表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サキュバスの眷属になったと思ったら世界統一することになった。  作者: ちょび
第5章〜聖都スノーフィス〜
65/227

シレネ村

フューゼ達が北西に進み始めて約1時間。

シレネと思われる村に着いた。


「……やけに静かですね」

シルビアが周囲を警戒する。


「誰かいるか?スノーフィスから様子を見に来たものだ。」

フューゼが声をかける。

すると1つの家のドアが動いた。


「スノーフィスから来て下さったのですか……?」

弱々しく声をだしながら家から老人が出てくる。

血色がとても悪く今にも倒れそうな顔だ。


「大丈夫か?ここの代表と話しがしたいんだがどこにいる?」


「大丈夫……ではありませんね。私がここの村長です。」


「そうだったのか、なら話は早い。最近スノーフィスに連絡が無かったようだがどうしたんだ?何があった?」



間を置いて重い口を開く老人。

「この村に……悪魔がやって来ました……。」


「悪魔?モンスターか?」


「いえ……恐らく私と同じ人族でしょう。しかし奴は悪魔なのです。突然この村に現れ“この村の1番大切な物をよこせ”と要求してきました。」


「1番大切な物……?」


「はい……。見ての通り何も無い村なので何を欲しているのか見当がつかない。そう私が言うとじゃあ代わりにこれを預かる……と言われ私の孫娘を攫ってしまったのです……。」

ふらりと揺れる村長。

アリスが倒れないように支える。


モンスターでは無く人族……。

そしてこの村の村長の孫娘を攫った……?

目的は何だ?この村に何かあるようには

見えないが……。

「…そいつはどこに行ったんだ?どんな奴だ?」


「わかりません……格好は奇妙な道化師みたいな格好で……。それ以外は何も……。」


「奇妙な道化師……?」

シルビアの方を振り返るフューゼ。


「……恐らくベロウズですね」


「あぁ。だろうな。シルビア、どうするべきだろうか?」


「まずは報告する為スノーフィスに戻るのがよろしいかと」

フューゼとシルビアが話し合っている時

突然モナが体を抱える様にし、

ブルブルと震えだした。


異変に気付くアリス。


「モナちゃん?どうしたの?」

アリスの声でモナの異変に気付くフューゼ。

「おい!モナ!どうした!?」


「船の時と同じ……何だか嫌な感じがする……。どんどん近づいてくる……」


「何……!?」


「ヴァンドラ様。もしかするとこれはモナのスキルかも知れません」


「スキル?」


「恐らく悪意や敵意を感じ取るような物では無いかと思われます」


「……もしシルビアの読みが当たっているとしたら船でモナが感じていたものはベロウズの悪意のようなものということか?」


「可能性はあると思います」


「だとすれば今モナがまた感じているのは……ベロウズの可能性があるのか?」


「はい。私はそう思います」


「くっ、アリスは村長とモナを家の中に移動させてくれ!シルビアは俺と警戒体制に入ってくれ!」

フューゼが指示を出し

アリス達が動こうとした時だった。



「おやぁ?何だか最近見たことのある人達が増えてますねぇ?」

聞き覚えのある声が村に響いた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ