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決着は瞬間に
「くっは…!!」
シルビアを捉える拳。
パァン!!
遅れてくる破裂音。
そして吹き飛ぶシルビア。
「手応え有り…。遂に捉えたぜェ。」
「ぐっ…かはっ…!」
なんて重み…!!速さ…!!
油断はしていないが…計算以上に…!!
「さァ、まだやるかい?」
「たった一撃決めただけで…勝ったつもりでいるのですか…。舐められたものですね」
立ち上がり鋭い目付きで睨みつけるシルビア。
「カカカッ!我輩の雷迎を受け立ち上がるたァ見事だ。だが…」
片手をあげるアーサー。
「倒れた方がよかったかも知れねェぜ。」
バチッ…!!バチバチッ!
アーサーの手に電気が集まる。
「立ったのであれば後悔だけはしてくれるな。全力で来い。」
腰を落とし構えるアーサー。
「……小細工を仕込む暇は無さそうですね」
フッと息を吐きナイフを構えるシルビア。
「愚かなる者を滅する獄炎を鉄に。獄炎付与!!」
ユラァ…。
シルビアのナイフ周りの景色が歪む。
「ほォ…。あれだけ魔力を使った後に関わらずその魔力…流石はヴァンドラといったところだな。」
一瞬の静寂。
瞬く間に消える両者。
パァン!!
響く破裂音。




