大剣VS大剣
「ああぁぁぁ!!」
ぐるりと遠心力を使った重い一撃を繰り出すロングソード。
「そこらの剣士とは比べ物にならねェな!」
大剣に角度を付け滑らせるようにいなすアーサー。
しかし体勢を崩さずそのままもう一度回転するロングソード。
勢いを増した一撃がアーサーを襲う。
「崩れねェか!!なんという体幹!体捌き!いい武じゃねェか!!」
同じようにいなしつつ回転するアーサー。
そのまま勢いをつけた裏拳を放つ。
ブンッ!!
空を切る拳。
ロングソードは拳を避けると同時に大剣を地面に刺し飛び上がる。
「………っっ!!!」
ガァァァン!!!
重い音が響く。
ロングソードの一撃にビリビリと空気が震える。
「いいねェ…!」
「なんという攻防だぁ!!回転に重ねて回転と凄まじい威力の一撃!!並大抵の者は受け止めることも出来ないでしょう!!」
オオオオオオォォォォ!!
沸き立つ闘技場。
「…また手を抜くつもり?」
「あァ?」
「その剣は飾り?ボクを斬れないの?」
「我輩は女は斬らん。」
ギリッと歯を鳴らすロングソード。
「情けをかけられ手を抜かれる不愉快さ…ボクは何より嫌いなんだ…!!」
「そうかい。だが、それは我輩の信念を曲げる理由にはならねェな。」
「ならボクに斬られて消えろっっ!!!」
駆け出すロングソード。
下から斬り上げるようにアーサーに斬りかかろうとする。
ガァァン…!!
「なっ…!!」
大剣を思い切り踏みつけ止めたアーサー。
「恨み辛みの剣じゃ我輩は斬れねェ。我輩と斬り合いしてェなら楽しめ!!この状況で血を沸かせ!!我輩に剣を振らせてみろ!!」




