初めての反抗
すっかりと意気投合し、仲良くなった
フューゼ、アリス、合成生物少女達。
「いやはや、お待たせしたね。」
奥から聞こえるクタールの声。
「もう2時間も経ったのか。はやいな。」
「正確には2時間10分だね。……っと!これは!」
部屋を見て驚愕するクタール。
「なんて事だ!腸だらけじゃないか!」
「な、なんですかこの部屋!アリス!あなたも何をしてるの!」
遅れてきたシルビアも驚く。
「あ、いやーみんなで遊んでて……。」
「素晴らしいよ!!……検体A!B!」
「は、はい!」
呼ばれてビクッとする少女達。
「彼の腸を集めておきなさい。僕が帰ってくる前に。いいね?君らのは捨てておいて構わないよ。」
「わ、わかりました……」
「それじゃあいこうか。王様の元に。」
「あ、あぁ。アリスも行くぞ。」
「はぁい」
そうしてテントを後にしたフューゼ達とクタール。
「そ、それじゃあ片付けしようか……」
「…………。」
考え込む銀髪合成生物少女。
「……私はやらない」
「え、えぇ!?どうして?」
「フューゼとアリスが気になる」
「わ、わたしも気になるけど怒られちゃうよ!」
「もうこんなとこには帰らなければいいんだよ」
「な、何を言ってるの?」
「私はフューゼ達に付いていきたい。ダメでもここから出ていきたい」
「え……!」
「とりあえず王様のとこに行ったフューゼ達を追いかける。一緒にくる?」
「わ、わたしは……」
戸惑い俯く黒髪合成生物少女。
「今まで一緒に頑張ってきたから最後にもう一度だけ誘うよ。一緒に来る?」
「………………。」
俯いたまま返事をしない黒髪合成生物少女。
「ごめん…もういく。今までありがとう」
テントをでようとする銀髪合成生物少女。
「ま、まって!」
振り返る銀髪合成生物少女。
「いく!わたしもいく!一緒に……いこう!」
「うん…!いこう」
少女達はテントから駆け出した。




