表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
190/227

動く影

「お疲れ様、シルビア。」

片手をあげ笑顔で迎えるフューゼ。


「ありがとうございます。フューゼ様」

パンとハイタッチするシルビア。


「おぉ?」

少し驚いた表情をみせるフューゼ。


「え!?ち…違いましたか!?申し訳ございません!」

顔を赤くしあわあわするシルビアをみて

フューゼは笑みをこぼす。


「いや、いいんだよ!次勝った時もこれでいこう!」


「モナも…!」

精一杯手を伸ばすモナ。


「ありがとうございます、モナ」

パンと手を合わせる2人。


「ふふふ」

満足そうに顔をゆるませるモナ。


「そういえばシルビア、何で最後アニルを撫でてたんだ?」


「あれは…。撫でてくれ…と言われたので」


「え!?そんな理由だったのか!?斬り殺す勢いだったのに撫でてたから何があったのかと思ってたんだが…」


「詳細は省きますがあの状況でフューゼ様なら斬るのではなく撫でるのだろうと思い、あのように振る舞いました」


「そうか…。うん、ありがとうシルビア。俺はその行動を誇らしく思うよ」

フューゼが頭に手をポンとおき、シルビアの顔が赤くなっていく。


「ありがとうございます…フューゼ様、続けて報告したい事が…」



―ギルドランド陣営―


「どうなっているんだ…!!くそっ!!」

ガァン!

壁を殴りつけるアロンダイト。


「物に当たるのは感心せんな。」


「黙りなツイスト!!武闘派のギルドランドがほぼ全滅だよ!?わかってんのかい!?」


(それがし)も負けた身。よく染みている」


「じゃあ何落ち着いてんだい!?」


「今喚こうとも結果は変わらん。ティルフルグ隊を纏める隊長なら結果を受け止め、己が武を磨くしかなかろう。」


「アタイはあんなクソ生意気な小娘に…!!」

ギリリと歯を鳴らすアロンダイト。


「生意気だろうがなんだろうがあの武は認めねばなるまい。ギルドランドの隊長を降参させる程の実力だ。」


「…アンタ妙に突っかかるじゃないかい。アタイに喧嘩売ってんのかい?」

ツイストを睨むアロンダイト。


「……頭を冷やせ。アロンダイト」


「あぁ!?ツイスト!アタイに説教かい!?」

掴みかかろうとするアロンダイト。


「落ち着け、アロンダイト。」

その手を掴んだのはランスロット。


「チッ!」

アロンダイトは顔を逸らし離れる。



「開催国であり、武を尊ぶギルドランドの闘士…。それもカラドボルグ、ティルフルグの両隊長を含めた4名が初戦敗北…。正直予想していなかった。」

顔を歪めるランスロット。


「だが、結果は結果だ。他国は強い。それが答えだ。…だが私が優勝し、ギルドランドの威厳を取り戻す。」


「アンタ次はヴァンドラの大将だろ。勝てんのかい?」


「正直未知数だ。1度話したことはあるが…。」


「…申し訳ないが1度(それがし)は失礼する。」


「あぁ?ランスロットの試合前にどこ行くってんだい?」


「すまないが伝えられない。」

2人に背を向け去ろうとするツイスト。

扉に手をかけ開ける。


「おや、お出かけですか?」

「!?」

目の前に仮面を付けた男が立っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ