モナVSイードルス
「ランスロット様の敗北により当ギルドランド勢は全員敗退…。誠に悲しい事ですが大会は終わりません!次の試合はこの2人!」
スイングの声が響き、2人が入場する。
「ボルシエオン帝国より、魔法道具商人イードルス!初戦ではマスクThe名無しを決闘を受けた上で破りました。今回は魔法道具やあの影の手をどう使うのでしょうか!!」
「ご紹介頂き光栄です。」
片手をあげ応えるイードルス。
「対するはヴァンドラ国よりフュゼル・モナ!小さな身体ながらグロウルのエテロのコレクションに加わること無く勝ち上がりました!!炎の鞭を主に使う戦い方でその強さと戦闘スタイルから一部熱狂的なファンがうまれたようです!」
モナ様ー!頑張ってー!
私を鞭で打ってぇー!
「……ありがとう」
少し顔を赤くしながら手を振るモナ。
黄色い歓声があがる。
「おやおや、人気者ですね。喜ばしい事です。」
「イードルス…!」
顔から笑みが消えイードルスを睨むモナ。
「おや…?お怒りのようですが、私貴方に何かしましたか?」
「…フューゼに毒…!ランスロットに毒をわたしたでしょ…!」
「あぁ、新製品を試供させて頂いた事ですね。いやはや、ランスロット様も商人の名を語ってしまうとは…。」
「フューゼを苦しめた事…許さない」
ぐっと力を込めるモナ。
その手に地獄鞭が顕現する。
「ヴァンドラ様は大変慕われているようですね。素晴らしい王だと見受けられます。…あぁ、だとすると残念です。私はこれからヴァンドラ様に嫌われ…いえ恨まれるかもしれません。魔法道具のお話などしたかったのですが…。」
「恨まれる…?まだ何かするつもりなの」
「えぇ。これほど慕ってくれている領民を私が実験材料にしてしまうとさぞ恨まれるでしょうね。」
両手を広げるイードルス。
その瞬間にぶわっと悪意のこもった魔力が広がる。
「…っ!」
冷静に…!怖くても……冷静に…!
まだ…戦ってすらない……!
モナの身体に鳥肌がたち嫌な汗が額を伝う。
「…フューゼにした事…おしおきする…!」
「あぁ、生きた合成生物を触れられるなんて…!ヴァンドラ様に嫌われるのは誠に残念ですが早く貴方の中を見せて頂きたい…!」
「さぁ両者構えたようです!!試合開始!!」




