思惑
「キャ、キャラット……?何を言ってるんだ?」
動揺を隠せないレベッカ。
「え?フューゼさん達に付いていく……そのままの意味ですよ?」
「待て待て!思念鉱石も渡したからいつでも連絡とれるんだぞ!?」
「……??はい、なので付いていってもレベッカと連絡取れますよね?」
「そ、そうだが……渡したのはその為ではなくだな……」
「それにフューゼさん達には操舵出来る方いないそうですよ?全員に聞いたので間違いないです!そしてモナさんが覚えたいとの事なのであたしが教えようかと思いまして!」
「しかしだな……」
難色を示すレベッカ。
「まぁ一生の別れでもないじゃないですか」
にこにこするキャラット。
「だ、だが……次にいつ会えるか……」
心底悲しそうなレベッカ。
それを見て不思議そうなキャラット。
「……??2週間くらい経てば会えるんじゃないですか?」
「え……?どういう事だ……?」
「今日から1週間後にスノーフィスとの会談を組まれたでしょう?その代表今回あたしですよね?本来3日くらいの距離でも初めての航海で5日くらいかかると思うのでスノーフィスまで一緒に行こうかと思ってるんですが……?」
胸に手を当て安堵するレベッカ。
「そ、そうか……!!それなら任せよう!キャラットなら心配いらんだろう!」
なにかに気付いたようにはっ、とした後に
ニコリと笑いレベッカの耳元で囁くキャラット。
「……あたしがずっとフューゼさんに付いていくと思っちゃったの?」
驚くレベッカ。
「ば、ばか!!そんなわけない………………いや、そうだな。勘違いしてたみたいだ」
俯くレベッカ。
「安心して下さいレベッカ。あたしはグリーディアを…レベッカの元から離れることは無いですよ」
「キャラット……!!」
キャラットに抱きつくレベッカ。
「な、何してるんだあいつら……。」
それを見ながら不思議そうにしている
フューゼであったがいつもアリスに抱きつかれている時に
同じ様に見られていることには
全く気付いていなかった。




