表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サキュバスの眷属になったと思ったら世界統一することになった。  作者: ちょび
第4章〜同盟国を求めて〜
52/227

少年の道

「王様と……ッスか…。」


「あぁ、そうだ。連絡にはこれを使ってくれ。」

思念鉱石(トランストン)を渡すフューゼ。


思念鉱石(トランストン)……ッスね…。」


「そうだ。使えるか?」


「使ったことあるんで大丈夫ッス……。」

フューゼから思念鉱石(トランストン)を受け取る

エルフの少年。


少年が目を瞑ると思念鉱石(トランストン)が輝いた。

そして少し経つと少年は思念鉱石(トランストン)を振った。


「送ったッス……。返事が来るまで借りててもいいッスか?」


「もちろん構わないが……。すぐに返事来るものなのか?」


「王様は思念鉱石(トランストン)の返事かなり早いッスから…。」

少年が話していると思念鉱石(トランストン)

強く輝き出した。


「さっそく来たッス……。読み取るんで待ってて欲しいッス。」

少年がまた目を瞑る。


……本当に早いんだな。レベッカは暇なのか?



「……ったッス。」


「ん?」


「やったッス!!行くこと自体は許可が出たッス!!」

拳を握りしめ喜ぶ少年。


「おぉ、よかったな!…ただ行くこと自体ってのは?」


「もう一つお願いしてみたッスけど…それについてはヴァンドラの兄さんと話したいって王様が言ってるッス。」


「……よくわからないがレベッカと話せばいいのか?」


「そうッスね!とりあえずこれはお返しするッス。」

そういって思念鉱石(トランストン)を手渡す少年。


……魔力を込めて…伝えたい事をのせる…。


レベッカ、弟の事を預かる事に

関しては大丈夫なのか?

しっかりと気に掛けるが

命の危険があるぞ……って事と……。

なにかお願いがあるらしいがなんの事だ?

こんな感じか?これで伝わるか?


フューゼが考えてる間強く光り続ける思念鉱石(トランストン)


よし、これで振ればいいのか?


思念鉱石(トランストン)を振るフューゼ。

すると思念鉱石(トランストン)は一瞬強く光り、光は消えた。


「送れてるのかこれ?」


「大丈夫だと思うッスよ!」


すると光り出すフューゼの思念鉱石(トランストン)


「あ、来たみたいッス!」


「早すぎだろ……。」

フューゼが思念鉱石(トランストン)に魔力を

込めると思念鉱石(トランストン)を通じて

レベッカの魔力が流れ込んできた。


─フューゼ、思念鉱石(トランストン)

上手く使えたようで何よりだ。

しかし伝えたい事を魔力にのせるとき以外は

魔力を込めなくていいぞ。

雑念のようなものまで全て送られてしまうからな。

ではまずあたしの弟についてだが誰に似たのか

1度言い出すと手に負えない。

しかし覚悟は本気のようだから

連れて行ってくれないだろうか?

もちろん、命の危険は本人共々承知している。

そして、奴の願いとして

名付け(ネーミング)をして欲しいと頼まれたのだが、

ヴァンドラとグリーディアの同盟の証として

奴への名付け(ネーミング)はフューゼ、お前に託したい。

グリーディア王家の血統にヴァンドラの魔力が

注がれれば同盟の証としてもこの上ないだろう。



……あんな短時間でよくこんな長文送ってこれたな。

って言うか名付け(ネーミング)!?


思念鉱石(トランストン)に再度魔力を込めるフューゼ。


レベッカ、君の弟に俺が名付け(ネーミング)して大丈夫なのか?

仮に名付け(ネーミング)するとしてグリーディアの王家に

共通する必ず付けないといけない名前みたいなものは

ないのか?


思念鉱石(トランストン)を振るフューゼ。



そしてすぐ光り出す思念鉱石(トランストン)


─同盟、そして信頼の証として名付け(ネーミング)

してもらいたい。

グリーディア王家に伝わる名前としては

“ブラーゼ”というものがある。

付けてくれるのであれば非常に喜ばしいが

グリーディア王家の名とすぐに気付かれると

思うので気を付けてくれ。

後は一緒にいる間だけでいいから

キャラットを守ってやってくれ。

ただしキャラットまでは渡さないぞ。



ブラーゼ…。

それがグリーディア王家の名前ならそれは付けてあげよう。

ただグリーディア王家の名前として有名なのか?

少年の身を守るためにはブラーゼの名は

あまり名乗らさせない方がいいかもな。


「……要件はわかった。」


「そ、それでどうッスか……?」


「俺から名付け(ネーミング)させて貰うことにしたよ。」


「本当ッスか!?嬉しすぎるッス!!」

跳ね回る少年。


「ヴァンドラ様!?どういう事ですか!?」

詰め寄るシルビア。


「同盟の証として名付け(ネーミング)して欲しいってレベッカから連絡来たんだ。」


「同盟の証として……それならこの少年は完全にヴァンドラの所属になるということですか?」


「それは聞いてないが……仲間としては迎え入れる事になるな。」


「オイラは絶対にヴァンドラの兄さんの役に立ってみせるッス!」


「……では裏切ったら私があなたを殺しても構いませんか?」


「構わないッス。」

即答する少年。

そしてはぁと溜息をつくシルビア。


「……わかりました。ヴァンドラ様も言い出したら聞いてくださいませんしおまかせ致します」


「……ありがとうシルビア。」


「…っ!今度からは……相談してくれると嬉しいです」


「あぁ、その時は頼らせてもらうよ。」



少年に手を向けるフューゼ。

「じゃあ君に名を授けよう。」


「お、お願いするッス!!」


「…夜王ヴァンドラ・フューゼの名において君に“ブラーゼ・ホープ”の名を与える。」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ