イードルスVSマスクThe名無し
「先手必勝!」
姿勢よく走り出すマスクThe名無し。
「っしゃあ!」
勢いをつけたソバットを繰り出すマスクThe名無し。
「なるほど、いい蹴りです。」
腕を使い受け止めるイードルス。
「まだだっ!!」
矢継ぎ早に殴り掛かるマスクThe名無し。
「名無しでここまでの戦闘力を有するとは素晴らしいですね。皆様が呼んでいるマスクThe名無し…これ自体が名持ちへと貴方を昇華しているのでしょうか。」
攻撃を捌きつつ分析するイードルス。
「余裕だな!!」
下から飛び膝蹴りを繰り出すマスクThe名無し。
イードルスの顎を撃ち抜く。
「……!!」
片膝をつくイードルス。
「オオォォォ!!」
そのイードルスの肩を踏み台に高く飛ぶ
マスクThe名無し。
くるりと翻り両手を翼のように広げ
見上げるイードルスに向け落下を始めるマスクThe名無し。
「こ、この技は…!!マスクThe名無しの必殺技!雷神プレスだー!」
ドォン!
音を立てマスクThe名無しが
イードルスに雷神プレスを決める。
「ウォォォ!!」
地面に突っ伏したイードルスの仮面に手をかけるマスクThe名無し。
「雷神プレス炸裂!!このまま勝負が決まるのか!?」
やっちまえー!!いいぞーー!!
盛り上がる闘技場。
「私と戯れを“仮面武闘壊”。」
ブゥン!
不穏な音が鳴り仮面が紫に光るイードルス。
仮面から影で出来た手のようなものが1本生え
マスクThe名無しの顔を掴んだ。
「ぐおっ…!?」
そのまま引き剥がされるマスクThe名無し。
影の手がその身体を持ち上げイードルスも立ち上がる。
「な…なんだあれはー!?スキルなのか!?魔法なのか!?はたまた魔法道具か!?仮面から謎の手が飛び出しマスクThe名無しを捕まえている!!」
「素晴らしい攻撃でした…。では、私の番ですね。」
ガァン!
マスクThe名無しを影の手が
地面に叩きつける。
「ぐぁっ…!!」
ぐったりするマスクThe名無し。
影の手がマスクThe名無しの身体をがしりと掴む。
「さて、素顔を晒せば勝ちだということでこちらを試しましょうか。」
懐から袋を取り出すイードルス。
それをマスクThe名無しの頭に被せる。
「これは魔法道具、“顔剥ぎ袋”といいましてね。こちらを被せこの紐を引くと…」
紐をギュッと引くイードルス。
「ぐぎゃぁあー!!」
袋から悲痛な叫びが聞こえる。
「縛り口から返しのついた刃が飛び出し皮膚に食い込むのです。」
説明しながら袋をぐっと掴むイードルス。
「あとはこのように…」
影の手が思い切りマスクThe名無しを放り投げる。
袋からは鮮血が吹き出す。
「思い切り引っ張ってあげれば顔を綺麗に剥ぐことが出来ます。」
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