこは責任を取ると言うところだろう!まぁいい!それなら惚れた弱みじゃ!付き合ってやろう!」
惚れた弱み……本気なのか?
「付き合うってどういう……?」
腰に両手をつけるリヴィア。
「案ずるな、貴様の帝国潰しに付き合ってやると言ってるだけじゃ!」




