表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
214/227

魔王と相見えるは

「相変わらず強いな…シルビア。お疲れ様。」


「ありがとうございます。フューゼ様」


「スピードも凄かったが…あの魔法もかっこよかったなぁー!」

目を輝かせるフューゼ。


地獄人影(ヘルズシャドール)ですか?確かにお見せしたことありませんでしたね」


「あぁ!今度教えてくれ!」


「ええ、もちろん。…ただ、難しく危険な魔法なので2人きりで訓練致しましょう」


「わかった!アリス達を危険に晒せないからな!」


「…そうですね。それより次の試合ですが…」

神妙な顔つきになるシルビア。


「次の試合…?」


「フューゼ様とモナ…ですよ」


「な!?…そうだったな、イードルスにモナは勝ったんだから俺と戦うことになるのか…。」


「戦う事自体はいいんだが…イードルスとの試合の後倒れてるからな…。」


「その事でございますが…。」

「うぉっ!?」

突然背後から声がし驚くフューゼ。

そこには救護班の名無し(ネームレス)


「驚かせてしまい申し訳ございません。モナ様の容態についての御報告になりますが…。」


「おぉ!モナは無事なのか!?」


「命に別状はありませんし意識も取り戻しました。しかしながら…」


「どうしたんだ?」


「魔力の消費が激しかった為、本日これ以上魔力を使うのは危険です。武闘大会は辞退する事を強く…強く推奨致します。」


「…そうか。」

ギルドランドの救護班は相当優秀だと聞いている。

…その救護班が戦うべきでないと言うなら…。


「わかった、モナの「まって」」

フューゼの声を遮る声。


驚く一同。

名無し(ネームレス)が振り返ると真後ろにモナが立っていた。


「モナ…!?無事なのか!?」


「大丈夫…それよりフューゼ…モナはちゃんと覚悟して参加してる。負けちゃったら仕方ないけど…こんな形で終わりたくない」

強い眼差しを向けるモナ。


「気持ちはわかる。だが、この大会にそこまでリスクを負って参加する必要があるのか?」

「あるよ」


「っ!」

即答…か。

モナにしては強い語気。

そこまで参加したいのか…。


「モナはこの大会でいろいろ学んでる。エテロもイードルスもモナを成長させてくれた」


「モナ…。」


「この先、フューゼの邪魔をする人と戦うためにはもっと成長しないといけない」


「成長したいのもわかった。だが次の相手わかってるのか?」

「フューゼ」


「これも即答か…。そうだ。俺だ。いつでも戦える相手だぞ?」


「こんな状況で戦える事…そんなにないと思う。それに…今もっと成長できそうなの」


「モナ…」


「だからお願い。フューゼ」

1度も目をそらさないモナ。




「…制御出来ない魔法は使うな。それを約束できるか?」


「…!!うん…!する!約束…!」


「わかった…。救護班の方々、ありがとうございました。モナを回復してくれて。」


「い、いえ、滅相もございません!…モナ様は参加されるのですね?」


「うん…!」


「わかりました。私共が出来るのは応援と治療だけです。お2人とも頑張って下さい。猛る戦神の加護あれ…!!」

短剣を胸に掲げる名無し(ネームレス)


「ありがとう。じゃあシルビア、行ってくるよ。」


「はい…頑張って下さい」


「モナも辞退しないからには負けないからな!」

ニカっと笑うと入場していくフューゼ。


モナの覚悟はわかった。

無理はさせられないが、変に手を抜く事はモナを傷つけるな…。



続いて入場しようとするモナ。

「モナも…無理しては行けませんよ」

シルビアの言葉に反応しくるりと振り返るモナ。


「ちがうよシルビア。モナも勝つきまんまんなんだから…!頑張ってっていってほしいな」

にこりと笑むモナ。


「…!失礼しました。頑張って下さいモナ。フューゼ様は強いですよ」


「ふふ…フューゼは強い…いっつもモナ達を助けてくれるからよくしってる…!でも、モナだって負けないから…!!」

シルビアに背を向けるモナ。


「いってきます…シルビア」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ